アイドル時代
デビュー当時のレコーディング
野崎洋一:多忙のため、全く知らない新曲を、スタジオで初めて聴いてそのままレコーディングしたという話を聞きました。本当ですか?
そうですね。あの頃は本当に忙しくて、3ヶ月に1枚シングルが出ていたんですよ。だから常にレコーディングしてる感じ。ひとつレコーディングが終わって、やっと覚えてテレビで歌い始めたらもう次。毎回スタジオに行って初めて「はい、これが次のシングルです」いただいて「わぁ~今回こんな歌詞なんだ!」歌詞にはめていって、どのくらいだろう、40分から1時間。レコーディングの前にする。私の場合そんなにテイクを何回も録るわけじゃなくて、バーンと瞬発力で4つ5つ歌って「はいOK!」1つの曲を何日もとか何時間もという感じではなかったですね
(部分的に録り直したりは?)感情が切れちゃうんですよね、パート録りをしていくと。いろんな録り方があると思うんですけど、私の場合は最初から歌うことが多い。
(歌のテイクはこれが良いとかありますか?)あのね、80年代は全く私はそうじゃなくて。歌ったら全部後はもうお任せでって。私自身はこのチャンネルが良かったとかあのチャンネルが良かったなとか、そういうことは全くなかった。
キャッチフレーズ「抱きしめたいミス・ソニー」
無音から始まる歌いだしをデビュー曲でやっちゃう
松田聖子 裸足の季節 (1980年)
声を張った可愛らしさ。
当時中学生だった宮本浩次は、今までにない感情に心を揺さぶられた「それは正直、恋と言っていい感情」
松田聖子 青い珊瑚礁 【no高画質】
聖子さんの歌唱がより深まり、繊細になったことに気づかされた
2015 11.16 The covers 宮本浩次
実際どんな指示を受け、どうやって曲の雰囲気やメッセージを表現していたのか
「セイシェルの夕陽」は「これはブルーな感じだね」こういうふうに歌ってください、よりは「セイシェルの海の感じで歌って」、「マイアミ午前5時」は「さわやかな青い海の」とか「そういう感じで歌って」が多かった。もう少し波が高いかもね、とか。私も直感的に「ああわかりました、もう少し波が高いイメージですね」みたいに歌う。音符がこうとか、そういうのはなかったです←※そりゃ歌いにくいわ。途中抜け出してハンバーガー食べたくもなる
聖子沼へようこそ
景色が見えるっていうか、ここって風が吹いているな、この崖のところギリギリに立って夕日を見ているんだろうなとか、そういう気持ちになって歌う。入り込むのとはちょっと違うのかもしれないんですよね。その詞の世界に入り込む、そんな感じ。感覚的には(誰かを演じるのとは)違うと思いますね
マイアミ午前5時 ‐ Seiko Matsuda
※夏の扉を聴くと、いとうあさこの試食コーナーおばちゃんCMを思い出す現象
松任谷由実と大滝詠一
ユーミン
ガチガチに緊張して、歌について語りあうとかそういう立場ではなかった。
大滝詠一
「風立ちぬ」アルバム、プロデュースしていただいた、あの時は本当に、ずっとそばにいてくださって。つきっきりで。その時だけは「大滝さんについていきます」状態。その場でメロディーを変えられたりするんで「あ、ちょっと待って。ここ変えてみようかな」瞬時にパッパッパッパッて変わっても、とにかくついていく。すごい勉強になりました
※「いちご畑でつかまえて」好きだなあ。何回変わったのかな。くしゃみなんて一発OKだったのかしらん
松田聖子 いちご畑でつかまえて
歌唱法
意識してなかった
西寺郷太:ご自身の歌を個性的だと思っていましたか?
全然意識していなかったです。頂いた曲をとにかく一生懸命夢中で。もうね、80年代はそんなことね、考える余裕なかったんですよ。自分の音域がこうだとか、音質がこうとかいうよりも、いただく歌をほんとに無我夢中で歌う感じで、そういうこと何も考えてなかったですね。
(「瞳はダイアモンド」で語尾を上げる歌唱は)全然意識していなかったです。そういう歌い方を作り出したとかではなくて、歌ったらああなっちゃった。どなたかにそれを言われて、指摘されて、そういえばそうだなって感じ。で、また意識しないで歌うと、そうなっているんだね、っていう。そういうふうに歌おうとかじゃない
本間昭光:ビブラートの微妙なかけかたの違いで感情表現をしている?
だからそれも....ないんですよね。逆にそれちょっとどうなのかと思いますよね?ここで「そうなんです私、すごく意識しているんです」って言えたらいいですけど、全然そうじゃなくて、なんかその時の感じですね。歌い始めてそうなっちゃう。
難しかった曲
自作曲
Canary
なんとなくメロディーを考えていて「こういうメロディーいいかもしれない!」その時はカセットレコーダーに入れて何も考えてないうちにサーっと。(意識されてない?)あ、もう全然。ただ好きなメロディーなんでしょうね。歌いながら作ってるうちに「ここに行くとキュンとくるな」そういう組立なんですよ
Bメロとサビが同じ構成なの珍しい
松田聖子 CANARY
曲を書く場合は、今回はバラードにしようというと「はい書きましょう」と言ってピアノに向かう時もあれば、日常生活の中で、お風呂に入ってる時メロディーが浮かんできたりとか。そういう時ぱっとレコーダーで録音して、そういうのいっぱい持ってる。頭の中でメロディーを組み立ててみて、自分が歌ってみたものにピアノでコードつけてみることが多いですね。(コードから作ることは?)ないですね。メロディーから。今までは完全に曲(先)ですね。今回の「風に向かう一輪の花」は初めて詞を先に書いたんですよ。
アレンジに関しては、こういうアレンジで、このコードでってのが私の中にすごくあるので、今ですと野崎さんにアレンジのイメージをお伝えして「これはすごくこう...草原に立っているんですね。木が揺れていて風が吹いていて夕方って感じなんです」野崎さんが「わかりました。風が吹いているんですね」出来てきてそれに詞を付ける。もっともっと音楽的に説明できたらわかりやすいでしょう?でもこんなになっちゃった。ごめんねほんとにごめんねって、夜中でもすごい長いメール送るんです。これを聞かせていただいてこう思ったんですけどこうでこうで....ほんとに私からのメール嫌だと思うんですよね(笑)でも最近は野崎さんがパーフェクトにご理解いただいてて。聖子さんの見えてる景色おっしゃってください、って。
私の歌の主人公は歳を取らない
Pre 40th Anniversary Seiko Matsuda Concert Tour 2019 "Seiko's Singles Collection"(通常盤)[DVD]
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関ジャム 本人が選ぶ松田聖子名曲選 好きな曲、アルバム。2021.10.17 - 別館.net.amigo
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