志茂田景樹
昭和15年生まれ
2019年現在、79歳。2020年、80歳。王貞治、板東英二、ひふみんこと加藤一二三、デヴィ夫人、そして先ごろ亡くなった芸能リポーター福岡翼さんと同い年。
夜も一生けんめい。ひとつの目安として、カゲキの衣装の色がぼやけて見えたら、テレビ買い換え時だと家族で話してた。
夜も一生けんめい GUEST:志茂田景樹
UFOキャッチャーに志茂田人形があったとは。
志茂田:碁を覚えたほうがいいかもしれない。アフリカをひとつの盤面に見ると、次の一手どこかなって感じで。そういう大所高所からモノを見る感覚が養われるんで。将棋か碁、どちらかをやらざるを得ないとなったら碁にしてください。
ヨシダ 初めて志茂田景樹を見たのは多分小学校の高学年。なんて奇抜なオジサマだろうという印象が(笑)
志茂田 アフリカ大陸でいろんな体験しておられてね。全然奇抜じゃないね。当たり前だと思うんですね。奇抜と思うかは人の意識、感覚の問題。
ヨシダ まだ小さかったので、こんな派手なおっさんがいるんだって印象で終わってたんですけど、それからあまりテレビを見ないので知らなかった。今回知ったのはツイッターで、友人から志茂田さんのが回ってきて。あまりにも使いこなしてるんで。しかも私の中で奇抜な人=不思議なことを言う人かと思ったら、お若い人からの質問とか悩みに答えているのをみて、すごいなあと思って
明日5日Eテレ後10時からのSWITCHインタビューは1人でも多くの人に見ていただきたい。特に関節リウマチの人に注目して貰いたいです。テーマとは全く関係ありませんが、高齢で発症した僕にとってこの病気が心にどう働いているかを感じとっていただけたら嬉しい。更にヨシダナギさんという特異な才にも。
— 志茂田景樹 (@kagekineko) 2019年10月3日
足を引っ張られることを
— 志茂田景樹 (@kagekineko) October 4, 2019
怖れるな。
耐えよ。
向こうは耐えられず
腰から崩れる。
きみが崩れたら
努力の質を変えよ。
志茂田:ツイッターには細長い小窓があるじゃないですか。そこに制限された字が入って、その小窓の向こうに大海が広がっているんだから。大海ってみえないけど、ものすごくいろんな生物が海の下にいる。ツイッターの小窓は大海へ発信することなんじゃないかな。ファッションもツイッターも僕の内部の一貫した流れなんだよね。悩み事を言ってくる人がだんだん増えてきた。その日答えられるだけの人には答えておこうと。悩みに対する僕の返信。僕の答えがその人の心に染みてくれるかどうかはわかりません。ただ、しみてくれたら嬉しい。ツイート、しみたんだから、少しはそういう方向へその人が行ってくれるかな。それでちょこっと、僕にとっては一つのやりがいが出てくるんですよ。
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小説家になった理由
志茂田;大学出てから職をいっぱい転々としてます(※弁護士事務所、探偵、保険調査員など)。それは作家とは、あるいは文学とは、出版社とは関係ない職を転々としてきてますから、自分自身が痛切に作家になりたいわけじゃなくて。ある時、出張先の宿で読んだ作品がそれぞれに心に刺さってきた。いつもいつも兄が遺していった本箱の詩集を思い出すんですね。だからそこで作家になろうという気持ちが生まれたんだと思いますけども。29歳の時でした。
兄は20歳で戦死。本棚には北原白秋、石川啄木、若山牧水の詩集や歌集が並んでいた。幼い頃訳も分からずそれらを眺めていた。
母親から読み聞かせをいっぱい受けて育った。今でもその声が頭の中に心地よく残ってる。
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カラフルの原点
志茂田:二人姉がいるんですけど、すぐ上とは8歳違うんです。こっちが小学校1年生の時向こうはやや大人。姉たちが派手なシャツを着て出るとみんなが湧いてくる。その時になんか快感みたいなものを感じたんじゃないですかね。直木賞をとる何年も前からですね、自分自身が息苦しいというか。たとえば、ここに心があります。その心にいらない札を貼り付けてきちゃったのかなと。生まれた時は無垢の自分だったのに。例えば傲慢であったり虚飾であったり、人を踏み台にしたり、そういういろんな札みたいのを貼ってきて自分自身が息苦しくなっちゃったすごく。どうせ全部はがしきれない。1枚でも2枚でも剥がしていったら自分自身が解放されるんじゃないか、そういう気持ちがあったんですね。
ヨシダ:保守的なファッションを選ばれる方が多いので、志茂田さんはすごく目立つと思う。それゆえ周りからいろいろ言われることがあるのでは
志茂田:ありましたけども、あまり気にしないようにしました。ひとつだけ落ち込んだ事件がありました。テレビに出ずっぱりになる少し前、ファッションはとっくに変わってましたけどもね、店に入ったらいきなりお酒が飛んできて、コップ酒。それで「死ね」と言われて。それだけのことなんですけど、僕もそんなに打たれ強くなかった時期かも知れない。戻って普通の格好になろうかなという思いもありましたけど、でも、前へ進む道を選びました。なぜかといえば、進むも自分、引くも自分。ならば自分は進んでやろうという思いです(笑)10年も経てば周りはあの人の哲学なんだと思う。そういうことを実感していました。あれですか、単色のファッションの方がお好きなんですか?
ヨシダ:そうですね。黒一色の方が落ち着けます。20歳まではどちらかというと志茂田さんよりの原色が多くて ※どうしてもプリクラ出るよね
志茂田:ああ~そうですか。そしたらまた元に戻ります(笑)必ず
ヨシダ:あと「あのこアレじゃない」って後ろ指さされたり
志茂田:う~ん、10回15回ぐらい差された方が、本来のヨシダナギが出てきますよ
ヨシダ:(笑)私は数回で心が折れてしまって
志茂田:折れちゃったの?
ヨシダ:目立つのやだなって
志茂田:あのね、心はそんな簡単に折れません。こう、しなってるだけで、あるときパチーンとはじけて以前以上にとんでもないファッションになります。
ヨシダナギ
前向きな不登校
ヨシダ 勉強はできないしみんなと同じこともできない、そんな人間だからこそ長けてる何かがあるんじゃないか。みんなと同じ生活じゃないものの中から何かきっとあるんじゃないかと漠然と思って、それ以降学校に行かなくなった
志茂田:それ前向きな不登校じゃないですか。今は選択肢の一つなんでね。
ヨシダ 当時、クラス30~40人いる中で、10家族ぐらいPCが入り始めた時代。流行りものが好きなお父さんが買ってきて、インターネットにつなげてくれた。出版者に勤めてた方とメールをするようになって。HP作ってもらったんですね。でも載せるようなことが何も私にない。普段何やってるのって聞かれて、絵本みたいなものを描いたりしてるって言ったら「じゃあその物語見せて」送ったら、面白いね、普通のブログみたいのを書いてもしょうがないから、読む人が二択とかでお話を進めていけるのにしましょう、で、作ったんですよ。少しずつ見る人が増えて。
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志茂田:写真は一生続けていくの
ヨシダ:一生続けていこうとは思ってない。民族は形を変えて、今の私たちと変わらない姿になってきてしまってるので。ずっと追いかけるのはもしかしたら難しいと思ってて。得意なこともないし集中力もそんなにある方ではないので。出来ることを探したら結構道が狭い気がするんですよね。なので自分のできなくないことを見つけていけたら
志茂田:すべて通過点。ヨシダさんはいつも新しいものを求めている。きっとなかにあるエネルギーはかなり強いものがある。体力的に無理だとかそういうことじゃなくて。衝き(つき)動かすものがきっとある。どういう方向に行くのかすごく興味がある。面白い
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