実母との付き合い方に悩む(抜粋)
80代半ばの父はかかりつけの大きな病院に通っており、母が付き添っています。母自身も足腰が悪く、私も1日かけて病院に付き添うことがあります。
母はこちらのアドバイスに全く聞く耳を持たないため、腹が立ちます。
今の病院は遠くて通院が大変なので、近くの病院を勧めるとかたくなに拒みます。(中略)迷惑をかけたくないのか断るのです。
そのくせ、困ったときには頼ってきます。
頼ったり、相談したりしてくるぐらいなら、こちらの意見を取り入れてもいいと思います。でも自分が望む答えでないと、黙って電話を切る始末。
年を取るとわがままになることは理解しているつもりですが、限度があります。
夫は、母と私は似た者同士だから仕方ないといいます
うちも似たようなもの
ただいま。その母の用事でさっき帰ってきた。相談者はあんたじゃないかと夫が言う。違う。わたしではない。
うちも少し離れた病院に父が入院していて、見舞いに時間を取られる。こっちの仕事がどうしてもしんどい時は断る。年を取る取らないにかかわらず、かかりつけの病院を変えるのは抵抗があるのではなかろうか。そこは目をつぶるとしても、こちらの言い分を理解するのに随分時間がかかるようにはなった。会話が噛み合わないことが増えた。自分の望む答えでないと、黙って電話を切る日もあれば、泣かれる日もある。ああ疲れた。困ったときには何も言わずすぐ助けて欲しいものらしい。
出久根達郎さんの回答(抜粋)
親子はお互いに遠慮がない
他人でしたら抑えるのに。甘えがありますから、ついつい言いすぎてしまう。相手の方が明らかに理不尽なのに、どうも後味が良くない。これは親が年寄りだからだと思います。老人にはかなわない。そう認めると少し楽になるはずです。
こちらの意見に素直に耳を傾けない。強情である。わがまま勝手である。直ぐに怒る。すねる。ふてくされる。疑い深い。ぐちる。みんな老いのなせることです。全ては老いのせい、と受け取ると気が軽くなります。親が言ったと思うから腹が立つのです。親をやり込めたと考えるから、自分は心の狭い人間だと嫌になるのです。
(中略)後学のために観察してはいかがですか。肉親だからあからさまに見られるのです。
連日連日後学のために観察するのも疲れるなあ....心が狭くてもいいや....

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