田原さんの朝生はずーっと好き。
子供の頃、おじいちゃんおばあちゃんの話聞くのすっごい好きだったんですよ
小説を聞いているかのような。
田原さんって僕らが全く見たことのない世界を見ている。
その話を聞いてみたいな。あと、怒られたいな...
ピコ太郎さんのことはよく存じ上げてます
古坂さんはお話聞いて初めて知って。ピコ太郎のプロデューサー。
なんで1人を2つに分けているんだろうか
本当に聞きたい事を聞く。自分も本音をしゃべる。
建前は一切なし。カッコつけない
古坂大魔王
ライブハウスにて
古坂:あんまりライブハウスとかは来られないですか
田原:そうですね。
古坂:お笑いライブを渡辺正行さんがやってて、そこで僕デビューした
田原:アメリカの超有名人が、どこが面白いって思った?
古坂:ハハハハ。ピコ太郎に関してはシンガーソングライターなんで、楽しい曲。
funny,interesting,happy がある。笑いって
そういう意味ではちょっとコミカルがある、funnyでhappy。
田原:なぜアメリカのCEOが素晴らしいと思ったの?
古坂:なんの意味も無い物ってすごい素敵だと思うんですよね
何の意味もないものを見てキャーキャー笑ってるってすごいハッピーだなと
田原:なるほど
古坂:音楽は僕が作ってるんですけど、ジャスティン・ビーバーもそうなんですけどダンス・ミュージックのトラックを最先端に作ってる。なのに意味が分かんない、もっとかっこよくすればいいじゃんっていう。しかも歌ってる奴が、あんな意味のわかんない髪型して、ああいうかわいくおどる。ちょっと混沌としてるんですよいろんなものが。
田原:そうかあ。全く意味のないものが面白いってことだな
古坂:そうですね
田原:ちょっと、質問があるんだけど、なんで大魔王はピコ太郎という芸人を作ったんですか?自分がやりゃあいいじゃん
古坂:別人ですからね。ピコ太郎は
田原:なんで別人を作らなきゃいけなかったか
古坂:作んなきゃ...そうですね、うーん お笑いってすごい難しいなっていうところがあって、前提、前振り。あの人はコレをやる。例えば志村けんさんが変なおじさんをやる。変なおじさんの中に、志村さんも投影される。あったほうがいい場合とない方がいい場合もありましてピコ太郎は、ライブに急に出てってやるとすごいウケる。かっこいいバンドがやった中に、あの格好が出てきてやる人がいた方が面白い
田原:全く違和感が無い
古坂:違和感。そうなんです。一番好きな言葉。ああいう53歳のシンガーソングライターがあんな可愛い歌を歌うって面白いんじゃないかと
田原:あっ、ピコ太郎は53。生みの親より歳上なんだ
古坂:10個上です
田原:年上をプロデュースしてるわけね。ピコ太郎は歳をとるんですか
古坂:ハハハハ。勿論取ります。もうすぐ54になります。配信した時、ウガンダが1位になったんですよ。安定してない国でこんな馬鹿な曲が。カンボジアの電気のない地域でも村で流行って、子供たちが踊ってくれてそんなん想像したこともないです。だってここでコントして、つまんなかったらお客さんの手が挙がっていく。10人挙がったら強制終了。
田原:へ?終わり?
古坂:1ヶ月考えて作ったネタは、そこで終わり。
田原:厳しいなあ
古坂:ピコ太郎がこんなふうにしてお呼びがかかってフランス行ったりベルギー行ったり、グラミー賞の現場に行けたり、想像全くできないですね。朝起きたらキャメロン・ディアスがいるみたいなもの。例え全く下手なんですけど。
田原:逆に言うとね、世界に日本をアピールしたのがピコ太郎。
古坂:お笑いってバカなもの。
田原:お笑いやる者は、頭よっぽど良くないと
古坂:賢い人が馬鹿なことをする
田原:そうそう
古坂:そういう意味では、funnyって知識がいるじゃないですか。バカなこと、くだらないことを日本でもやっているなと。紛争地域とか戦争してるところは、ずっといきり立ってると思う。あの宗教は、あの人種はと思っている。そこに「ちょっと待って、こいつバカじゃね?あはは」笑う1分ぐらいは平和に貢献したいと思ったんですね
田原:なるほど。それがピコ太郎の狙いなのね
古坂:お笑いだけじゃなく、僕には音楽があるんで音楽を交えてシュールに行けば
田原:なんで大魔王は両方やるんですか?
古坂:でも、お笑いと音楽って、昔一緒でしたよね?
クレージーキャッツ、ドリフターズ...エノケンロッパさんも
田原:そうだよね
古坂:チャップリンも
田原:なるほどなるほど
古坂:デビューして25年。お笑いが音楽をやるのはちょっとタブーだった。カッコつけんな、お笑いやれよ、音楽やるんじゃねえよと。お前は職人なんだから職人やれ。ずっと違和感があって。音楽を交えてかっこよく面白くできないかと思っていたんですね。両方カッコいいなと。いつ死ぬかわからないし。モチベーションて、仕事がないと僕たちって存在価値がない。呼ばれないってことは存在価値がない。同期のくりいむしちゅーやネプチューン、爆笑さんとかもいろんなところで名前を出してくれて、ここがまさに愛です。とてつもない大御所の立川談志師匠や、オンエアバトルでも 自信はあったけどガッチャガチャにスベりまして。 立川談志も徳川家康も変わらないですね。名前的に。30分遅れて行ったら超現場ピリピリしてて山城新伍さん、中尾彬さん、ミッキーカーチスさん、野末陳平さん、勘九郎さんがいらして、真ん中席が4つ空いてるんですよ。お前コントやれって。「音楽とお笑いってのは一緒なんだ。イリュージョンなんだよ。お前ら今腐るなよ、やり続けろ」ずっと言ってくださって。
田原:談志が言ったってのがすごいね
バラエティー
古坂:芸人が政治的な発言をすることはどう思われますか
田原:爆笑問題とか、見ますよ。今政治の問題いっぱいあって刺激があって面白いんじゃないですかね
古坂:表現者は多少の矢面に立つべきだと思ってるんですけど僕らみたいな芸人は言えないんですよ。
田原:なにが
古坂:そういう発言を
田原:なんで?
古坂:言うことによって様々なリスクが出てくる。自分の持ってるスポンサーだったりとか、事務所があんな炎上みたいなことを恐れてる。こっちは恐れてないけど、付随してるスタッフのことを考えると言えない
田原:今一般的に、バラエティー番組の視聴率が落ちてるんです。原因の一つに原発事故で。笑ってる場合じゃないだろうと。今こそ笑うことが必要
古坂:僕の子供の頃のバラエティーはパンク、反体制。 たけしさんの毒舌とか
田原:もともとバラエティーは反体制なんだよ
古坂:たけしさん、さんまさん、タモリさんが素晴らしい偉業を成し遂げた。逆転作用でバラエティーが王道になったんですね。テレビのほとんどがバラエティーだと思ったんですよ。バラエティーが権力を持ち、力を持った瞬間に潰しになる可能性がある
田原:東芝事件ね。東芝が粉砕してみんなを守ろうとした。新しいことにチャレンジしようとしなかったのね
古坂:ただコンプライアンスを壊せばいいってもんじゃない。道徳心...