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【関ジャム クラシック界】指揮者 原田慶太楼 カウンターテナー彌勒忠史  オーボエ最上峰行

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練習時間

オーボエ 最上峰行

彌勒:声楽は1日に声を出せる時間が決まってる(2~3時間が限度)指揮者は6~8時間と聞いた。

オーボエはすごく厄介なのがリード。10本作ったら1本使えるかどうか。管楽器は走るのといっしょで、いきなりダッシュするウォーミングアップじゃなくて、まず音をまっすぐ伸ばす。ただやみくもにずっとやって。自分のルーティーンはそれぞれプレーヤーによってあるんですけど、音を真っすぐ出してリードの調子を見たり、楽器のコンディションをみたり、自分の体を確かめたりビブラートの調子を見たり。やみくもにやってます(笑)自分の体のコンディションがどうなってるか、その日のうちにやります。

一応これでも忙しい方なんですね。

ザキヤマ:暇だとは思ってませんよ。忙しいとも思ってませんでしたが

オーケストラのリハーサルの前に、1~2時間は必ず毎日楽器を触ってます。吹かない日はない

バイオリニスト NAOTO

アレンジやプロデュースもしないといけないので、弾かない日はほぼない。練習という時間を取れればラッキーです。一番練習してた時は朝起きてトイレ行ってご飯食べてお風呂入って、以外は弾いてました。ピアノ科とバイオリン科は親が厳しくて、ちっちゃい時にやらされる。なので、体が覚えちゃってる。

指揮者 原田慶太楼

2021年、東京交響楽団正指揮者就任

僕がやっているのはスコア、40分の曲に何十万個の音があるんですね。それをひたすら頭の中に入れる。一つのパートを一つずつ読んで、頭にインプットして。奏者たちがどういう心境で演奏するか、例えばオーボエ奏者はこの演奏は難しいから少しサポートしてやんなきゃいけないとか考えながらインプット。どういうことを思ってこの曲を書いたか。イメージトレーニングとか、伝記を読むのがすごい好きなので、この作曲家がどのタイミングで、とか、この人は恋をしていたのか、このハーモニーは6月に書いていたのか12月なのか,,,寒さとか寒くなかったのかなど。作曲家の魂をよみがえらせる、しゃべらず伝える仕事。練習ってわけでもないですけど、学生の時指揮の先生に「たくさんバレエを観なさい」美しいときは美しい、怖いときには怖い表現を体で出せる。

最初から指揮者になるパターンは結構少ない。ある程度プロフェッショナルな演奏家になって(原田さんはアルトサックス)楽器を把握してから指揮者になるのが一番スムーズなパターン。

指揮者と演奏者

関係

NAOTO:演奏者から見た指揮者は「無茶苦茶な運転させられる感」

最上:指揮棒下ろす瞬間に「あーダメだった~」じゃんけんと同じ。ぽん!の瞬間に僕らは音を出す。急に言われても出せないじゃないですか。そのくせ「後出しだ」言われるパターンもある(笑)

彌勒:指揮者は音楽全体の方向性を決める。こちらもアイデアはちゃんと練ってからうかがうので頭ごなしにですね「こっちが決めることなんだから」言って、指揮者の考えてる音楽を押し付けようとするような、言ってることだけやれという方とはあまり合わない

最上:関係は結構エグいんですよ。ソリストと指揮者がケンカしてるのはよくある。イタリア語だったりするのでよくわからないけど、これはヤバいってのはわかる

彌勒:自分がこういう風に歌えばお客さんが必ず沸いてくれる、それとぶつかって常にある

原田:邪魔な指揮者(笑)本番でエキサイティングするのはいいけど、ちょっと勘違いして転び始める。リハーサル最初の30分、みんなが何をやりたいか吸収してるんですよね。指揮者がしゃべるとオーケストラが嫌がる。

最上:僕らとしては棒で伝えてくれと思っている(演奏を)

ミスしたとき

対処法

最上:ミスして立ち上がるのが一番つらい。
彌勒「ちいさい秋見つけた」歌いだしが違うんですよ。だ~れかさんがだ~れかさんが♪なんですけど、まったく同じメロディーで「ちいさいあ~き♪」こういう曲ってすごく危なくて。ちいさいあ~き♪と歌いだした時に次どうするか。ちいさいあ~きちいさいあ~きちーさいあーきみーつけた(一辺倒)w飛ばしてしまった歌詞を次のところに入れ込んでみたらどうだろう、考えてみたりもする

今日もひとつ 彌勒忠史(C-Ten)/朴令鈴(Pf) - YouTube

ギャラ事情

言い値、ピンキリ

村上:ケースによっては「ちょっとこのギャラは」ってあります?

最上:あります。クラシック、オーケストラは言い値がだいたい決まってて。交渉することはできない。逆に交渉したら「うわ、コイツヤバい系」となっちゃって。次から呼ばれない。

ザキヤマ:楽器によって違うんですか

最上:いや、一緒なんですよ。もちろん主席とかソロとかは手当がつきますけど。基本バイオリンを後ろで弾いてる方のギャラと、シンバル一発打つギャラは一緒です。

NAOTO:違う時あるよ

最上:ウソ!

NAOTO:最上君が知らないだけで

村上:最上さんが一番傷ついてる

NAOTO:多分僕らが一番安いです。後ろの人が安いことはあります。バイオリンは言い値がありますけど、前と後ろで全然ギャラが違うこともたくさんあります。半分以上違う時も

彌勒:シンバルの話じゃないですけど、声楽のソリストも4人のソプラノ、アルト、テノール、バスが必要ですよと呼ばれたら、4人の歌手のギャラはたぶんそんなには変わらないですけど。歌う分量が全然違う時がある。たとえば「カルミナ・ブラーナ」ソプラノとバリトン、3人ソリストがいらっしゃるんですけど、わたくしが歌うのは1曲だけなんですよ。ところがソプラノとバリトンが歌う方の量は半端なく多い。ずーっと出っぱなしで、しかも超絶技巧。バリトンの人に「お前はいいよな」イジられます。


カルミナ・ブラーナ(オルフ)全曲 2015.1.25 - YouTube

原田:指揮者のギャラはピンキリ。師匠の方はアメリカ人なんですけど、1回コンサート振ってだいたい1千万円。だいたい2時間のコンサート。そういう方もいれば、練習1週間やって10万円っていう人もいます。おいしい仕事は、アメリカで映画とかドラマの劇伴やったときに、再放送されたら小切手。すごくうれしいですね。いきなり銀行に振り込まれてると「再放送された」んだって。