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人生案内メモ、文字起こし、感想。

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サワコの朝 星野源 人見知りは言い訳だった。

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子供の頃

阿川:最初は、なにになりたかったのですか?
星野:なりたいものっていうのが、最初はなかったです。中学1年生の時に、音楽と演劇を学校の中ではじめまして、ギターは、クラスのみんながやり始めるので僕もやろうと思って。両親が持っていたので、お古を借りて
阿川:お父様が、元ジャズピアニスト 
星野:ああいえいえ、違います。ジャズピアノは趣味です
阿川:お母さんがジャズボーカリスト
星野:を、目指してた。例えば休日とかは家の中をレコードがずっと回ってて、ジャズの。子供の頃はちょっと退屈だったんですね
阿川:興味を持たなかったんですか?
星野:ポップスとかアニメソングとかの方が、子供心にはワクワクしたので
阿川:じゃ、ごく普通の男の子だった?
星野:はい。全然、普通、です。

記憶の中で今もきらめく曲

ILOVES YOU,PORGY /NINA SIMONE

- YouTube

高校生の時です。ちっちゃい頃から内気だったものですから。幼稚園の頃はめちゃくちゃ明るかったらしいですけど自分の好きな曲を園内で、かけたり踊り狂ってた(笑)
歳が増えるにつれて「ウザイ」とか言われるようになっちゃうわけです。暗くなっていって、自分の思いとか正直な気持ちとかを言えなくなっていったんですね。怖くて。
内気が高校生の時にMAXになってしまって。精神的にかなり弱ってしまった時期がありまして。そうなった時に親が聞かせてくれた曲で。「ほっとする曲だから聞いてみな」って言われて。すっごい、いい曲だな。ジャズっていいな。今でも作曲するとき、ミュージシャンと一緒にやるときに「なんでこんなめんどくさいコードなの?」てすごく言われるんですけど。よくよく考えてみたら、ジャズの進行にすごく似てたりとか。ジャズはすごくメロディーが単純なんですけど、コード進行がすごく複雑にアレンジしてたりするので。

ギターとの出会い

コンプレックス

阿川:中学で鬱屈して、ギターと出会って
星野:作曲もしてたんですけど、特に人には聞かせずテープに録音し続ける感じだったので
阿川:どんな曲を作ってたんですか
星野:暗かったですとにかく。わからないってことばかり言ってた。「どうしたらいいかわからない」ってことばっかり。「人の関係」って曲があって(笑)いかにも嫌でしょ。いかにも暗い、フォークソングっぽい感じ。
阿川:何にコンプレックスを感じてたんでしょう
星野:何ですかね、とにかく全部。顔、スタイル、声。マイクに乗らない声なので、音声さんが多分困ってると思います(笑)テレビとかで自分の声聞いてても、ちょっと奥なんです
阿川:奥まった感じの
星野:ちゃんと出してくださってる音声さん、ほんとうにありがとうございますと思います(笑)いいバランスで出てくれてる、みたいな
阿川:曲聴くとちょっと鼻にかかった、そこが星野源の魅力と思ってますよ
星野:最近褒めてもらえるんで、だんだん好きになってきました。
阿川:お前声全然聞こえてねーよって
星野:言われてました。役者始めた頃「もっとでかい声でしゃべろよ!」「すみません...」伝えてるつもりなんですけど

高校で初演出「ドライブインカリフォルニア」

阿川:友達の中で、星野くんはどういう中学生だった
星野:いやたぶん、あんまり印象ないんじゃないですかね。演劇も、クラスの友達に誘われて、じゃやろうと。演出も高校の時に。松尾スズキさんの「ドライブインカリフォルニア」全然テレビとかに出てなくて。小劇場の演出って全然出版されてなくて。見に行った公演の台本が千円とかで。
阿川:そんな高校生だった
星野:学校の中では誰も知らないんです。かなり尖った物語なので
   みんな何が面白いのかって不安になっちゃって
阿川:演じる側の人たちが
星野:いなくなっていくんですよ(笑)みんなやる気なくてどんよりしちゃう。がんばってやったんですけど、いざ上映したら満ぱんだったんですよ。入りきれないくらい入ってくれて、爆笑に次ぐ爆笑で。気持ちは間違ってなかった。
阿川:ちょっと小さな自信になったという
星野:はい。強くなりました。
阿川:音楽をやりながら演劇やって、だんだん解放されていった感じ
星野:そうですね

自分でも自信がないのに、やりたいと思ったことは止められない。何もかもやりたいわけではなくて「好きだな、これやってみたい」「やりたい」と思うことが音楽とお芝居。多分やりたいと思うことがほんとは止められない人間。でもそれを押さえ込んだまんまずっと来て。ばかにされるかもしれないと。やりたい気持ちがずっと残ってたと思う。29歳の時に細野晴臣さんに、CD出さない?って言われてちゃんとやらなかったら、一生僕はぐじぐじした人間で終わるだろうと。たとえ馬鹿にされてもいいやって気持ちでやろうと思って。あきらめが悪かったんでしょうね。

2012年頃、自分を追い込んだ理由

映画「地獄でなぜ悪い」公開時

強迫観念のように「もっと仕事をしなきゃいけない」と思ってました。音楽もお芝居も文章も。2012年は主演の舞台を1本やって、映画2本、シングル3枚。執筆もやって。結果が出てないってすごく思ってたんですね。いろんなお仕事をやって、一つに絞りなよってすごく言われて。演劇の世界に行くと「音楽の人でしょ?」音楽の世界に行くと「演劇の人でしょ?」ちょっと仲間はずれで。ちゃんと1個1個大事にやりたいな、もっと成長したいなと思ってた。全然一人前じゃないなって。3つやってるから進みが遅いんです。1回学んだスキルみたいなものがなくなりかけちゃう。(ツアーの)次に映像のお仕事があったりした時に。だったら仕事を増やすしかない。映画~レコーディング~朝まで文筆、寝ないでやってて。で、倒しちゃったんですよね。自己顕示欲もすごくたまっていって。その頃のエッセイって「僕はこう思います!おかしくないですか世の中!」 そういうことを書かなきゃいけないんじゃないかと思ってたしエゴイスティックな人間だったと思いますけど。

阿川:それも普通だと思うけど
星野:そうですかね。   復帰できた時「僕を見てください!!」みたいな気持ちが一切なくなって。自分と接しすぎて。自分を感じることが嫌でしょうがなくて。

人見知りは言い訳だった

人見知りなんで、ってよく言ってたんですけど改めて考えると人と話すの好きで。なんで人見知りって言ってたんだろうと考えた時、自分がコミュニケーションとるの苦手で、昔から悩んできた。で「人見知り」てすごくいい言葉があるぞ。なんて便利な言葉なんだと多分思って言ってたんだと。コミュニケーションとるのが苦手だって事から目をそらしてた。本当に苦手で、人と話すこともできない人もいるから(あくまで)僕の話なんですけど僕みたいな、ほんとに人が好きなのに人見知りだって言っちゃうのは「(僕に対して)何か気を使ってください」と言ってるのと一緒だ。それってすっごい失礼だなと。何様なんだって思ったんですね自分が。

阿川:恋をする時はどうですか
星野:逆で、ガーッといっちゃう
阿川:ナニ?(笑)突進するんですか?
星野:はい。我慢できなくて「好きです」スグ言っちゃう。ふられたらしょうがないか、ってあきらめる。
阿川:あっちから好きですって言われたら?
星野:告白されたことはないです。していただきたい!していただきたい!(笑)

今心に響く曲

Prince/I WANNA BE YOUR LOVER

休養中、仕事ができないってことに暗く落ち込んでたけど、この曲を聴いてすごく楽しい気持ちになった。改めて元気にさせてくれた曲。