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【抜粋】BS朝日 ザ・インタビュー トップランナーの肖像 大野雄二 ルパン三世のテーマ 犬神家の一族

主な作品

おひかえあそばせ(1971)雑居時代(1973)マー姉ちゃん(1979)俺はご先祖さま(1981)
外科医有森冴子(1990)小さな旅(1983~)ニュースセンター9時(1977)キャプテンフューチャー(1978)海底超特急マリンエクスプレス(1979)
星雲仮面マシンマン1984犬神家の一族(1976)戦士の休息/町田義人(1978)ミスティ・トワイライト/麻倉未稀(1981)

ニュースセンター9時は2代目のもの。ウィキによると77年とされる。大野雄二のほか三枝成彰喜多郎も担当した。
ニュースセンター9時 - YouTube

日曜の朝は小さな旅。そしてこの曲。
ミスティ・トワイライト - 大野雄二 トリオ - YouTube

子供の頃

下平さやか 今も語るようにお弾きになられる、ピアノはいつから始められたんですか?
大野 いやっ語るように弾いてないです(笑)日本で一番テクのないピアニストだね。ほんとにないです。それを売りにしてるぐらい。ピアノは、家に楽器があったから、姉がちょっとピアノ習ってて、ちょっとやってみたいなあと思ったぐらいで。小学校2年ぐらいですかね、習いたいと言い出したんだけども。いざ習ったら辛いしつまんないなと。先生の家の裏山にみかん畑があったの。坂になってるんで上に上がるとみかん畑が。ピアノの時間になるとそこに逃げてちょっと食べながら時間つぶして。先生が帰ると(自分も)帰る。意味のわかんないことをやってた(笑)ちょっとはやってたんですよ。でも習うのはダメだ。うちの姉貴が弾いてるものを耳で聴いて、似たようなことは弾けるんです。
下平 へえ~すごい。耳がいい
大野 たぶん。音楽、ピアノがうちにあったからたまたまそこにちょっと馴染んでたけど、習うとかそういう感覚の子供では一切なかった。音楽家になるとは本当夢にも思わなかった。

ジャズとの出会いは中学生

一番最初は進駐軍が来た時にアメリカのポップスとか。あの頃はいろいろごちゃまぜで映画音楽とかあったんですけど、デキシーランドジャズとかそういうものの方が好きだった。だけども中学に行っても、音楽がすんごく好きってほどでもなく。普通の中学生だったんですけど。中学から小田原に行くんですよ。たまたま2年ぐらいの時かな、友達が「ジャズのコンサートを公民館でやるから行くか」行ったのが1回目の衝撃ですね。南里文雄さんというトランペッターの巨匠の方。もうひとつのバンドが前座で。なんせ生なんて初めて見た。モダンジャズのバンドを聴いたときに、全くずーっとわけわかんないんだけど面白いな、不思議な感じだなというのが第一印象。

LUPIN THE THIRD 「JAZZ」

LUPIN THE THIRD 「JAZZ」

高校生の頃~ジャズにのめり込む日々

明石勇、佐藤允彦石坂浩二

中学も、高校(慶應義塾)入っても卓球部。1年の秋の文化祭でジャズ喫茶の模擬店が当時割と流行ってたらしくて、コーヒーが出たり、学生がそうやってお金を取ってて、生バンドが出てるところがあったの。そこで聴いたとき、全部学生がやってるの。そんなもんできるとは全く思ってなかった。もしかしたら、みんながやってるってことは、ちょっとはできるのかなって。たまたま同級生だったのが、後のNHKアナウンサーになる明石勇くん。そこから一緒に人を集めて。高校1年の秋から全く勉強をしなくなった。大馬鹿野郎にそこからなりました。止まらないの。もっと知りたい、もっと知りたいって。慶應のすごいところは、その頃ダントツにレベルが高かったの。そうすると教えてくれる人がいっぱいいて。同級生でも高校2年ぐらいからプロになってる人がいたの。佐藤允彦、今でも弾いてますけど。慶應に入ったおかげで今がある。たとえば石坂(浩二)さん、武藤兵吉って名前だったのね。後になって再会するんですけど、その時に石坂浩二って武藤兵吉だったってわかったの(笑)ジャズしか好きじゃなかったの。早く次の日が来ないかな、何しろもっと知りたいもっと知りたい。レコードいっぱい買うお金もないし。その曲のこのコードがどういう音をしてるか、その人が弾いてるCの音は、僕らが普通に弾いてるCじゃない、もっとかっこいいCなんです。響きが。それを昔のテープレコーダーで、半分半速にするんです。するとゆっくりになるから、ずーっと1日そこの場所を聞いて、これだな、これだなとやってると似た音になってくる。ジャズってね、何でもかんでも自己流でやるとデタラメになっちゃうんですよ。お花の〇〇流じゃないですけど、自分の好きな人を真似してやっていく。その人ソックリになれば、嘘ついて弾いてないことになるわけ。なんせコピーが大事。好きな人を、その人ソックリになるまで練習する。

ライトミュージックソサエティ

大学4年で作曲家へ

作曲家なんてなれるはずがない。昔はレコーディングでも、作曲の先生がいて、あとはレコード会社のディレクターいて。歌手は歌う専門家だったわけね。僕らが始めた時は作曲の人は別の種類の人だと思ってたの。大学でライトミュージックってとこも、ほとんど本番しか出ない、練習は行かないよ、もうつまんないから(笑)何が便利かっていうと、練習で行ったらそこにプレイヤーがいるんですよ。どういう音になるのかってすぐ試せる。ちょっと吹いてくれる?って言ったらすぐ吹いてくれる。そばで聴くと「サックスでやるとこういう感じになるんだ」頭ん中で想像してた音と違う。これほど頑張ったのにそれほどの音じゃないな、と分かって。最初はコピー物のアレンジ頼まれてやってくんですが、だんだん曲書いてみようかなって。大した曲じゃないんですけど。なんとなく、曲を作るってことはできなくはないなって。忘れもしない、ラジオのコマーシャルで、時間測ってなんとなく作って。いろいろやってるうちに割と大きい会社から、うちでやってくれませんかと言われて。CM作家になる。CMは命令形で「作れ」でしょ。フェイドアウトは許されない。その秒数に当てはめるのって大変じゃん、と思うわけ。女優さんがここまで喋ってここで機械を替えてくれ、もう面白くて。変な話、やりがいが違うところであるな、と。音楽を音楽として誰も見てくんない。

ナショナルエアコンら・く・えん♪ も、そうだったのか。フルコーラスバージョン。
ナショナルエアコン-楽園の詩 - YouTube

ルパン三世のテーマ(1977)

こんないい、俺に向いてる作品はないな

これも不思議なんですけど(雑居時代の)石立(鉄男)さんのプロデューサーがたまたまルパンをやることになって。ある程度知ってたんでね。(当時のLPジャケットを見ながら)やっぱね、デカいっていいですよ。CDと違ってね(笑)プロデューサーの人も「最初から子供向けのアニメとは思ってない」って。僕は個人的に引き受けるんだったら、子供は最悪見なくてもいい。背伸びして見る程度のところまで下げる気はなかった。いわゆる子供向けっていうのは、絶対作りたくなかった。その前に読売テレビでやってたのがすごい教訓になってて。モンキーさんの原作そのままに、ちょっとダーティーな感じでやってた(第1シリーズは「クイズタイムショック」「大岡越前」で知られる山下毅雄)。けど長く続かなかった。日本テレビでやるときに軌道修正をしてるんですね。ルパンをお茶の間の人気者に。ダーティーな悪者じゃなくて、ちょっとおちゃめでおっちょこちょいで間抜けでスケベでってのを狙ったのがたまたまうまくいったんでしょうね。

創作の現場

それぞれのフレーズが生まれるまで

アレンジこみでかっこいいってふうにはしたくない。単体でそのメロディーが覚えやすく、インパクトがあって、強いメロディーを作って、そこのお化粧としてアレンジがあるようにしていけば、いつでもいろんなふうに変えられる感じで作ってる。テーマ曲を作るときは、なるべく楽器は使わない。口で作曲する。楽器を使うと楽で早くできる。でも知らぬ間に難しい曲になる。人の声ってそれほど難しいことは絶対できないから。絶対楽器は我慢、使わない。鉛筆と紙を持ってずーっとうちの中でウロウロしてる。バカボンのパパ(笑)あとね、起きたらまず歌を歌う(笑)着替えてハチマキをして作曲に入る。18時間ぐらいやりますから。

LUPIN THE THIRD 「JAZZ」

LUPIN THE THIRD 「JAZZ」

犬神家の一族

角川映画の特徴っていうのはね、普通ね、映画の音楽って、(撮影が)終わってから音楽を作るんですよ。全てドラマってそうなんですよ。途中では作らない。特に映画は時間測って。終わんないとできない。この角川さんの時はすっごく不思議なことに「同時に全部出したいの。だからレコードを先にやってくれ」劇伴は終わってから別に作る。でもレコードとしては同時に出したいから。僕はレコードを作ったわけ。それで市川さんに聴かせたら「これ全部使えないよ、こんなもん」て言われて(笑)ロディックなわけ。テーマはしょうがないんですよ、きっとね。もちろん僕もサントラ盤とは言え、全部使ってもらいたい感じでは作ってない。映画のイメージアルバム的なもので作ったんですよ。だけど、そこまで全部否定されるとは思わなかったんだけど。で、現場で音書いてて。当時は映写機で映像を映して、指揮者の人がいて、そこで合わせたの。(スクリーンに)3.2.1.と出て、終わると「OK」とか「ダメ」とか言うんですけど。ほとんどダメだったんで。毎回その場で直す。結構な人数のオーケストラがいるんだけど。15分ぐらいで曲を作り直す。音楽的なものはダメなの。SE的な感じが好きらしいんです。メロディがずっと鳴ってるのは甘ったるい。だからいろんなセクションの人に「あなたはこの音だから、自分が一番気持ち悪いと思ってる音で」トロンボーンの人には半音上げて、とやってると(監督に)「それだよ!」って言われるから。

本来、映画に音楽をつけたくないんですよ。音を。人が死んでる「ギャー」みたいな音があったら、あとは要らない。ある意味すべて否定してるわけではない。大事なの。でもそればっかりだと誰もどんな音楽だったか思い出せないでしょ?僕は日本映画をあまり見てないんです。向こうのものを見たときに、あの音楽良かったなと思える映画があったんで、映画やるときはそういうふうにやりたいと思ってた。これはちょっと、ショックは受けましたけど。結構闘ってましたよ。

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昭和16年生まれ、母と同い年。
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