曲作りとライブ
今日もどこかで+テディベア
軽部:ぱっと浮かんでささっとできたような曲ですか?
小田:そういう印象があるんだけど、よくよく考えると結構大変だった。
軽部:どういうところですか?具体的には
小田:やっぱりただ詞が埋まればいいってもんじゃなくてね
詞がすすんでくごとに展開して高まってかないと
飽きられちゃったりするわけじゃない?
(テディベアは)ただ置いてるだけなんでね(笑)
さして好きでもないし、っていうわけにもいかないし
「いや俺すごいクマ好きなんだよ」ってのもちょっと嘘っぽいし俺の中では
15年目の「めざまし」新テーマ曲によせて
たんび「めざまし」のみんなの、特に軽部の顔が浮かんできて、
頑張らなきゃと思いました。
手拍子と走ること
永島:「恋は大騒ぎ」手拍子しながら歩く姿がチャーミングで。
軽部:なんてんでしょ、あの、お猿さんのおもちゃのシンバル的なですね
小田:意識してやろうか(笑)
永島:会場内をああやって歩いて、息切れしないんですか?
小田:しますよ。基本的に歌は走って歌うもんじゃないね
軽部:走るために走ってるわけじゃなく
小田:そうだね。できるだけお客さんの近くに行きたいから
じゃ花道作ろう、ジャニーズみたいだけど。やってみたら喜ぶんだ。
あんだけ喜んでくれるなら、なんとしてでも出来るだけ近くで。
走るの嫌いじゃないし、そういうとこやっぱ興奮するから
走ると「走ったー!!」みたいな(笑)「行くぞー!!」みたいの伝えたいから。
2005年6月、大阪城ホール
「そうかな」リリースの頃
※当時57歳
軽部:あまりこういう情報番組のインタビュー、お受けになることないですよね?
小田:ないですね...
軽部:理由は?
小田:めんどくさいですよね(笑)なんか、くだらないこと聞いたり(笑)
自分がしらけちゃうと失礼だし
軽部:あの、アタクシも、なるべくくだらないことを聞かないように
小田さんに「くだらないな」と思われないように頑張りたいなと思いますけれど。
小田:はいはい。
軽部:2時間半のステージで縦横無尽に動き回る
ある種、野球のピッチャーが全力で完投したら2日ぐらい休まないといけない。
そんな全力投球なコンサート
小田:余裕綽々で歌える歌はひとつもないからね..なんかこう、流して抜いて、とか
そういう曲じゃないから
軽部:楽に歌えるわけじゃないキーの楽曲というのは
全部でもご自分で作ってらっしゃる
小田:へへへへっ、ねえ。
軽部:誰かが作って、それを歌わされてるわけじゃなく、自分で作って自分で歌う
昔のナンバーのキーを下げて歌うことはされない?
小田:今んとこはね。
軽部:それをしたらいけない、したくない?
小田:したときは考えなくちゃいけない時だろうな、と思うけど。
11曲中9曲がタイアップ
タイアップはただただ太鼓持ちみたいにして言われるがまま書いてるのかっていうと
そうではなくて、やっぱ自分の考えで書いてるわけだからね。
で、思いのほか自分が出るんだな。それは不思議なことだけれども
その、足枷みたいのがあるわけじゃない?
いろんな条件があったり、そこで作るものがかえって力があるものだったりね。
だから全く自由に作れって言われて、結構曖昧なものになったり
まぁそれはいいわけになるかもしれないけども
そういう意味じゃ、いろいろなテーマが書かしてくれたなと
たしかなこと
おれが「言葉にできない」という曲と対峙する機会は多分
こういう仕事が(生命保険会社のCMソングとして)なければ
あれはあれってなったと思う。
これ(言葉にできない)に対して超えてくかどうか知らんけど
次の曲を書くっていう意識にはならなかったと思う。
でも今回は明らかに「言葉にできない」の延長線上みたいな事になるわけだ。
そういう意味じゃ出会いとか。自分ひとりでやってたらならない形だよね。

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軽部アナの後日談
インタビューをしている最中にあれほど緊張したこともなく、
終わったあとにあれほど疲労したこともない。
めざましテレビを僕が始めたのは1994年なのでもう10年以上経ってるわけですよ
いろんな人にインタビューをし尽くしているわけ。あの時点で既に。
俳優も大物アーティストも皆さん会ってきて。
滅多にインタビュー受けない、基本的に好きじゃないって話で
ご本人と会うとそうではなかった、ってのが常なんですよ
思ったほどじゃなくてホッとしました、って。
小田さんのインタビューは、会ってみたらもっと緊張したし、すごい手ごわい感じ。
終わったら僕は非常に敗北感があったわけですよ。
あぁやっぱり、うまくいかなかったな、という感じ。
で、コンサートを見て、僕が生涯で初めてみた小田和正さんのコンサート。
圧巻でしたよ。インタビューの重さみたいなものが一切吹き飛んで感動したわけ。
終わって楽屋の小田さんのとこに行って挨拶をしなきゃ、って。
そしたらば、あにはからんや笑顔だったんです。笑顔で僕を迎え入れてくれた。
「おお、さっきはありがとうね」みたいな。非常に嬉しかった
※【あにはからんや】→豈図らんやと変換。
全く思いがけないことが起こった、という気持。意外にも。
「豈」の後に推量を表す語を伴い、反語表現にする。「デジタル大辞泉」より引用<<
後から小田さんに聞いてみると、
小田さんはあのインタビューをそんなに悪く思ってなかったらしいわけ。
2005年の出会いをね。その後を見れば関係性は悪くなかったわけだけれども
この年のインタビューが突破口になってるので。
2008年のインタビューより
大塚さんも一緒だったんだけど今はどうされておるのか。
コンサート後、小田さんはめざましチームを打ち上げに招いたことがきっかけで
年に1、2度囲む会が開かれている。なぜか「軽部会」と呼ばれているw
2016年の写真には大塚さんも写ってたよね。大塚:私たちの要望、あまり「人生の教訓」みたいなの歌って欲しくないんだよね
小田:ああそれはわかる。こう歩いてきて、こっち(反対方向)向いちゃう感じだよね
(同じ方向を向いたまま)ワーッと(行く)のはみんなの理想だけれどもhello hello
2011年「ロック~ わんこの島」
公開前に東日本大震災。インタビューは同年7月、宜野湾で
軽部:「hello hello」作られた時、そして、震災がありました。
時を経てツアーが始まって、ステージで歌われると。同じ一つの曲であっても
状況によってもちろん変化がありますよね。
小田:予測してなかったから。曲を作って、こんなに曲の持ってる意味合いが変わってくるのかと。
特にリハーサルを再開する前は、この曲は歌えないなとか思ってた。
「きっといいことが待ってる そう思ってる ホントに 君が幸せになると信じてる」
そんな風に歌っちゃっていいのかという思いもあったし。それがだんだん
ツアーを再開するべきだと思ったように、この歌も歌うべきだと。
軽部:「去りゆく人が」の「が」好きなんです
小田:ポルタメントね。あぁ、そう、それは良かった。やったことないから。
軽部:鼻濁音が強調されますよね
小田:鼻濁派(笑)
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