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サワコの朝 大石静 生みの母、養母の話

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阿川:今日1日、パソコンやペンに触れてないってことは・・

 

大石:ないですね。1行しかできなくてもやってる。お休みあんまり好きじゃない
阿川:「セカンドバージン」とか「セカンドラブ」とか本腰入れて本気の愛を追求し始めたの?
大石:そういうわけでもないですよ。「ふたりっ子」も最初から激しいものだったからうけた。
阿川:NHKには珍しく、離婚もあるわ婚前交渉もあるわ
大石:当時としては珍しかったし、そういうので結構攻めてたはず。みんながやらないことをやる。
阿川:「セカンドバージン」は、舞台がNHK。夜の10時台。結構激しい物語。
大石:寝たり起きたりしてました(笑)
阿川:あれは、何に対する挑戦なの?
大石:だんだん年をとってくる。老いるってのは悲しいなと感じ始めた年頃に書いたもの。「恋」と「老い」を書いたもの。鈴木京香さんは当時老眼じゃなかったけど老眼鏡をかけて新聞を読んだり「老い」をすごく作りました。恋は若いものだとテレビの世界で思われてるじゃないですか。ラブストーリーとか、監督さんやプロデューサーとか、みんなで自分の場合を語るわけですよね。その時に「あたしの場合は・・」って言い出すとみんな「んん?」って(笑)

阿川:「きょうは男性ばかりだからみんな無礼講で」がある歳からくる。
大石:そうですよね。日本って、本当に若いもんを文化にする国でしょ。不思議ですよね歴史長いのに。伊勢神宮が20年に1回、遷宮(せんぐう)するでしょ?あの時真っ白い木をね、新品のね・・
阿川:新築ほやほやの
大石:あれを美しいと思ってるじゃない?みんなやっぱ伊勢神宮のせいで新しいものがいいってなっちゃってるのが残念(笑)
ヨーロッパは40すぎた女の人が素敵だってなってるし。若々しいものだけが尊いってのだけは抵抗していきたい。

阿川:「ふたりっ子」の頃の女性脚本家って一般的には向田邦子さん、橋田壽賀子さんとか
大石:あと「金八先生」の小山内(美江子)先生。まだまだいらっしゃったと思いますけど圧倒的に男の世界。いま女の方が多いですね。
阿川:過酷な競争?負けてやるもんかって感じは
大石:前はテロップに「脚本家○○」って出ると念力かけて「潰れていけ!」と思ってたそれはなんか貧しいなって思って、負のエネルギー出すのやだなって。若手もいる世界に自分もいるって素敵じゃない?って。最近、活気を呈してないって思うけど。あんまりたくさん稼げないせいじゃないかしら。なんか優れた才能が脚本家に向かってきてないと思う。40代にはいるのよ。宮藤官九郎とか坂元裕二とか
50代にはいっぱいいますよ。中園ミホとか。「うぉお!恐れ入りました!」でもないなあと思って。野島伸司さんとか坂元裕二さんだって10代から出てるのよ。そういう人がいっぱいいたの。

阿川:脚本家という職業に魅力を感じない人がいっぱいいる。

■記憶の中で今もきらめく曲
ニニロッソ「夜空のトランペット」

17歳の初恋を思い出す。自分のこと可愛かったなあって。
ときめいていた幼い自分が愛おしいと思う。
農協にみかんを買いに行くのをジャンケンでやって
勝ったから二人で行ってキスしたっていう・・
ご飯を食べても勉強しても「キスした」っていうのが
99.9%占めちゃって。

阿川:有名な話ですけどお隣の旅館に養子っていうの?養子で行かれて。

 


大石:母が二人いたわけです。そっからセカンドなんとかとかふたりっ子とか  「ふたつ」がキーワードになったと思うんです。隣同士にいて愛情はかけられてたと思う。養母はね「1日たりとも男の人に食べさせてもらわないで生きてきたし 立派だと思うけど、静ちゃんはこんな苦しい人生ダメよ。いいところのお嬢さんになって可愛がってもらいなさいね」専業主婦の母は「これからは結婚なんかが目的じゃダメだ。仕事を持って自分の力で生きていきなさい」全然違うことを言う。混乱しました。パニック症候群みたいになって一時期。訳わかんなくなって泣いちゃうみたいな。二人の母がいるところではならないの。でも愛されてる確信があった。生みの母の悲しみが痛いほどわかるから。養母は経済的には豊かだから、心地よさが違うの。父がキーポイントじゃない?父は「子供は社会に愛されるもの」アメリカ的なこと言って心の中が西洋個人主義だから「どこのうちで育ってもいい」
でも父は養母も生みの母にも男と女の関係があったのではないかと、この年になってわかる。母は産後の肥立ちが悪く調子が悪かった。いつも私をとなりに寝かせてたんだけどちょっとウトウトすると私がいない。父が隣に連れて行ってた。  で、母もノイローゼになっちゃうんですけど、二つのうちの子みたいにして。行ったり来たりが当たり前になった。 
■脚本、キャスティング
みんなで作るおもしろさ。
私がうまくいってないと思ったシーンが
演出家とか役者によって良くなってることもある。
あたしはこういうことがやりたかったのにこうなってた、と
がっかりするようだったら小説書いたほうがいい。
(要求が通ったのは)3人だけ。
内野聖陽、佐々木蔵之介、長谷川博己。
相手役が決まらなくて気分転換に映画館行ったら
内野君が出てて「これだ!」と。
NHKに電話して「今出てるから見て」
最後は人だかりがしてロケできないくらいの人気者。
蔵之介さんはチームの時から彼しか目がいかない。
あの人が全部空間を占領してる。
長谷川くんは連れて帰ってうちに飾っておきたい。
男は指。生指見たらたまりませんわよ。
口角がピッと上がってる人。

向田邦子さんが憧れ。
中でも「幸福」
(1980年 竹脇無我、岸恵子、中田喜子)

■いま心に響く曲
アルファ波が出る・・

《大藍湖》電影主題曲《一天》"Big Blue Lake" movie theme song "One Day" - YouTube


妄想力は想像力。