大腸がん
ステージ3.5
ずっと薬を飲み続けなきゃいけないんですよ。再発防止の。副作用が強くて食欲が出ないのはもちろんですけど、味覚がない。嗅覚がない。なにか食べようとすると戻しそうになる。それはそれは覚悟はしましたけど、いろんなことを。
作詞講座が転機に
自分を励まそうとしてる詞が多いんですよ。(ぼくも)自分を鼓舞するような歌詞つくってみよう。
自分でいいなと思っても、メロディーと照らし合わせたら、全然意味が違うように聞こえる。参加者の詞は、生きた、作られたものがない世界。ガーッと押し寄せてくるんですね。ぼくはすごく狭い社会にいて、狭い視野で細かいものを見て生きていても、それでいいのかなあって。いいと思っていたんですよね。本物だから、ドキュメンタリーだから。自分を励まそうとしてる詞が多い。大人になって、それ以上になっていくとやっぱりそうなるのかなと思いましたね。
それを読むと、僕もやっぱり自分を励ましたいなという気になってきて。人を励ますことも大切ですけど、自分を励ますのは年取ってから必要なことだぞ、と思って。
人生はひとつ でも一度じゃない
10年ぶりの新曲
今この年齢で歌える歌。人生最後のチャレンジになるかもしれません。
いろんな曲を作ってきて、なんかもう、目新しい曲はないな、自分で新しいと感じるものはないなと思った。もう随分長いあいだやってきましたので、これで、もうできなくなってもいいのかな。とにかく痴態だけは見せたくない。がんばろうとしても、なかなか肉体がついてこないときもあるんですよ。なんとかがんばってやってます。
もう全然違いますよ。ピークが100とすれば、今、もう40、30くらいじゃないですかね。時々昔の音源を聴くんですけど、こんなに声が出てたんだとか、もう嫌でたまらない。
(福岡に戻る回数が増えたのは)年のせいですかね。いわゆる郷愁ってやつじゃないですか。福岡の空見たいな、風にあたりたいな
詞先は初めて
これまでは、曲先だった。詞ってものを、ぼくはずっとないがしろにしてたんですよ。音が好きで、響きが好きで、詞は要らないと思っていたんですけどね。歌の詞っていうものの持つ力もなんとなく理解してきて。言葉優先に、これからはしてみよう。モグラ状態だったものが、ちょっと地上に顔を出せたのかもしれませんね。歌のサビで「大丈夫さ」ほえるんですけど。闘病中に大丈夫って思ったことはなかったんですけど、でも闘病後「あっ、大丈夫だったんだ」思いましたし。
大丈夫って言葉は僕にとっては魔法の言葉。がんばれよと言われても、がんばったのにこうなっちゃったわけですからね。がんばっていないひとはいないわけじゃないですか。同じ言葉を繰り返すのか、それとも変化をつけるのか。繰り返すことにしました。自分に暗示をかけるように、呪文。
ひとって不思議なもので「自分だけじゃないんだな」と思うと「あっ、みんなと一緒なんだ、自分はひとりじゃないんだな」という感覚になる。コロナにただやられてばっかりじゃ、嫌じゃないですか。
※散歩は身を(いくらか)助ける。「大丈夫」といえば志村けん思い出すなあ。同名異曲「ダイジョウブ」は小田和正。
提供曲から
松田聖子、82年
松田聖子 野ばらのエチュード
中森明菜、83年
中森明菜 - 時にはアンニュイ
岩崎宏美、84年
岩崎宏美 ...■1984-Feb-06... 20の恋 -1
芳本美代子、85年
芳本美代子 雨のハイスクール
中山美穂、86年
クローズアップ 中山美穂
RAG FAIR, 2004年
RAG FAIR -君でなければ
このところよく聴いてる
TULIP - 博多っ子純情 1977
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これまで。そういや前日(2021.2.6)放送のコンサートは97.10.3。陣痛真っ最中だった。
2021.2.21 おはよう日本でも紹介。2.27、8時からも放送