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100分de名著 三木清 人生論ノート #4  死を見つめて生きる 岸見一郎

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死、希望について

書き始めは「死」

執筆直前に妻を亡くし「死」から書き始めた三木。日中戦争で、読者にも死が身近になった時代、最後に取り上げたのは「希望」だった

人生は運命であるように

人生は希望である

生きていることは、希望を持っていることである

死について

死について考えることが無意味であるなどと
私は言おうとしているのではない
死は観念である。

伊集院:何となく論調が違う気がしますが
岸見:誰も生きている間には、自分の死を経験することはできない。経験した時には(当の本人である)人はいない。氏は観念として考えるほかない。生の直下に死はある。
伊集院:想像でしかないのだから、死ぬ前にあれこれ考えてもしょうがないと僕は思っているのですが、それも違うと(笑)死について考えることが、いや、途中までわかるよわかるよで割と来たんですが、考えることを放棄してはいけないんですね。

なぜ死の恐怖が薄らいだのか

親しい友人や妻を亡くした三木にとって、どうすれば彼らに会えるか考えたはず。明らかに生きている限り再会はできない。ならば死ぬしか方法はない。宗教的な問題よりは、確率の問題と考えたのでは。死ねばひょっとしたら会えたのではないか。

伊集院:冷静なのか、そう思いたいのか、どっちなんですかね?
岸見:両方なんじゃないですかね...人間はロジックでは生きれないので哲学者としては彼は論理的に考え抜いたのですけども、哲学者であるよりも彼は人間だったわけですね。哲学というよりも要請として、このような考えに行き着いたのだと。
伊集院:哲学として書き残したい。少し揺れてる感じがしますね。

執着するものがあるから死ねる

岸見:僕も死にかけた経験があるからわかりますが人間は、そんなに立派に死ななくていいんだ。静かに穏やかに死ななくてもいいというのは、我々に大きな勇気を与えると思いますね
伊集院:「死んで悔いなし」とはちょっと違う気がしますね
岸見:妻を亡くし、一人娘の成長を見届けなければ死ねないという気持ちを持っていたはずなんです。思いを残した人がいるということは、死後自分が還って行くべきところを持っている。折に触れ自分のことを思い出してくれれば。
伊集院:自分が愛した奥さんを、これだけ忘れていないというのが根拠ですね。俺がこの娘を愛し続ければ、この娘も必然的にそうなる。ぞっとするほど美しい話。感情的なことと、自分が哲学で見つけたことが完全に一致している文章。

私に真に愛するものがあるなら
そのことが私の永生を約束する。

三木の逮捕

逃亡した共産党員の友人をかくまった罪で逮捕される。戦争が終わっても釈放されず、死ななくてもいい命を落としたと言われている。戦争に行った数少ない哲学者。

死も過去も絶対的なもの。

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追記「50歳で死にたい」で入ってこられた方,ちなみにこの記事がヒットする。
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どなた様もご安全にお過ごしください
つらくてもしぬな また逢う日まで ごきげんよう大槻ケンヂも歌ってる ※元祖高木ブー伝説

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2023.5.3
三木清ではなく、カフカ遠野物語金井美恵子「生きがい」今読んでる本