食卓二十四節気
後藤:きょうの料理は、きょう(2015.3.30)から新年度。新しい企画がスタート致しました。題して「食卓二十四節気」私たち日本に住む者は、古くから、1年を24に分けて呼んできたわけです。
土井:「立夏」「立春」はよく知ってますけどね、24もあるのか。季節季節の折節を24のコトバで表したものです。
※円グラフ登場。色味が素敵やん。撮り方悪いけど。
後藤:春分とかは知ってるんですけど
土井:まあ私も知らなかった訳ですけど、それを料理に活かそうということなんですけどもねえ
後藤:季節感を料理に活かす
土井:そうなんですよ
後藤:なんかすごく豊かな気分になりますねえ
土井:そうなんですよ。季節を感じて、暮らしの知恵に落としこむ。その時々の日本人としての心持ちみたいなものを教えてくれるのがねえ。二十四節気かと思ってます
後藤:じゃ、早速参りましょう
※再び先ほどの円グラフ登場。季節を細やかに分けた二十四節気。
清明(せいめい)とは
四月五日頃。よどみなくさらさら流れる水のように軽やかに命生む候。
※「軽やかに命有無早漏」と誤変換。ゲスイPCだこと。「そうろう」じゃなくて「こう」で変換すればよかった。それはそうと今日は何を作るんだっけ?
後藤:そんな清明にいただきたいのが、この「たけのこ肉めし」
土井:春の小川がさらさらいくよ、とね(笑)ま、浅い川でないとダメだと思うんですけどね私は。そんなところにこんなお弁当持ってったらいいなというような気分ですよね。まさに旬のものを盛り込んだ弁当です
後藤:いや~こんなお弁当があったらどこへでも出かけたいですねえ
土井:いやホンマにね、作れるんですよ。すごく簡単に
はよう教えておくんなまし。
後藤:ということで、早速、たけのこ・・
土井:タケノコですよ。たけのこもね、地面の中からね苦しんでね。でもいろんな嫌なことを忘れて、地面の中から飛び出してきた姿がね「今を生きる」姿です!ケロリとした、平然な姿です。よく見て頂いたら、こんなに綺麗な姿なんです。
後藤:キラキラと命の輝きを・・
土井:そうですよ。食材見てたら私ね、命の輝き、美しいなと思うんです。でもね、美しいなと思うものが美味しいもの。これね、間違いないですよ。和食ってのはすごいなと思うんです。
はよう作れ・・と思いながらも、待っている視聴者をさらに待たせる、媚びない土井先生。もっとしゃべれ。
土井:朝堀りの筍なんて言いますけどできるだけ早く(皮少々剥いたところで)きれいですね~
後藤:ツヤツヤ、ベルベッドのようなかたちですね・・
土井:底のほうを(包丁で)削りましてゆがくわけですけど、できるだけその命が動いてる瞬間ですから、早く湯がいてやらないとそれこそ鮮度が落ちる。穂先を切って。なかに柔らかい部分がありますので、米ぬかを入れた水で茹でるんですね。
米ぬか カップ1
赤唐辛子 1~2本
吹きこぼれそうになったら火を弱めて落し蓋。1時間煮て火を止めて冷ますとアクが抜ける。
土井:必ず吹きこぼれるんですよ。私は何度か痛い目にあってる。吹きこぼれる瞬間には必ずそこにいていただいて
冷めたら水にとって洗って、余分な皮を剥いていくわけですよ。いつものゆでたけのこの姿になるわけですけど、この時期の新筍の湯がいたものは、特別に美味しい。別物と考えてよろしい。このままお醤油つけて食べててもおいしいようなもの。
※水につけた茹で筍は、冷蔵庫で4~5日保存可能。戻すときは冷たい氷水にして戻さないと傷みやすかったりするんです。
筍と牛肉のうま煮
2人分
ゆで筍1本(150g)牛切り落とし肉100g
触ってみてください。柔らかくて。きょうはおべんとうですから、時間かけて煮るよりも短時間で。例えば朝作ろうと思ったら、普段よりも薄く小さく切ります。削ぎ切りも一口大。今日のポイントといたしましては、筍とお肉を一つのお鍋の中で別々に分けるんですよ。ここが生命線。肉の灰汁で筍を汚さないためようにという気分ですね。一つのお鍋の中で合理的に
筍は酒を好むので多めに入って。ひたひた程度。
お肉からアクが結構出てきますので、取って。筍が汚れますから。最初強火にしてやらないと、アクが充分浮かないんですよ。わりとキツめに煮ていただく。中火強。
みりん 大さじ2 薄口醤油 大さじ11/2
中火で5分ほど煮詰めていく
色は薄いですけど味はピシッと決まりやすい。楽ですよ
仕上げにサラダ油大さじ1/2
赤身の肉もしっとりし、コクが出て美味しく感じる。
炊き上がったご飯を先によそいます。生木の香りは命の香り(と、木の弁当箱につぐ)その下に網を敷いてあら熱をとる。
土井:煮汁がなくなるまで煮詰めていくんです。お弁当に煮汁が出たら嫌でしょ
後藤:学生鞄の、本が匂うとかよくやりました。青春時代に
土井:やりましたでしょ。それは子供ですからものすごく嫌でしょ。ですから煮汁を煮詰めていくんです。粗熱のとれたご飯の上に乗せていくんです。お肉は、いつも自分が主役やと思てますけど、今日は下に敷いて。たけのこに清明の時期は譲ってください。すぐに蓋を締めないでうちわで仰いで。
ん???いきなり出来上がった卵焼きが?!菜の花の胡麻和え??いつ作ったんだ?
卵焼き
卵4個、みりん大さじ4 塩小さじ1/3 サラダ油
うど汁
山うどと戯れる土井先生の写真。
4~5人分 山うど1本 270g
※皮が硬ければ剥きとる。切って水にくぐらせアクを取る。鍋にウド、水カップ3、サバの水煮缶1缶を投入しアクをすくいながら煮る。赤味噌45gで適当に味をつけたら出来上がり。
カバンにはサバ缶入れて、山に行かれる方はお試しください。穀雨の説明が簡単すぎた。極めて素朴にいただきます