大学受験を控える男子高校生(抜粋)
両親への不満について
両親には幼い頃から打ち込んできた特技があったため、私もスポーツ教室にいくつも通わせてもらった。しかしそこに私を奮い立たせるものはなかった。今の私にスポーツの実力はありません。取り柄がないのは両親にも非があると思うのです。(中略)恵まれた家庭環境だと痛感します。しかしいま私は「親のせいでこうなった」という不満の正当性を日夜吟味し、検証しています。学習に親の金をたっぷり使うことで復習しようという意気込みはありますが、不満で勉強に集中できない感じです。
一人暮らしの許可をもらっており、大学に行けば両親と距離を置くことにもなりますが、気持ちを整理したいのです。
ちょっと何を言っているのかわからない
新聞を開いてもテレビをつけても、過去の西城秀樹がそこにいる。昨日(2018.5.18)から続くヒデキショックのせいなのか、はたまたインタビューで阿炎が「お母さんに早く報告したいので帰っていいですか」といったせいなのか、一読しただけでは一体何を言っているのかわからない相談。
【#どすこい通信】”母への報告” 初金星の阿炎、NHKのインタビューで「きのう誕生日だったお母さんに早く報告したいので帰っていいですか?すみません。ありがとうございました」と言って小走りにインタビュールームを出ました。いい息子さんですね、うらやましいです。お母さん #阿炎 #お母さん pic.twitter.com/KBlT7OrQfM
— NHKスポーツ (@nhk_sports) 2018年5月18日
相撲中継が終わって、もう一度相談を読もうとすると坊主(大学3年)から進路についてのLINEが。複数の候補があって絞れないと言っている「いやいや、親のせいにされるの嫌やから、最後は自分で決めなよ。お前が行くんだろ?」と返す。野球を続けるのか硬式チームに行くのか軟式なのか悩んでいる様子。若いうちはやりたいことなんでもできるのさ♪阿炎はうちの坊主より3歳年上だったな。
ともかく相談文がすっと頭に入ってこない。かっこつけすぎ。文章の全容を理解できた時には夜10時を過ぎていた。
取り柄がないのがなぜ両親のせいになるのかわからない。うちの場合は、夫は家庭の事情で部活を途中でやめ、自分には運動神経などない。坊は両親にないものを続けているわけで。
不満の正当性を日夜吟味し検証?そのエネルギーを何かに使えないかな、発電とか。スポーツの特性がなくともほかに好きなことはないのか。なくても別にいいけど。スポーツだけが人生じゃないことはもう分かるはずだ。
鷲田清一さんの回答(抜粋)
息苦しさ
相談文を読ませていただくうち、息苦しくなりました。世界が内へ、内へとめり込んでいくばかりだからです。あなたがこれから生きていきたい世界ってなんですか?親との関係の精算ですか?あなたは両親にベタっと密着している。あなたが抱え込んでいる問題すべての根はそこにあるようです。恵まれているけど恨んでいる。感謝しているけど復讐したい。この相反する感情をつないでいるのは「親のせいでこうなった」という犠牲者の意識ですよね。
不満の正当性を吟味し、検証する作業に没頭しているですって?
そんな知的な作業が親との関係性にしか向かわない。もったいないことです。むなしいことです。さっと外の広場へ出ればいいのに。
一人暮らしの許可ももらっている 妙な前提もつける。本当は両親ベッタリの関係から出るのが怖いのでは?内向きのぐるぐる周りはやめましょう。家族以外の人との出会いの場に出ていきましょう......(以下略)
とりま、引きこもり気味になってるので外に出なさいと言っている。その一歩を踏み出すのに時間がかかりそう。親について考えてる時はもしかすると、気持ちのどこかで楽しんでそうだし※あくまで想像
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「世界の哲学者に人生相談」回を重ねるごとに相談内容とゲストのミスマッチが気になり始めた。気の持ちようを哲学で解くのは面白いんだけどな
この2冊はいい。