岡山に対する信頼
大空ゆかり、おりん。
グラマーガールと老婆
岡田地区の方も「この時分の人というと美空ひばりしかない」←答えた方は今頃どうされておるのだろう。大丈夫だろうか。ごめん、水害の後なのでどうしても現実がのしかかってくる。自分も中国地方の人間なので気になってしょうがない。どうかご無事で。
大柄な体格で言うと伊東絹子(ミス・ユニバース)五尺四寸、八頭身美人。
道尾:ウルトラマンの怪獣を貼り合わせたような ←なんてたとえなのw
「少し急いできたもんですけん、まだ落ち着かなくって」....この時りこうな女だと思わずにはいられなかった。あまりあざやかな標準語をあやつることを、村のひとたちの反論をまねくであろうということを、彼女はよくわきまえているのである。
関川:大空ゆかりはどんな人かって、あんまり書いてないんだよ。
安藤:グラマーガール。現代の若者と、奇怪な老婆おりん。現代の若者と峠を越えてやってきた奇怪な老婆。現代と過去、2つの勢力という感じ
綾辻:象徴的ですよね。仙人峠を越えてくる。
関川:おりんさんの姿を見せたかったのは、最高の観客である金田一さんだけ。自分の芝居が彼に通じれば彼女は満足。
安藤:彼女まで言わなくて
道尾:性別もまずいですか?まだ(笑)
安藤:おりんて何歳ぐらいですか
綾辻:57。今回一緒で、ショックだったんですよ(笑)おりんと同じ歳なんだ、と。
見立て殺人
手毬唄を選ぶまで
綾辻 今でこそ一般的な表現だが昔は「筋書き殺人」「童謡殺人」という表現の方が似合っていた。「僧正殺人事件」は童謡「マザーグース」の歌詞に見立てた連続殺人事件。横溝正史は読んで感心したが、先代がやってるんだから(自分の作品で)やっちゃいけないと思った。でもアガサクリスティが(「そして誰もいなくなった」は十人のインディアン)やってるんだから、やってもいいだろうと思ったんですね。それで、童謡じゃないけど俳句でやってみましたっていうのが「獄門島」ですね。俳句にはメロディがない。自分でやってみたかったのであろうと。
道尾:童謡を選ばないで手毬唄を選ぶのが横溝正史はすごい。後ろで鞠をついてるのが聞こえてる。サビとかAメロ、Bメロがないんですよね。淡々と聞こえ続けるあの怖さ。
中野:ユニバーサルグラマー(普遍文法)。主語、述語、動詞。そういう普遍的な言語を使うのは現代の共通的なもの。普遍文法のような音楽文法があるのではないか。それが多くの人の心に刺さる。不謹慎かも知れないんですけどすごく美しいんですよ、ご遺体の描写が。泰子自身がすごく美しい女性だったってのもあるんですけど、枡に流れる液体と滝をアナロジー(※類推、比例の意)で描写していて、そこに虹が架かっているのも、彼らしい、おどろおどろしい、美しい情景として描写する。真骨頂というか、お上手で。
安藤:手毬唄をみんなが知らない
関川:微妙な話ではあるよね。村一番のおばあさん、その人しか覚えてない。あとは放庵さんが知ってたのかな。とにかく、伝えられてないものを「見立て」で。基本的に演劇的恐怖を味あわせるため。
後半以降はどうぞテレビで(再放送あるのかな)
読書会って形態が面白い。しかも作家陣とアーティスト。意表を突くキャスティング。もっと早く知っていれば。バックナンバーもう一度まとめて再放送希望。77年の劇場版・テレビドラマ版は見た。ちなみに61年の映画で金田一耕助を演じたのは高倉健。2009年は見てないなあ。稲垣吾郎の。この時の大空ゆかりは山田優。五尺四寸。
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