別館.net.amigo

人生案内メモ、文字起こし、感想。

当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

【スイッチインタビュー・まとめ】羽生結弦×堂本光一 SHOCK、フライングシーンのヒント。

当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

EP1 2023.10.6放送

羽生式練習方法

快楽を生む脳とは

光一:練習している時に、ほとんどインターバル置いていなかった。

羽生:そうですね

光一:そのインターバルが、曲を変えるじゃないですか。1時間弱ずっと連続でやってらっしゃった。人間って、本当に全力で出せるエネルギーって、5秒が限界(笑)だと思うんですね。うりゃああ!と出せる、全力のエネルギー。アップからだんだん作り上げていくとはいえ、あれだけの長時間...これはやっぱり、とてつもない人だな。練習風景から感じてしまいました

羽生:へへっ、嬉しいですね(笑)なんかそういう風に言われると、やったかいがあったなと思う、ほんと(笑)フィギュアスケートって、思ったよりも体力の削られ方、見てる時の優雅さよりも、意外とキツい。

光一:わかりますよ。それこそジャンプだって、どれだけ疲れるか。見てる方は、ほんとに優雅だし、とても素敵な瞬間。ダンスの中で...あんなに回んないですけど、ジャンプがあったり、たった1回転でもジャンプしながら回るのでも、体力ゲージがあるならその瞬間、グンと減る

羽生:そして戻んないですよね(笑)

光一:相当すごい体力を消費してるのは、僕も分かってるつもりでいるんですよ

羽生:あの練習方法をするのは、条件が整ってないと難しくて。調子悪い状態であの練習をしても、悪い経験値しか得られないので、どんどんどんどん、悪くなっていくだけなんですよね。音外したりとか、重心ずれてたりとか。それがだんだん脳に刻み込まれていくだけなんで。

光一:悪い方が入ってきちゃう

羽生:そうなんですよね。悪い方が、脳って快楽を生みやすいんだろうなって思ってて。そこに浸りやすいし自分ミスったなってことを、何回も何回も頭で考えやすくなるだろうなと自分なりに思って。何回もその考えが回れば回るほど記憶していくんで。そうするとそれが最終的にはトラウマになったり「この曲を聴いているときの、このジャンプは跳べない」という刷り込みにつながったりするんで、あんまり調子悪い時はしないですね。

光一:だからもし今回、練習が途中で中断してしまうかもしれない、もしかしたら練習自体無くなっちゃうかもしれないと聞いたときに、きっと今おっしゃったことなんだろうなと予想してて。拝見したときにそれが確信になったんですけど

羽生:どれだけいいフォームで、いい感覚で、いい感触を続けられるかが一番だいじ。こなせばこなすほど、いいフォームがだんだん入って来てくれて。考えるって、すごく酸素が必要なこと。考えなくても、いいフォームに入れれば、どんどん使う酸素の量が減っていくんですね。そしたらもっと瞬発力があげれるし、もっとやりたい表現にも力が入れられる瞬間が来るので。基本的に「いいものを学習していく作業」が練習。

体力の限界を追求

表現とは

光一:(練習の後半は)体力がある時に比べると、きついと思いながらやってらっしゃるんだろうけど、きついと思われている時の動きの方が、僕はすごく素敵に感じてしまった。

羽生:わかりますわかります。それがいわゆる、スポーツ的な良さの一つでもあるのかな、というのと、僕が「SHOCK」殺陣を観ているときに、それをすぐ感じましたね。どんどん消耗していくわけじゃないですか

光一:そうですね

羽生:立ちながら「回復しなきゃ」って思うわけじゃないですか(笑)「剣抜いたぞ!ハァ、今からか」て感じになるじゃないですか、どうしても

光一:よくお分かりで

羽生:演者視点なんで(笑)どっちかっていうと。でもそこからまた追い詰めてって、また若干の呼吸のパートがあって、でも、呼吸してもどうしようもない疲労感みたいなものが、次は来ちゃうしね。そこが僕は、人間だからこそできる、表現のいいとこだなって


見逃した人は再放送録画を(NHKプラスだと権利関係で視聴不可能な部分あり)3週連続放送。推しの未来が少しでも明るいものでありますように。

EP2


羽生:集中は自分の内側にたまり切ってる状態。練習の時は、内側の気持ちを出していかないと。出しすぎるとなんか違うと言われるし、スンッとやっちゃうと伝わらない。やりすぎると重たいって言われちゃう

光一:ありますね。ミュージカルって感情を歌で出していく。突然ポップスを歌ったりレコーディングするときにそんな感じで歌うと「恥ずかしい」って言われちゃう(笑)やりすぎだよって

羽生:難しいですね。確かに全然質感違いますね

光一:「孤高」って言葉が合ってるけど、何と闘っていってるんだろうな

羽生:ひとつの傷ができれば一つの表現が生まれるみたいなこと言ってますよね。めちゃくちゃグサッて刺さって、いてぇって。フィギュア、表現と向き合って、たぶん光一さんも感じてらっしゃる、周りとの熱量との差。自分が突き詰めれば突き詰めるほど「ここまで突き詰めなくてもいいじゃん」って思ってる方々がたくさんいて、見えてるものが違うと感じる時が正直ある。

光一:あります、あります。そういう時は孤独だな、孤高だなと思うんですけど

羽生:結局そこまで突き詰めていかないと、実際自分がやった時に納得はできないし、この気持ちがわかるのは自分自身しかない。だったら自分自身とちゃんと対峙して超えられるようにしないと、とは感じますね

光一:あのね、20代の頃の俺に似てる(笑)似てるって言い方スゴイ失礼。そう思ってたかも。少しずつ楽になっていったけどね。この年になると楽になった。でもそうじゃないといけない時期ってあるはずだから

羽生:いまいちばん開発していったり、開拓していってる時期なんで。自分が求めてる理想像みたいな

光一:その時期は絶対必要

羽生:それがあるから、自分が作りたい表現が生まれてる。テレビにたったちょっと映ったとしても「観て、おばあちゃんが元気になりました」そういう話を聞いたら、やらざるを得ない

光一:背負ってるからねぇ

羽生:競技人生をやってく時に、たとえば自分の演技がうまくはまってない、事故が起きたりけがをしてしまったとかあるはずなのに、体のメンテナンスをしてくださいとか、栄養を考えてる人が責任を感じて「自分が悪かった」と思われてて。結局やるのは自分だから...背負いすぎなんですかね

光一:ずっと背負ってるね(笑)

羽生:でも光一さんも背負いすぎなんじゃないですか

光一:背負うっていうか、責任とかね、もちろんずっと感じる部分はあるけど。ふと楽になる瞬間も実はあって。以前は、スタッフと意思疎通できないときは「いいや自分で考えるから」って考え方だったのに、ある時から「任せてみよう」思った瞬間があって。違う、じゃなくそういう発想もあるのか、いったん受け入れてみようって、すごく楽になれた。勉強にもなったし、自分がしてきた表現とは違った観点を持つことができた。周りを見るとみんなすごく頑張ってくれてた、ありがとうございます。すごくチームが前に向かって進んでる。羽生さんも、新しい視点がこれからどんどん生まれてくるかもしれない。

これからの羽生結弦、何を表現していきたいのか、ありますか?

羽生:きっと、この社会を生き抜いてる方々も、何かしらの孤独を抱えてると思うんですよね。その方々に対して、ちょっとだけでも、演技の一つのしぐさだけでも刺さってくれるような表現を、追い求められたらいいなと思いますね。太陽と月じゃないですけど、僕は月であれればいいなって。

EP3

フライングシーンのヒントは

光一:フライングする際に悩んだんですよ。どうやったらきれいに飛べるんだろう。背中、1本のワイヤーで上げるんですけど、後ろから引っ張られる。正面から飛び立つんですけど、うしろ向きに飛ぶことになるんですよ。うしろ向きに飛ぶときになんか不格好になるんだけど、どうしたらいいかなって思った時、テレビを見ててフィギュアスケートやってて「この人たちは後ろ向きに滑ってる」って思って、参考にしたんですよ

羽生:基本後ろ向きに進みますね。どんな感じですか(笑)

光一:体勢をまねるわけではないんですけど「これだ!」と思った

羽生:嬉しいですね