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名盤ドキュメント 太田裕美 心が風邪をひいた日 萩田光雄 持田香織(抜粋)

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木綿のハンカチーフ

アルバム1曲目(A面)

持田香織
好きです。自分も同じ職業になって改めて凄さみたいなのを感じる。手紙のやり取りみたいな感じ。「僕はこうだよ」「いえ、私はこうよ」誰しもが経験していくスタイル
女性が歌う歌詞の選び方。「いいえ」って言葉があることとか「きらめくはずないもの」とか、キュンとして。私は女性として「~なの」っていうのがちょっと照れくさい。シンプルにストレートに表現されるので可愛い。

齋藤孝:男女の心の往復書簡を、歌謡曲の枠組みに入れたのが画期的

真心ブラザーズ
昔ながらの歌謡曲の世界が変わっていく。大きなうねりが始まるぞって予感させるアルバム。

クリス松村
謡曲じゃない作詞家と、ポップスの筒美京平が合わさった。奇跡ですよ。

松本隆
作詞家になると言って芸能界に単身赴任したんですけど、割と早い時期に筒美京平って人に巡り会えて「一緒にやってくれないか」と申し出があった。彼のやり方でどんどん物事が進む。なんか違うなぁって違和感があったね。詞を先に書かせてくれと言って。器の大きい人で、僕の提案を面白がってくれてじゃぁやってみよう、と。歌で短編小説と同じものが出来るかチャレンジ。天下分け目の戦い。ひとつひとつ勝って証明していく

歌詞は4コーラスまである。当時は2コーラス半が主流だったため、筒美は戸惑った。男女の人称変化。文学的な言い回しもある。音楽的課題が山積み。

最初は戸惑ったけど、取り掛かってみたらうまくスルッとついちゃった。松本君とは、こういう風に書いたらこう来るだろうなっていう読み合いもあるわけで。わざと破格なものをぶつけてくるみたいのがすごくあるよね。(筒美京平ヒットストーリーズ1967-1998 より)

作曲の秘密

上がる男と下がる女

太田:僕は旅立つ♪と上がるところで、私が地声からファルセットに変わる。太田裕美の持ち味のいい所を、早めに出そうという曲作りをされてるんじゃないか

真心ブラザーズ:居心地の悪いコード進行にある。4番まであるのって、この居心地の悪い変則を理解すること。4回聞いてやっと聞き手が腑に落ちることって多分ある。松本隆さんの無茶ぶりの詞に、たぶん京平さんが「え~」と言いながら、いいのができちゃった。大抵のもんはいけるわ、と自信を持たれたのではないか。

編曲術の秘密

萩田光雄

ギターは3拍フレーズ。4拍の中に3拍。同じテンポでも2倍のスピード感。

袋小路

A面2曲目

ヒャダイン:松本さんの美しい色使い。視覚に訴えることで一気にその時期に戻す
齋藤孝:複雑に今の情景が重なるところに奥行きがあると思いますね
持田香織:「ひとつまみ」だったんだなと思います。ただの約束じゃなくて。
詞先作曲はユーミン松本隆との初タッグになった。空気感を感じさせる。太田裕美の自宅が火事になり、デモテープは焼失。
ami-go45.hatenablog.com

七つの願いごと

A面6曲目

半年間の恋の行方が描かれる。ハッピーはつまんない。悲恋ていうかね。7番のストーリー展開をアレンジでやれるんじゃないか。

萩田:歌謡曲でそんなクラシックな手法やっていいんだ。筒美さんの作曲でわかった。

ひぐらし

B面1曲目

持田:かわいいですよ
クリス:ほかのアイドルとは全く毛色が違うんだけどもアイドルって言われると、どうなの?と思うんですよ。
真心ブラザーズサウンドの一部として乗っかれる人

https://youtu.be/uzHegZMDXKY

水曜日の約束

ヒャダインの好きな歌。

声の綺麗さを出してる曲。ハスキーな人では一気にムード歌謡になる。ベタ臭い歌謡メロディーがいい曲になってる。

太田:譜面を読むのに必死で感情を入れる暇がないんですよ
持田:言葉として歌うほうが切なかったりしますもんね。日常のような生活のような心地よさ。暮らしがここにある感じ。

20歳を過ぎてアイドルにしては、とうがたってる。ニューミュージック風に見せるってこと。(丸山茂雄/元ソニーミュージック社長)

太田:アイドルにはなりたくなかった。そういうふうなデビューの仕方じゃなかったからホッとした。アイドル系やフォーク系の番組に出ると「裕美ちゃんて、フォークの人たちと一緒にコンサートやってるんでしょ」フォークの人も「裕美ちゃん、テレビに出てんだね」両サイド的に、ちょっと不思議なタイプが出てきたと思われてたかも。

プロが作っても、ピアノ弾いてればシンガーソングライター風に見える。小坂明子「あなた」が影響。プロは80点、85点の曲をいくつも作れる。アマチュアは120点の曲が出るけど、あんまり良すぎて次から出てこないのあるじゃない。天才二人集めてくれば次々にできるんじゃないか

水車

作詞作曲 太田裕美

ヒャダイン:一番暗いんじゃないかと。でもそれを書いたのはご本人。結局愛されたいのか愛されたくないのかわかんないし(笑)僕は「半径50cmの悲哀」って言うんですけど。内省的。
太田:長女だったので、3歳にして自立しなきゃいけないみたいな

真心ブラザーズ:程ってもんがあるだろ、と(笑)20歳そこそこの女の子が作った心の言葉
https://youtu.be/sp5uWtKSdp4 

1975.12.5発売

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