サシ飲み
男同士で飲むのか
松本 おしゃべりミュージシャン
さだ 音楽あまり重要でない。異質は松本さんですよね
松本 さださんに呼ばれたら断れないんですよ。心の師匠なんで。小学生ぐらいの時に心を打たれたんですね。さださんに。コミックソングじゃないんですけど完成度の高い面白い歌を歌う。不思議なジャンルの方が出てきたなと。一回さださんに誘っていただいて
さだ HEY HEY HEYだっけ。番組に呼んでもらって。よかったらって連絡先渡したんですよ。普通業界では渡しても返ってこない。でも松本さんからすぐ連絡が来たんで。サシ飲みだっけ
松本 サシ飲みしたんですよ、都内で2人きりで。そんな経験ないでしょ
泉谷 男だね～
松本 マジでキスされるのかと思った（笑）サシ飲みってないじゃないですか。よっぽどの友達でない限り
泉谷 男同士で飲んでも楽しめる方？
松本 僕の疑問とか知りたいことに全部答えてくれる
さだ 嘘もひっくるめてね
泉谷 男同士で飲みたいのよ。たいして飲めないけど。
さだ 男同士が一番ラクですよね。
泉谷 だけどさ、ミュージシャンのほとんどは女がいねぇと機嫌が悪くなるわけよ。吉田拓郎なんて女がいないと怒り出すんだよ（笑）しょうがねぇなあいつ。
松本 女の人が入ったらややこしいですよ。また枕営業とか言われますし（笑）
近親憎悪
出会う前の印象と、普賢岳コンサート
さだ 泉谷さんとは最初ぜんぜん接触なかったですね
泉谷 なにこいつ、て思ってた。暗いんだよね曲が（笑）精霊流しだ？コラ
松本 暗いと思ったことは一回もない
さだ ほらほらほら、言って言って
松本 あれはああいう歌。あれを明るく歌ったら大問題ですけどね
泉谷 そう言いながら自分も結構暗い歌作ってんだけどさ、だから嫌なんだと思う余計
さだ お互いに暗いところ持ってるから。近親憎悪みたいな。ちょっと自分と似たところあるやつが前に出てくると
泉谷 自分に近いものって好きじゃないじゃない。
松本 でもさださんは普段おしゃべりするとどっちかっていうと明るい
さだ 明るい歌は売れないんですよ。暗いほうが売れる。てことは俺が暗いのか買うほうが暗いのか、はっきりさせないと。
松本 泉谷さんも収録前とかめっちゃ暗いですよね。ほんとにぼく、いっつも最後やと思って会ってます（笑）
さだ 最初にあったのは長崎の雲仙普賢岳。噴火して長崎人が沈み込んでるんでコノヤローって、噴火をやっつけるコンサートやったんですよね。長崎市内の公会堂で。北島さんは来るわ井上陽水さんは来るわ、忌野清志郎さんもいたし小田和正さんもいた。そりゃ盛り上がりますよ。その日早く終わったんで、夜僕が仲のいい中華料理店をダッと抑えて、みんなで打ち上げのご飯を食べて。店用意しろ、カラオケ用意しろって言うんで
泉谷 俺言ってない
さだ 拓郎さんだ。カラオケのあるとこ用意しろって言うんで、でっかいカラオケのあるとこ貸し切って。そしたらそこで泉谷と拓郎がふたりで「骨まで愛して」を歌うんですよ。あの地獄のような時間（笑）
松本 まあちょっと気色悪いですね
泉谷 やっぱさ、カラオケで自分の歌うたうのはひきょうだよ。
さだ カラオケで自分の歌歌うのは松山千春ぐらいなもんだよ
泉谷 そうだよ。ろくなもんじゃないよ。
さだまさしの歌について
泉谷｢天才なんだけど」
泉谷 人と一緒に楽しめないような歌が多いなっていうのと
松本 それ、正式な悪口ですよ
さだ なんで好きなんですか
泉谷 媚びてないってことなんじゃない。
さだ 媚びてますよそれなりに/こっち向いてっていうサインは出さないですね
泉谷 ホント天才なんだけど、センスが悪い。びっくりするぐらい普段の服のセンスが悪い
さだ 便宜上なんか着てればいい
松本 さだカラーってありますよね。好きそうな服、僕選べますもん。なんとなくわかります
さだ えー、うれしい。グレープ時代にカーディガン着て収録行ったんですよ。そしたら寒かったんで上に着るもんないか探したんだけど何もなくて、カーディガン重ね着してた
泉谷 そのカーディガンもピンクだったりするんだよね。びっくりするよ
さだ ピンクの上にグレーの
泉谷 何考えてんだコイツ
松本 泉谷さん簡単ですもんねファッション
泉谷 服は汚れる方がカッコイイ。きちっとすんのが苦手
さだ 細かいことに気を使わない
泉谷 興味ないんで
さだ ギターにも興味ないでしょ
泉谷 あんま興味ないね
松本 だから客に投げつけるんですよね
さだ だからギターにリスペクトがないんだよね
泉谷 なこたないけど、後ろで泣いてんだよ。寝るときに撫でて「ごめーん」って。だってあれ結構高いんだよ（笑）
松本 じゃ投げなければいいじゃない
さだ 泉谷さんはいいの。ピッチ合ってないの最初から。日本でギターを打楽器にした最初の人
泉谷 ちゃんとするのがいやなの
ロックの在り方
時間厳守
さだ ロックバンドが定刻になってもホテルを出ないでさ、部屋に居てなんか40分ぐらい経ってからホテル出発して武道館行ってみたいな話してって聞くじゃない。全然ロックだと思わない。ロックだったら15分前に出ようよ、歌いたくなったら歌おうよと。コンサートは開演18時とか書かずに「6時頃」って言っとけば、気持ちで早く歌いたい時に歌えるじゃん。
泉谷 いいねその考え方。おれもだいたい前の晩から行ってることあるんだ
さだ 前の晩から行ってるんだ会場に
泉谷 嬉しくてね。コンサートをやれるっていうのは本当にテンション上がりますね
コロナの影響
すべらない話、飛沫の刃、音楽業界
松本 すべらない話、芸人さんの話聞いてるとコロナ禍の話ってあんまりないんですね。街に出ないし芸人同士の会話もないので、面白い話がないんですよ
さだ わかるなぁ。泉谷さん全然歌わなかった？人前で
泉谷 いや、youtubeとか配信で
さだ 生は
泉谷 生は基本的にやってない。俺の飛沫ハンパじゃないもん。飛沫の刃って言われてるもん
さだ うまいねえ
松本 さださん全然うまくないですよ
さだ 僕は全然我慢できずに9月からツアー始めたんですよ
泉谷 うまいなあと思った
さだ 専門医と、リモートですけど、コンサートを開催する方法はないかをさんざん探って。まず基本は、人間同士が触ったり大声出したりして汗が飛び散らなきゃ大丈夫。俺のお客さん体力ないから（笑）
松本 じっと座っておられますから
さだ アルコール消毒してマスク外さないで、連絡先聞いて、万が一の時に連絡できるように。席座ったら動かないように。普段二時間半とかだらだらやってんのは、もう無し。2時間ぴったりで終わる。41回、2月までやりましたけどね。ありがたいことに感染者ゼロ。
松本 やっぱり慣れないですよ。きょうアクリル板ないですけど
さだ アクリル板は声が聞きづらい
松本 こないだもHEY HEY HEYでNiziU、みんなアクリル板ありますし離れてますし。あの子らトークが慣れてないんで。正直言うと本番中何いうてんか全然わかんない（笑）雰囲気ですよ。パフォーマンスは確実に落ちてる。コロナで唯一よかったのは浜田に殴られなくなったことぐらい
ダウンタウンとの出会い、嫉妬
泉谷 初めてダウンタウンに会った頃は勢いがあった。そういう奴に足かけるのが大好きで、ラケットで松ちゃんのお尻を殴って。もちろん後で謝って
松本 すんごいおしっこ長いですよね（笑）
泉谷 異様にコノヤローって思うの、嫉妬だと思うんだよね。
さだ 心の嫉妬
泉谷 絶対あると思う。ダウンタウンに嫉妬したんだと思うんだよな
松本 紳助さんですかね。
さだ 紳助竜介の世代ですか
松本 宮本武蔵の五輪書ってあるじゃないですか。勝手にそれをなぞらえてた時があって。日本一のお笑いになりたいというあこがれがあったときに、五輪書を漫才、トーク、大喜利、コントって自分の中で決めてた。一番になるんだって。宮本武蔵の最後の章「調和」なんですね。結局最終的には調和
さだ アンサンブルなんだ
松本 面白いなと思って。結局最終的にはみんなが面白ければいいんだって。
さだ 松本さんって、みんながわーっと集まるとき怒ったりしてない
松本 この場が面白ければいい
さだ 僕らが見てて、なんだ、くっだらないと思っても、あんまりそんな顔しないですね。スーっと持っていきますよね。あれが偉いね
松本 空の境地に達したんじゃないですかね
