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【メモ】BS朝日 ザ・インタビュー 土井善晴 具だくさんみそ汁、舞茸のさばき方

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土井勝の息子に生まれて

父は四国の生まれですけれども、丁寧に喋ってる印象。私は生まれた時から大阪ですから。関西弁も忘れてしまって出なくなりました(笑)

宮嶋泰子:お父様は戦艦大和に乗ってらした?
土井:最後まで乗らなかったから仕事ができたんだと思います。

家でもいつも着物を着てきちんとしてた。後ろ姿で何かを語っている。

20歳、スイスで始まった料理人生。

大学2年が終わった時に料理の道に入りたいと思い立って、留学。「何かすることがありますか?」て単語だけまず覚えて。向こうでは16~7歳からアプロンティサージ(研修生)がいてレストランの仕事をしてるわけです。そういう人たちとトマトの湯むきをしたり、遊んでたらいけないということでやってましたね。

世界最高のシェフたちとの日々。ポール・ポキューズ。(※2018年死去

帰国後

何かの拍子に漬物を盛りなさいと言われてどのように切って、どのように盛ったらいいかわからない。お漬物は盛り付けの中でも一番楽しい。今なら好きなように盛ったらええと言えるけど、当時は冷や汗タラタラ。

83年、味吉兆で和食修行

高校野球とプロ野球どころか中学生の野球とプロ野球ぐらいの包丁の違いがありましたね。やめとき、と言われてしばらくは切れないから、次呼ばれるまでしばらく練習して切れるようにしとかなあかん。大根かつらむきにして千切りにするのを猛練習してましたね。家庭料理とは全然違う。毎日がハレ。吉兆やから毎日がお祝いのような料理をやってるようなもん。出てくる料理がホントに綺麗で、ドラマの中に自分が入ってるような。たい、はも、すずき、ひらめ。身の白い魚しか使わない。サバやイワシが好きとは言ってはいけない感じの雰囲気があるんですわ。まかないにカレー作ってどんだけ怒られたか。ご主人に「ここはカレー屋ちゃうど!」1週間ぐらい言われてました。修行は楽しかった。

86年、経営不振になった父の料理学校に戻る

お店の料理と家庭料理の狭間でもがくことに。なんで私が家庭料理やねん、そのギャップが一生の仕事になるか心配でしたね。調理方法そのものが違いますからね。私にしたら包丁が大事やから、切り出しは誰にも渡せないと思ってる。でも父は気にせず、アシスタントの人が切ったものでも平気で料理にする。皆嬉しそうで作ってみたいと言うけど、
私の料理は「こんなん作られへんで」と言われる。簡単なものでも包丁が違うから。自分はミリ単位でも狂わず切るのがあかんと。

家庭料理の魅力を気づかせた民藝

もうホントに悩んでて、家庭料理ってどういう風に引き受けてったらいいかわからない。美術館とか工芸の世界に出入りしてて京都に河井寛次郎記念館てあるんです。民藝は日常から生まれてくる。日々人が慎ましく暮らす中で、美しい暮らしが出来上がっていくという考え方。そこにあるものがほんとに愛おしく、綺麗なんです。家庭料理は民芸なんやと気づいたんです。普段のものの中に生きる力があるのが民芸。家庭料理も健康を気遣う。あんまり手をかけたものは力がなくなる。味もなくなる。これは面白くなってきたなと思ったんですね。

95年、父・土井勝、肝臓ガンで逝去。

おかずのクッキング(1988-現在)

切り方がわかるように、下ごしらえから見せる。何気ない会話で料理をおいしく作るコツを話す。※きょうの料理でもおおよそ同じかと。

素の自分が美味しいと感じる姿。心から感じるのがいい。わからなかったら分からないでいいと思う。吉兆時代でも「これなんですか?」いつも聞いてたら「お前の名前はこれなんですかや」言われたことがあった。感情の豊かさに人間の魅力を感じる。

歴代アシスタント

櫻井健介 龍円愛梨 久保田直子
竹内由恵 渡辺宜嗣 久冨慶子

渡辺さん、あの方は素晴らしいですよ。舞茸をさばいてくださいと言ったら、ぐしゃぐしゃと握りつぶした。粉々に(笑)
私はそれから数年後に、舞茸を粉々にしたらいろんな料理にできると。宜嗣式舞茸のさばき方。新しいレシピをいくつも作らせた

※舞茸牛丼(2009.9放送)

一汁一菜で良いという提案

具だくさん味噌汁集

かぼちゃ、ブロッコリー、しいたけ、油揚げと煮干
キャベツ、パセリ、ソーセージ
きゅうり、パプリカ、豆腐 ※好みでオリーブオイルを
唐揚げからもダシが出る
トマト、なす、ピーマンにトーストを添えて(ていうか味噌汁に漬けてるし)
鶏肉、白菜、えのき ←※これ最高。鍋料理。

今日から何も考えなくていい、ご飯と味噌汁だけで良いと言ったら、気が楽になって、逆にいろんな料理を作るようになった。心が自由になるとものを覚えたり、身につける力が働くと思うんです。