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メモ代わり。ジャンルも気まぐれ

【感想】生きるとか死ぬとか父親とか/ ジェーン・スー 読後に「相談は踊る」を聴いた。

生きるとか死ぬとか父親とか

自分の父と重ねつつ読んだ

「生活は踊る」リスナーなら、おそらくラジオを聴いてから本を読んだ人が多いのだろう。あたしゃ逆なのよ。本が先。新聞の書評欄で誰かが勧めてたのがきっかけ。読んでから聴いた。
父も戦中派としては最後の方(終戦当時9歳)。宿題で、戦争体験を聞いて作文にするのがあった。聞いてはいけないことを聞いたような気まずさ。今でも覚えているのは「戦時中の飯なんかくっそ不味くて食えたもんじゃねぇ」だけだ。今しゃべれない状態になっちゃったから、少なくとも結婚前までにはちゃんと聞いておけばよかった。

父は腹が立つとすぐ電話する男なのだ。長嶋茂雄の解説が支離滅裂で何を言っているのかわからないと、野球中継を見ながら日本テレビにクレームの電話をしたことがあった。

小学生の頃、長嶋と金田のダブル解説で、アナウンサーが「もう私の実況は要らないですね」と言ったのを思い出した。うちの父も「やかましいい!!」とぶちきれて電話をしたが繋がらなかった。番号間違えたか混線でもしてたんだろう。そんな恥ずかしい電話をするなんてという母を振り切ってかけたのに。いや、繋がらなくてよかった。あんな恥ずかしい電話をした視聴者が日本中にいたとは。しかもこの本で出会えるなんて。50代半ばまでの父はよく投稿や電話をしていた。

そんなことはどうでもいい。

母が亡くなってから、父との折り合いは悪くなる一方だった。母という緩衝材がなくなったことが一番の理由だが(中略)私の期待に反し、父は全身で「父親」を務めてはくれなかった。父はあまりにも多面体で、まるで五角形のサイコロのようだ。....五角形のサイコロは不安定で、「父」の一面は、一瞬しか現れない。

最後に「年の離れた兄弟のような擬似関係」とある。我々父娘も似た者同士と母に言われてきた。ぶつかり合い、4億もの借金の後始末を娘がしてるのに、漫才のようなやりとりが時折ある。全然ドロドロな感じがしなかった。このお父さんモテるはずだわ。
申し訳ない、無いそでは触れぬでずっと来た。今日また父のいる病院へ行く。

生きるとか死ぬとか父親とか

生きるとか死ぬとか父親とか

相談は踊る

こんなコーナー今まで知らなかったなんて。

1209回分(2018.8.31現在)人生損したわい。2日前の相談に対する回答がヒリヒリするほど現実的だった。

4月に婚活サイトで知り合ったバツイチ、娘2人(7歳・8歳)いる彼女と遠距離恋愛している。彼女が6月から始めた仕事は旅館のフロント。12時間拘束、4時間残業当たり前...通勤にも災害で高速道路が閉鎖し時間が掛かる。睡眠時間は3時間ほど。疲労がピークになった彼女は居眠りで自損事故も起こしてしまった。仕事辞めなよ、と言うんだけど意見がぶつかる。お互い見た目がタイプで、一緒に住んだら楽しいイメージも持てる....

エクセルを立ち上げろ

実際にお嬢ちゃんがいらっしゃるとなると成人までに12~3年。知り合ってまだ4ヶ月の人に、説得力ある助言ができるかって言うとかなり難しい。「自分と一緒になることをどう理解させたらよいのでしょう」一歩間違えたら死ぬところだよ、怒っているけど追い詰めてはない。この優しさは忘れないで欲しい。ただ、一度離婚されてる方が「結婚しよう。生活費は少し面倒見るよ」乗れるかっつー話ですよね。意地の悪い言い方でごめんなさい、ヒーローイズムを若干感じる。ふたりのお子さんにいくらかかるか、インターネットですぐ答えが出る。見た目がタイプだから楽しく過ごせるわけではない....もうひとり子どもを抱えるわけにはいかないんですよ。つまりあなたの生活の世話まではしてもらえない。生活の細かいところ、家事はできるのか、洗濯物を出すときにネットに入れるかとか、女の子の宿題見れるかとか、姉妹ふたりは同じ部屋でいいのか....全く面白みのない生活の細かいところを共有していけるのか、見られてるわけですよ。
人間3人の責任取る覚悟があるのか。養育費もらってても、ずっと続く保証はない。月に自分がいくら稼いでいるか、どうすれば生活が立ちゆくのか。試算してみたらいい。エクセルを立ち上げてください。毎月いくらのキャッシュ&フローがあればいいのか。仕事辞めておいでよって言えるのかどうか。見切り発車も大事だけど、お金の具体的な話を彼女から聞く。多分彼女が視野狭窄になっちゃってると思うので少しずつ広げてあげること。同時に「俺って何ができるのか」シミュレーションしてみること。

([し]10-2)ジェーン・スー 相談は踊る (ポプラ文庫)

([し]10-2)ジェーン・スー 相談は踊る (ポプラ文庫)

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いま父はポート埋めてるのよ。血管に点滴が差せなくなったから。2週間ぐらい眠ってる時間のほうが長い。今読売で「望ましい最期」ってやってるでしょ。本人何を提示しても嫌がって、そのうちしゃべれなくなったんで、決断は母や我々姉妹なのさ。ジェーン・スーさんは母が亡くなって、その都度できる策を自分ひとりでやってんだからなぁ。
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