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【抜粋】水木しげる93歳の探検記 ~妖怪と暮らした出雲國~ 荒俣宏 小泉凡

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のんのんばあとの出会い

物心つく頃には「のんのんばあ」の影響を受けていた。
93才になっても心に引っかかっているもの。原点。
のんのんばあは水木家に住み込み、しげる少年に目に見えない別の世界があることを教えた。
正福寺の地獄極楽絵図を見て信じるようになる。

加賀の潜戸(くけど)

旧潜戸。
洞窟は母の胎内に似ている。長いトンネルを抜けると賽の河原。
幼くして命絶えた霊が集まり、残してきた父と母を偲ぶ場所と言われている。

荒俣:親より早く死んだことが罪だと言われ、地獄へ落とされ、賽の河原で石を積むんですね「ひとつ積んでは父のため・・」みんなのために石を積むといくらか良くなるんだけど、鬼がやってきてみんなすぐグチャグチャにするから永遠に積む。亡くなった子供がお母さんの胎内に戻って安心を得るんだよと。子供にとっちゃ死後の世界なんだけど、安心な場所でもあり、悲しい場所でもある。何十の意味もあるんですね。

一畑薬師

5歳の頃初めて来たそうな。
「のんのんばあは信仰しとるから真面目なもんですよ」
意味も分からずご進言を覚えた。
「おんころころせんだりまとうぎそうわか」
一畑薬師|出雲観光ガイド【出雲観光協会公式ホームページ】

諸喰(もろくい)

「のんのんばあ」こと、景山フサさんの出身地。

美保関 青石畳通り

西日本有数の歓楽街として栄えた。

伊藤博文など名士が愛した「美保館」
博物学や骨董好きには涙が出るような場所。
荒俣:先生、いつ頃から来てるんですか?
水木:3つか4つ。古代にしてはね、ちゃんとこう、行儀よく古代風に歩いてね、とても雰囲気がよかった。
http://www.mihokan.co.jp/home.html

小泉八雲のひ孫、凡さん登場。

荒俣:八雲の印象はどうだったんですか?
小泉:昼間は静かで船の櫓の音しかしないのに、夜になると急に賑やかになり、
   三味線や芸者さんの声が聞こえた。そのコントラストが素晴らしいと。
   あと海が好きだったので、泳ぐのも楽しみだったんですね。
水木:浦は確かに古代が残ってる。神武天皇の時代が。だから人には喋りたくない。
荒俣:潜戸も見たんですが、古代を通り越してワイルドな現代の世界。
   賽の河原を見ると、八雲も水木先生も、私たちが考える民話の世界というよりも
   もっと自然に近い原始の世界を話しているのではないかという感じがするんです。
小泉:人間の魂は海から来て、海に還るんじゃないかっていう
   海上他界観というのでしょうかねえ、魂のゆくえについて。
   八雲にも、キャサリンコステロという乳母がいて。
   霊的な感覚があったかどうかはわからないけど、そういう話をいっぱい知ってる人だった。
   基本アイルランド語で喋る人で、八雲は子供の頃、その人の話を聞くのが幸せな時だった。
   人間中心じゃダメだという感覚。
水木:八雲さんは意外に、浦の人の生活に興味を感じてね。自分も八雲さんの本を読んで、あぁっ!って思う。<< 

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美保神社

家族揃ってお参りに来ていた場所。
豊かそうな植物が少なく、さつまいもだからしょっちゅう屁が出ていた。
「つかみ」と称して屁を掴んで・・(←にぎりっ屁のこと。

水木しげるの車椅子を4人がかりで押して、スダジイの木まで行く。樹齢約500年。

のんのんばあは昭和7年7月9日没。
亡くなった日のことは、84年経った今でも鮮明に覚えている。

出雲は「異界への入口」

「一反木綿を見た」
「古い家屋には座敷童子らしきものが住んでる。」
佐野史郎も奇妙な体験を。
なまはげみたいなもの、魑魅魍魎(ちみもうりょう)。
もうちょっと汚いけどね。一晩中追い掛け回された夢を見たんだけど
夢っていう次元じゃなかったね。克明でね。」

中国5県では2015年9月5日放送、BS-TBSで翌日9月6日放送。

http://www.bss.jp/util/entry/10561.html

追記

2015.11.30 心不全のため調布市の病院で死去 93歳。
日テレNEWS24、NHKなどが速報で伝えた。
武良信行(ラムウ)さんは遠縁にあたる←情報ソースはtwitter.

「無良」姓は非常に珍しく、日本で10人以下。水木さんの本名「武良」と共に
鳥取県境港市米子市などに点在する。
他にフィギュアスケートの無良隆志、息子・崇人。