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ボクらの時代 アリス 谷村新司 堀内孝雄 矢沢透 チンペイ ベーヤン キンちゃん

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3人の出会い

堀内:キンちゃんと最初に会ったのは70年
谷村:しかも、アメリカ大陸で無茶な演奏旅行してる時のバンドでいたにもかかわらず
堀内:意気投合して
谷村:ベーヤンは神戸でやってた音楽サークルの、僕の一年後輩として、オーディション受けに来てくれて。「堀内君のボーカルすごいな」っていうのが最初。
堀内:矢沢くん、ここをちゃんと聞いといてくれ(笑)
矢沢:ここで上下関係が生まれちゃったのね(笑)
堀内:やかましい(笑)そんなこと言ってねーよ
谷村:一応先輩後輩になってる
矢沢:これ違うよ

バンド名「Alice」の由来

谷村:やがて、この3人で一つの形って。まだ漠然としてるけど、作れるといいなぁと思ったのがアリスの大きなイメージだったのね。アリスってバンドの名前も、女の子の名前のようで。
矢沢:すごいしってるもんね。
谷村:キンちゃんとロサンゼルスに行った時に、Aliceのレストランがあったんですよ。有名な。そこへ行ってメニューを見たとき、黄色いメニューにペン字で「Alice」書いてあった。このロゴがかっこいいなと思って。プロになるんだったらAliceってバンドの名前にしたいなって思った。
堀内:ふと思ったの。直感だよね。

谷村:ついこないだ、ある番組で、平原綾香さんが登場してくれて。
堀内:うまかったなぁ
谷村:「この3人がアリスって、一緒のバンドしてるの初めて知りました」
矢沢:ほお
谷村:多分そう思っている方がいっぱい
矢沢:かたまってないんだね
谷村:固まって出来てない(笑)知ってる世代が限られてるかもわかんない ←※えっ!
矢沢:こないだ3人で出たけど、リハ1回もないもんね
谷村:そうだね、スタジオリハーサルしないでいきなり
矢沢:カメラリハーサル
谷村:でも、覚えてるね、体が。
堀内:覚えてんのよ体が(笑)

デビュー当時

谷村:ボクとベーヤンは関西中心にやってまして、キンちゃんは東京に居て。ボクとべーヤンが東京に出てって、キンちゃんのホームグラウンドに入っていった。寝るところがなかったよね。
堀内:普通はあるんだと思うんだけど、ないんだよね。
矢沢:結局事務所だったでしょ?寝るのって
堀内:すみません。申し訳ない。
谷村:事務所に寝泊まりをして
堀内:先々やる事に不安が募って行ったわけ。キンちゃんも不安だらけだったよね
矢沢:自分の中では不安っていうよりも冒険、チャレンジのほうが強かった
谷村:音楽さえやってれば楽しかったよね
矢沢:楽しい思い出しかない

全国ツアー

谷村:年間303ステージ。
堀内:ぞっとするよ
谷村オフコースの小田君が「チンペイんとこ、どれぐらいやってんの?」っていうから「300ぐらい」「何年で?」って言ったんだよね(笑)
矢沢:いま80ぐらいでも多いでしょ
谷村:あの頃なんで300も出来たんだろ
矢沢:もちろん呼んでくれるところが無ければ、行けないわけでね。
谷村:バンドを生で見るのにみんな興奮してた時期だから、とりあえず生でやりさえすれば「オオッ!」って言ってくれた
堀内:自分たちで言うのもなんだけど、生には定評があったね(笑)生が売りだったからね。

冬の稲妻~武道館公演

谷村:「今はもう誰も」から、やがて「冬の稲妻」
堀内:絶対に悲壮感がすごい凝縮されてるの。これは、渡された側もそうだけど、この詞を受け付けないなと。案の定そうだったんだけど。出来た時のあの喜び。電話で「今送るから!!」バーンって(受話器を)テーブルに置いたね。
谷村:ノイズだらけでね
堀内:(チンペイが)よかった~!!イイッ!!って
※なぜいつも帽子を深くかぶっているのか、中学生になって知った。「養老院サンバ」←分かる世代が限られている
Alice - 冬の稲妻 - YouTube

谷村:当時はタイトになってきて、体力もキツくなってくると、殺伐としてくるじゃない?
堀内:めちゃくちゃなスケジュールだったからねぇ
谷村:僕が体壊して倒れ、復帰の第一発目が武道館だったんですよ。初日の幕が開く、その時に何を思ってたわけ?
堀内:いやもう、とりあえず始まるなあって思ってて、
矢沢:僕がドラム叩き始めると、なんかマグネシウムが横からぶわっと出て「いるいる!」...カッコわりぃって思いながら(笑)
谷村:武道館のどよめき、うなり、お客さんの「ウォ~ン」が聞こえてきた瞬間に、自分が今まで病院にいてどうのこうのしてたの、全部すっ飛んでましたね。真っ白になって。我に帰ったらもう終わりの方まで来てた。天井見上げたら、日の丸がかかってるんですよ。
堀内:センターにね
谷村:あの瞬間、俺達何?どこにいるんだ?って
堀内:要するに象徴的なものだから、それが目に入っちゃうと余計に、「ここでやるんだ」と思うからダメだ。身震いする。
谷村:吐き気が身震いに変わった瞬間だったのかもわかんないね。

北京公演(1981)

谷村:1万人ぐらい入る大きな体育館で、2日間コンサートして
堀内:お客さんも日本から来て。人の波も押し寄せてくるからそんなに寄られても、みたいな。ドキドキしたね。
谷村天安門広場でゲリラライブを。よくやったねあれ。今は多分やれないと思うんですけど
矢沢:まずいよね
谷村:すごい集まってきて、みんな手拍子してくれて。大盛り上がりして。やがて警備の兵隊さんが来て「今度やったら撃つぞ」それで逃げてって。
矢沢:怖かったね
谷村:逃げたらまた集まって。

アリス、活動休止

谷村:僕もベーヤンも体を壊し、活動休止させることでひとつの節目っていうのかな
堀内:当時の病名、原因不明みたいなもんだから「自律神経失調症」しかない。体力的にも精神的にもズタズタだったけど、ソロ活動にストーンと入っていく。いやぁもう、明けても暮れても明日が見えないね。結果的に足取りたどったら、6年かかってるね。それぐらいでやっとこさ気分的にもようやく立ち直って、みたいなことだったね
矢沢:僕はどっちかと言ったら、ボーカルじゃないから、ふたりと違うと思うんだけど、まず基本的にバンドを何度も変わるんですよ。自分もわがままだから「こんなバンドではちょっとやれないな」とか言ってどんどん変わるんだけど、結局自分の中で思ったのは「ふたりのバックで叩きたい」ということなんです。だから本籍アリスで、現住所が他のバンドみたいな感じ。ただその日を待つ。いつかやるかも知れないその時に、恥ずかしくないドラムを叩く、そういうものは自然のうちに芽生えてた。
堀内:俺なんか演歌っぽいものも歌いだしたじゃない?だけど、いつもふるさとはアリスなわけよ。所在は。たとえば「あの人アリスなんだけど歌ひどいよね」って思われたくないという自負感は未だにあるな。俺は絶対ひとりでもアリスを受け持つ、請け負うという気持ちでやってないと、これはダメだわと思って。

キンちゃんは中学時代にスメタナモルダウを聞いて、指揮者に憧れた。
ベーヤンの実家は大衆食堂。三橋美智也が好きだった。テレビを買ったらプロレスを見るために客が集まった
チンペイは邦楽一家。三味線やらされそうになってヤバイと思ってとりあえずギターを始めた。とっかかりはPPM。女の子にモテたい一心だった。

復興コンサートで「人が人を救う」ことを実感。

若い世代のバンドについて

谷村:いまいっぱい出てるけど、ものすごいみんなクオリティ高いよね
矢沢:出だしが違うもん
谷村:僕ら何もないところからだから。あの頃音楽のお手本なんて何もなく、誰も教えてくれなくて。創世記なんで。とりあえずやってるうちに誰かの形みたいなものになって。そういうバンドが東京にみんな出てきてた。井上陽水、チューリップ、オフコース
堀内かぐや姫...めちゃくちゃいたね。うちにはバンバンもいたし。
矢沢:全員が将来見えてなかった時代だよね、たぶん
谷村:それぞれが思い描いてたけど、まだみんな混沌としてて。
堀内:それとね、今振り返ると、時代が微笑んでた。苦しかったけど。だから今のバンド、世代も含めて、あの頃の苦労と今の苦労はちょっと異質なものと思うね

ベーヤンの息子二人、99RadioService 
「うちなんか冷たいよ。あんまり干渉しないでくれる?みたいな空気感が全体に漂ってて。来ないでくれって。『違うって、パパたちの時代のギターとは!!』これよ
時代は必ず若い人がつくる。これからもずっと期待してんの。おじさんたちにも教えてくれよ。もうすぐ70じゃない。」

あさイチ プレミアムトーク アリス - .net.amigoココログ跡地2007~

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