かつての撮影現場
役所 過酷だったでしょ?いじめられたでしょ
西川 いじめられるってことはなかったですけど、男性の上司がひっぱたいたり大声出せばよかったのに、どうしようっていう。ちょっと躊躇されてる。叱るに叱れない。やりづらそうな顔してるな先輩が、ってのはやっぱり若い頃にあって。その居心地の悪さは「来ちゃいけないところに来ちゃったのかな」勝手に思ってたところはありますけど。
六角 怒られてナンボの世界でしたからね、昔はね
西川 やりづらそうにされてましたね、先輩たちが
六角 監督の現場も結構女子が増えたりして
西川 数かぞえたら20人ぐらいいましたから。半分とは言わないですけど4割以上は
役所 女性目線大事ですよね、やっぱね
役者になるまで
六角 役者になりたいと子供の頃から思われてたわけですか
役所 いや、思ってなかったね。最初東京に来たとき、仲代達矢さんの俳優座の演劇を見て。それもほんとに演劇なんて見るつもりもなかった。もらった切符で行ったんですよ。初めて本格的な演劇見たんで、すごい興奮したんですね。感動したんですね。必ずしも面白い演劇ばかりではなくて、あまり高い演劇は見に行けないから、千円ぐらいの安い小劇場見てるんですけど。面白くないんだけどやってる人たちは楽しそうだな、って思い始めてきて。見るよりやったほうが楽しそうだなと思い始めて、それから少しずつ興味を持った
西川 撮影の終わり頃かな、子供の頃から映画館に行かれてたお話を聞かせてもらって。
役所 子供の頃、中に入らなくて、脇の隙間から見たり音聴いたり。うちがジュースを作る商売で、映画館にも時々配達してたんですよ。そのまんまずーっと見ておやじに怒られたりしてましたね。映画館って、何が楽しいかって、ラムネとピーナッツ(笑)あれが大好きで。三角の。都こんぶはそんな興味なかったけどピーナッツが好きで
西川 今もピーナッツお好きで
六角 映画の醍醐味はピーナッツ
役所 最初はね
西川 一番最初やられた役、覚えてらっしゃいますか
六角 ガリ勉の役を高校時代に(笑)そのあと放火魔。だからまともな役はないんですけどあんまり
悪役は役者の華
役所 嘘つきな役があるといいですねえ
六角 やりたいですねえ(笑)詐欺師はやったことあるんですけど。やっぱり楽しいですね(笑)悪役は役者の華だと思ってますから。
役所 そっちのほうが楽しいですね。まともな奴の方が、難しいっちゃ、難しい。
西川 書いてる立場からも、悪、欠点があるキャラクターのほうが書いてて楽しいですね。
趣味
役所 廃材を集めて、何作ろうかってのが好き。現場で美術さんがやってるように、ちょっと古い素材に見せるように
西川 よごしをかけたりね
役所 ギャンブルは役作りでハマってらしたんですか
六角 違います。ギャンブルは先に何があるかわからない。一寸先全くわかんない。あのドキドキ感は、役者とは全く違うアドレナリンが出る。そっちの方に転んでしまいそうになったこと。劇団の主演を年1本やるだけで、後ずーっとパチンコ屋にいたりしたことありましたね。
西川 スッちゃったときどんな気持ちになるんですか
六角 なんかこう、体温が真っ黄色になる(笑)ちょっとずつ生活のことを考え始める。じゃあ、どこどこから借りてみようかなって借金したりしながら。30代はそれで生活してたかな
役所 僕もパチンコにひところ凝ってましたね。寝るときまぶた閉じたらチューリップが開きますよね(笑)店が終わって見に行きますよね、どの台にしようか(笑) 六角 下から覗いてたんですか
役所 完全に降りないで釘師さんがいじってたの
六角 失礼ですけど随分ダメな感じのこともあったんですね
西川 私はもうスポーツ観戦ぐらいしか趣味がないんですよね。もともとは映画が好きで、小説も音楽も写真も好きなんだけど、そういうのが全部自分の仕事のアイディアみたいに見えてくるんですよね。そういうことを感じちゃったりすると、いつもアドレナリンが出る感じではないんですよね、どんな楽しみも。勝ち負けって映画作りと遠いところにあって
役所 ギャンブルに近いですもんね(笑)
西川 野球。広島出身だってのもあって、広島東洋カープの応援したりしてます。でも全般
役所 マー君が帰ってきました
六角 あれはどういう事情で
西川 1年?
役所 いやいや、2年でしょ?私もちょっと
六角 楽天としては嬉しいですね
西川 菅野くんが残っちゃったのが困ったなと思って
六角 菅野って、俺の高校、中学の同級生の息子なんですよ。僕のうちの200mぐらいのところに原さんの実家があるんですね。僕原辰徳さんと同じ中学校なんですけど、妹さんは僕と同級生だったんです。その妹さんがご結婚なさって。だから。僕巨人好きじゃないから応援してない(笑)
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子供の頃、六角さんが嘘つきだった話。赤ペン改ざん点数水増しは初めて聞いたw