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【人生案内】吃音を叱責された屈辱 いしいしんじさんの回答 詩歌のすすめ

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吃音を叱責された屈辱

職場の辛い体験

役所を挙げた接遇研修で、電話応対をマニュアル通りにする、というものがありました。例えば、ベルが3回以上鳴ったら「お待たせしました」をつけることが徹底されます。第一声を統一すれば職員教育ができていると褒める人もいるのですね。

吃音がある者は決められた言葉が言えず(中略)上司から何度も叱責されました。職場内で大声を出されたことも。その上司は教育熱心な管理職だとして幹部に昇進しました。

不合理でひどい叱責が忘れられず、つらい思い出としてよみがえって苦しいです。忘れてしまえばいいのですが、どうしたら気持ちを収めることができるか

いしいしんじさんの回答

詩歌をはじめてみては

定年までずっと、声を発する前、いったん息を置き、語を吟味し、その上で発語してきた。吃音とともに歩んだ、その道程は気高い。愚かなマニュアル対応になど、拒絶反応を起こして当然だ。あなたのほうが健全なのだ。恥知らずの上司などは、あなたの生にとって砂粒ほどの意味もない。さっさと払い捨て、誇りを持って、新しい生へと歩みだしてほしい。

※相談者に寄り添い怒っている。わかりにくくはない。

相談の文面を繰り返し繰り返し読んでみた。呼吸が自然で心地よく(中略)不愉快な記憶を語っているというのにユーモアさえにじむ。

感覚が、というよりことばに対するあなたの正確さ、誠実さは、きっと定型詩に向いている。たとえば短歌。限られたことばのなかに、ふくよかな楽しみ、切実な哀しみをうたいこむ日々に、胸に風が吹き通る喜びを感じるのではないか。

内なる吃音は、障がいにならない。かえって、あなたに新しい息吹をくれる。俳句でも良いのかもしれない。まずは、三十一文字に向かってみては。マニュアルのない詩歌の世界で、あなたは自由な話者となり得る。

定型詩、俳句、短歌...とりあえずなにか言葉を選んで表現してみては←それが答えだ。