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【抜粋】BSプレミアム いきものがかり水野良樹のうたがたり 曲解説 BONNIE PINK

放牧の理由

応援して下さる方々がいて、曲を書いていって、同じようなことを繰り返して。
路上ライブでやってたように、路上に集まってくれた更に外側の人に声をかけなくても、今集まってくれてる人たちだけにボールを投げていれば、生活もできるし名前というものも頂けるし、誰にも責められないし。それはもしかしたら幸せなことで楽であるのかもしれないけど、それはつまらないと。つまらないというか、自分の選択として許せない。そうではありたくない気持ちは、もしかしたらほかのメンバーより僕はすごく強かったのかもしれない。だって音楽やってる意味ないじゃん。今分かり会えた人たちとボール投げてお金もらって生活は、やってる意味がない。分かり合えない人、出会ったことのない人も含めて曲が届いていったり、その方に喜んでもらう瞬間があったり。なんかちょっと分かり合えるのか、共感できる瞬間があったり、ていうのがあるから、自分という人間がわざわざものを作ってる意味が有る。
もっといいものが作れるんじゃないか。もっといい歌を作りたい。じゃその「いい歌」って何って言われるとすごい難しいんですけどね。それを探すために。

帰りたくなったよ

Bメロ

これが一番イメージが膨らむ。「帰りたくなったよ」といった瞬間にワッて浮かぶものがある。すごいいいフレーズだ。それでもう完成。ひとつ入れただけでこの曲が指そうとしてること、表現しようとしてることはほぼ全てある気がしますけどねえ。
だけどこの曲がいいのは、Bメロ。人生最高のBメロです。2小節ぐらいしかないなあ。必要以上も以下も言ってない。これ以外ありえない。「ほら見えてくるよ」一言だけでいいって感じですね。人と人との関係性だけじゃないじゃないですか。帰りたいって思うときの気持ちって。まさに今悲劇があって、自分の街に帰れない方々もいて。上京していろんなことをやり始めたけど、なかなか理由があって故郷には帰れないとか。そういう人たちが浮かべるものって、必ずしも人じゃない。街の風景だったり、その時過ごした日々だったり、そういうものが想像できるぐらいのぼんやりさじゃないといけないな、と思って。「君」がどういう人かがわかってしまうと、とたんに曲が狭くなる。その感覚から逃げていってる。イメージを広くしたかった。

ありがとう

歌は人の感情を受け止める器

「わたしは信じているから」構図として、最後に主張が裸になる。なんとなく綺麗に言ってたことをストレートに言う。この曲に限らずある。最後に一人称が出るとぐっと話が濃くなる、グサッと刺さる。強めにしようとした意識がここに来てる。こんなこと言ったらファンの皆さん嫌がると思いますが、当時はいい曲に思えないなと。自分で作ったのに何がいいか分かんなくなっちゃって。歌詞も具体性がないとか、それこそ主語がないとか、すごく平坦な楽曲。何かを言ってるようで何も言ってない、って思ってたんです。それが一番世に届いて。結果的にぼくが知るのは、何にもないところにみんなが感情を乗せるから、どんどん重い歌になっていく。感情は見えないじゃないですか。かたちも違うし。僕が家族を想う気持ちと、どなたかが家族の方を思われる気持ちは「家族を思う」気持ちにくるまれてるけど、全く違う別物の感情。だけど言葉があるから(同じ)布にくるまれて「家族愛です」になってしまう。だけど布があることによって、器があることによって、そこにその感情があるんだって、その人は初めて見ることができる瞬間があるんですよね。結婚式で、すごく嬉しいんですけども、新郎新婦の方がお父様お母様に花束を贈呈する。もう何度もみんながベタに見てるし。なんで感動するか、新郎新婦にしかない感情がそこにあるからなんですよね。家族とのストーリーがそこにしかない。そこに「ありがとう」って、何でもない普通のことを言った曲が流れて....感謝の気持ちがそこにストンとはまって。乗せられて渡されて。この物語はこの瞬間にしかないものになる。

BONNIE PINK

heaven's kitchen

水野 中学生ですね。BONNIEさんデビューしたばっかりで。
BONNIE 22~3、4かな。違うな。24、5か。
水野 神奈川のミュージックビデオ流すだけの番組があって。突然赤髪の女性が椅子に座って歌ってた「heaven's kitchen」に衝撃を受けて
BONNIE それは髪の色?(笑)
水野 いやいや、音楽に。これは何だろとこすごい興奮をして。14歳なりに。おこずかい貯めてアルバム買って。水色のカセットテープにダビングして。その時の高まりがすごい基準になってて。曲を作るときもその高まりを出発点にしてる。そこにたどり着くかどうかを、メロディ作るときに、それがあるかどうか。出発点だったんですね。
BONNIE すごーい。わかります。合格ライン、ドキっとするか、とか、熱くなれるかとかを基準にするのは私も同じ。自分が心を揺さぶられないと、人も揺さぶれない。だからそういうことがあるのはすごく大事。

1997年
Heaven's Kitchen/ボニー・ピンク - YouTube
 
水野 (素の自分と)どういう距離感を保っているのか。どれぐらいの距離感でいるのかなと
BONNIE デビューして数年は、その距離感が自分の中でうまく作れなくて。多分分けたほうが楽なんですね。生活と。髪赤くしてたりもしてたんで。アルバム3枚目の時は自分の感情で歌詞を書いてるんだけど、転じて誰かの曲になったりしていくので。自分ひとりで完結するものじゃないんだという責任みたいな。それが少しずつ強くなっていくとともに、BONNIE PINKというキャラクターを一つ自分の中でもって、ステージに立つとちょっと頑張ろうと、気合を。背筋伸ばそうと。

コイスルオトメ

水野 女性の恋の歌。全く自分から離れた、やさぐれて書いた曲だったんですね(笑)自分ことかけないじゃん、て。まだ迷って。自分のことを書いたらいいのか、ちゃんと吉岡が歌って、っていうことを意識しながら、ガールズボーカルのバンドとして書くべきか、二十歳ぐらいに悩んで書いた。音楽の部分は自分が本当に好きなもの、heaven's kitchenを意識して書いた。結果的に誰かの恋の思い出につながる。なんて素敵なことだろうと
いきものがかり コイスルオトメ インディーズ ver.. - YouTube


分かり合うことは難しいけど 分かち合うことは僕にもできる
いきものがかり 『笑顔 MUSIC VIDEO (Short ver.)』 - YouTube

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