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SWITCHインタビュー 達人達 百田夏菜子×原ゆたか かいけつゾロリ

ゾロリ体験

子供が最後まで読める本を作りたい

百田 小学校の頃読書タイムがあって、何ページも何ページも飛ばしながら(笑)
原 とりあえず「読んだ」って形だけ
百田 読んでますよ私、こんなに厚い本を、っていうのを先生に見せるために。でもほんとに流し見だし内容も全然わかってないし。1ページ1ページめくったことってなかったんですけど、ゾロリを読んだとき、本当に隅から隅まで面白かった。楽しくて、どうなるの?っていうのを知りたくなって

原 それは僕の思うツボだよね。だから、テレビとかアニメとかは、目を開いてたらお話がガンガン進んでいく。目を開けてればいい。本って、自分の意志で進まないといけないね。つまんなくなるとぱたっと閉めて、大人になったって積ん読になって「次いついつ焼くか」ダレた時には思っちゃうから、それは、じゃ、どういうことだろうと思った時に、ページを開かせる。だから、立ち読みするなら最後まで読めっていう本を書きたい。立ち読みしてて「すると」って書いてあると、ま、ちょっと気になる
百田 たしかに「すると」って
原 ページめくって「すると」の結果だけ読んでか~えろ、と思って。「しかし」って書いてある。(めくると)「ところが」そうやって知らない間に最後まで行っちゃうと「わぁおれ、本一冊最後まで読んじゃった」
百田 思いました。わたし、本最後まで読んだ!って
原 達成感って、いつも挫折してたり、そうやってちょっと飛ばし読みしたりしてインチキしたりすると「実はこれ読んでないんだよな」部分はどっかに残ってる。だけど「これちゃんと読んだ」何冊も次読んでいくと、私10冊読んだよっていう感覚。

百田 そうなんですよね。本が好きっていう感覚、夢中に本を読んでる自分にちょっとびっくりしてる
原 だからちょっとダレると、迷路にしたり、とにかく飽きさせないように作るのがこっちの命題なんだけど、最初はよくわかんないから、本屋さん行って、壁のとこ立って、自分の本を立ち読みする子を待ちますよ。読み始めてぱたっと閉めたら、すぐ走ってって「このページ!」そういうこと結構初期はしてた。その時もし近くで誘拐事件があったらさ、絶対「子供をジッと見つめる変なおじさんがいた」言われたはず
百田 それぐらいジーッと見てたんだ

本は娯楽

原 本当は、本って娯楽じゃない。本の面白さを伝えるなら、大人になったら「今日推理小説読む」「恋愛小説読もう」楽しみで読むもんなんだよね。でも子供の時の本って、勉強のために読みなさいって言うじゃん。まずそれ言われただけで楽しくない。
百田 なんで勉強のために読まなきゃいけないんだろうって、まず壁ができますよね
原 だから私は娯楽の一つとして、今日はゲームしよう、今日は本を読もう、本も面白いよっていうひとつの娯楽にしたいなと思って

百田 私のゾロリの読み方は、読んでいって、迷路とかそういうものは後でやりたいんです。まず物語を読みたくて
原 あぁ(笑)そっか。私の迷路の入れ方は、ただ、子供が喜ぶから迷路を入れるよって言うんじゃなくて、たとえば山越える、森越えるって時に、ページめくったら超えられちゃうじゃない。時間経過がさ、アニメだったら尺とってさ、大変な山道を描けるけどさ、本はめくったらもう。だから読む人のさじ加減で。本当はぱっとめくったら「あっという間に山を登りました」になるじゃない
百田 じゃ、私の読み方、超間違ってるじゃない

※んなことないで。そういう子はいる。楽しみは後にとっとく読み方もアリだと思う。

百田 全部文章を読んで、あとで
原 そうか、おたのしみとして。ま、楽しんでくれたから、それぞれだけど。ちょっとややこしい迷路で、ちょっと大変だったなって気持ちになるじゃない。ほんとに思う壺にはまってページをめくってくれたっていう
百田 迷路のあれだけ
原 そだね。

ゾロリで育った子供たちへ

挿絵にも演出とか作品の邪魔をしない描き方がある

ちょっとお勉強疲れにキャハって笑って欲しい。笑顔にしたいわけ。僕みたいな小学生はきっといるはずって思いで書いてる。僕みたいだけで書いてたら、こんなに、わたしみたいな小学生がいた。おとなが「こんなくだらないもの読むな」とか、逆にそう言われるのが嬉しい。仮面ライダーウルトラマンも、ガンダムも、ドリフだってむちゃくちゃPTAから叩かれてた。だけど、みんな残ってる。それでみんな元気もらってる。親子で話し合える感じで残ってる。正しさっていうか、それで元気もらってたかって。これを言っちゃアレなんだけど、課題図書が、何人読んだか覚えてる?とかさ。嫌な作文を書かされた思い出ばっかし残ってるじゃない?小さい頃本は好きだったのね。強制的に読まされた本は面白くなかった。大人の気持ちはわかるし、いい本なんだけど、つまんないの極致。大人が薦める本が、大人側の目線でしか書かれていないから、そこにフラストレーション、子供に発言権がないじゃない。ゾロリ病とか大人に言わしたりするわけよ。ゾロリしか読まない子ばっかり育ててるって。今まで読まない子がゾロリを読むってすごいことだって思ってくれない。ゾロリ読まなくなって本読まなくなっても、ゼロがゼロになっただけだから、私はなんの影響も与えてないぞ。30年やってるから、大学生になったり親になったり。文学部いって芥川読んでますみたいな子も来るわけ。そしたら、ゼロじゃないじゃん....本を好きになった子もいるじゃん。東大生もいるわけだから、ゾロリ読んだ弊害って通らないぞ(笑)

うちの坊も大学生になった。昨日試合を見に行った。小3の頃「やせるぜ!ダイエット大さくせん」「たべるぜ!大ぐいせんしゅけん」(2冊とも2007年)好きで買って読んでた。どうしたかったんだぽちゃお。ヤセたいでも食べたいのか。友達も来て賑やかに回し読みしたなぁ。みな社会人か大学生になった。

百田夏菜子

後半はももクロの仕事場で。
「はじめてのももクロ」が流れたり。
楽しんでくれる人が居るっていう達成感。最初始めたとき、歌わない予定だったんですよ。グループ自体が、インチキでいいんじゃない?みたいな。路上ライブはガッツリ口パクとか。それこそ使い物にならないというか。歌も必要ない感じでやってたけど、あるときいろんなアイドルさんが集まるライブに出たら、そのクオリティの高さにびっくりして。もともと音楽が好きだったわけではないので。これではダメだって。インチキ過ぎて。ボイストレーナー呼んだりして。ステージに立つ自覚は少しずつ出てきたのかな。