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100分de名著 三木清 人生論ノート #2 自分を苦しめるもの 虚栄と嫉妬、怒り 憎しみ 偽善 岸見一郎

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虚栄心について

岸見:三木は虚栄=人間そのものだと言っています。人間的な感情だ、とも
伊集院:逆説的で面白いですよね

虚栄は人間の存在そのものである
人間は虚栄によって生きている
虚栄はあらゆる人間的なもののうち、最も人間的なものである。

全ての人間的といわれるパッションは
ヴァニティ(虚栄)から生れる

不安や恐れから目を背けるために、自分以上の自分を作ろうとする。自分をより高めたいというのが虚栄心

虚栄と付き合うには

虚栄を徹底する

仮面をかぶり続けてとことん演じきる。それが本性になる。

伊集院光」は芸名なのでどこか演じている部分が有る。人生の半分ぐらいはその名前で暮らしているので、嘘をついているのとは違う。
パーソン=ペルソナ 仮面仮面でなくなる

虚栄心を小出しにする

ささやかな贅沢をする。日常を少しオシャレにする。そこそこの虚栄は必要だ、ということ。

創造によって虚栄を駆逐する

創造が鍵になる。難解...

創造的な生活のみが虚栄を知らない
創造というのはフィクションを作ることである
フィクションの実在性を証明することである

人は孤独ではいられない。他人の評価をすごく気にする。他者からどう見られるかではなく自分の意思で想像していけば、虚栄から自由になれることができる。今の自分より上に行く向上心。

伊集院:これを虚栄と言っちゃうあたりが面白い

嫉妬について

あっこれわかりやすい。

嫉妬には天真爛漫ということはない 愛は純粋であり得るに反して 嫉妬は常に陰険である

嫉妬こそ 悪魔にもっとふさわしい属性である

ほかの情念よりも長続きする。嫉妬がさらに想像力を働かせて、我々の心を忙しくする。

愛と嫉妬は厳密には区別しにくい。

嫉妬の対象

自分より高い地位にある人 自分より幸福な状態にある人 特殊なものや個性的なものではなく、量的なもの、一般的なもの。

嫉妬は平均化を求める傾向がある

相手を低めようとする。建設的な努力をせずに相手を貶めようとする。日本の社会全体が平均化を求める傾向にある。

SNSでは自慢の見え隠れが炎上する

個性を認めることが大事。自分を認めることから始める。仮になりたい人になれたとしても自分ではない。自分を変えようとする努力をやめると、もはや変われてる

怒りについて

世界が人間的に、あまりに人間的になったとき必要なのは怒であり、神の怒を知ることである

誰が怒について真剣に語ろうとするのか

義人とは何か 怒る事を知れるものである

怒りと憎しみの違い

三木は憎しみを否定。

公憤(こうふん)正義感からくる怒りは肯定。怒りは突発的、純粋性・単純性・精神性 目の前にいる人に対して向けられるもの。理由があるはず

憎しみは習慣的で永続的。自然性(反知性的)理由はない。上げた手を下ろせない理由を作ろうとする。目の前にいない人(アノニム・匿名)に対して向けられる。ヘイトスピーチは最たるもの。

憎しみから脱却するためには、個人レベルで相手を認めるようにする

うーむ、できるかっ。

偽善について

精神のオートマチズム

昭和16年8月発表

偽善者は往々にして他人に媚びへつらう

国策を重んじる者への警鐘。表面だけで寄り添っていく人への危険性。

道徳の社会性というが如きことが、力説されるようになって以来 いかに多くの偽善者が生じたであろうか

道徳の社会性・・ひとつは個人より社会が優先された。もうひとつは倫理が上から押し付けられる