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ネコメンタリー猫も杓子も 坂本美雨とサバ美「触れる、骨」

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触れる、骨

サバ美

人生に起こるあらゆることは、どれだけ見聞きしていても、自分の身に起こって初めて、本当の意味で理解できることばかりである。

「百聞は一見に如かず」という言葉が、ことわざ界の百獣の王として君臨しているのも理解できる。

結婚、出産、離婚、病気、介護、死。

ああ、こういうことが起こると、人はこういう感情になり、それに対して「こんな風に対処すればいいんだな」そう頭でわかっていても、予想できないことばかり起こるもの。そして出来事に対する反応や、その隙間にある、呼び名すらない揺れ動く気持ちは、頭で理解していたものとは全然違っていたりする。

今まで13年の時を共にしてきた、愛する猫。

こども、保護者、親友、自分の体の一部のようにも感じる、サバ美。

サバ美が身を固くしている診察台の向こう

先生の口が「がん」という言葉を放つ。

その瞬間、視界がスローモーションになる...

※2022年12月、サバ美はお腹の中の腫瘍を切除。


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