青い珊瑚礁(1980)
パンクなパワーボイス
スージー鈴木(以下、鈴木)
僕ね、初期の1981年までの「夏の扉」までがいわゆる松田聖子の声
すっごいパワーボイス、声量が素晴らしくてピッチもいい
マキタスポーツ(以下 マキタ)
うちの昭和9年生まれのおふくろが「聖子は歌が下手だ」と言う
イメージなんです。
で、僕はそれで刷り込まれてるから聖子ちゃん歌下手くそだと思うんだけども
聴くたんびに心持ってかれてるし(笑)とにかく声が伸びやか
元気になるような感じなんですよ。
この歌がどこが下手くそとか、あれ、完全なバイアスでしたね。
しかも声域っていうか低いところも強く出ますね
鈴木:キーは高いんですけども低く響くんですね
倍音てあるじゃないですか、低い倍音が響く
青い珊瑚礁の最初、イントロも歌い出しもキーは高いんですけど
低めの音がぶわっと響いている。天性の声。
マキタ:青い珊瑚礁以降、夏の扉までで聖子の型みたいなのが
なんとなく完成して、それをまた増幅していくような感じに見えた
鈴木:夏の扉までは松本隆の作詞じゃないんですよね
だから夏の扉第一期までがパワーボイスブンブン唸るパンクな感じで
声も変わっていって、こっからはニューミュージックの才能が
松田聖子を作って行って、ウィスパーボイスで高度な音楽をやっていくと。
パンクからニューミュージックの最高峰に変わっていく。
マキタ:なるほど。青い珊瑚礁って言うとちょっとエッチな映画で。
おじさんたちちょっと..
鈴木:どうでもいい話(笑)
マキタ:いつも自分の中で脳内でダブるんです←※ブルック・シールズw
それはちら耳情報なんで
青い珊瑚礁といえば映画の他に「や!ゆ!ヨーレル!」
そしておか~さ~ん(泣)
小麦色のマーメイド(1982)
人魚って足がないのにどうして?
鈴木:AOR感
マキタ:時代の勢いを受けてるとしか思えねぇような地味なイントロ
鈴木:声が全然違いますよね。青い珊瑚礁からたった2年半しか経ってないのに
全く曲の世界が変わってしまう。
パンクでロックンロールなパワーボイスだったのがAOR。
82年7月の発売で
赤いスイートピー~渚のバルコニー~小麦色のマーメイドっていう
松本隆&呉田軽穂(松任谷由実)のカップリングで
すんごく上品で大人な感じ。
81年「ルビーの指環」大ヒットしてちょっと大人っぽい音が流行って
大滝詠一「A LONG VACATION」もありました
ちょっと全体が音をしっかり作るってムーブメントがあって
そこに聖子がぴょんと乗った感じがありますね
マキタ:僕、スージー子さんと同い年の兄貴がいて
クレジットを気にしながら聴いてたの今でも思い出されます
聖子ちゃんという場にいろんなミュージシャンがいて
アレンジャーとか、そういった人たちがまるで入札してくるかのようにやってる
聖子というすごいオリンピックみたいな場所、いってみればね
楽しんでたんじゃないかと思いますね
鈴木:財津和夫、松任谷由実、松本隆、大滝詠一、佐野元春。
「裸足のマーメイド」て歌詞がありましてね、人魚に足あるのかって
当時ちょっと話題になりまして。ザ・ベストテンである視聴者から
「裸足のマーメイドっておかしいんじゃないですか」投書が来て
それに松本隆が答えるのがありまして
「ビートルズに 8days A Weekって歌があるでしょ。八曜日みたいなもんです」
この質問どやねん!て話が(笑)それぐらいみんな歌詞を凝視してた時代
マキタ:こんな洒落てたものがスゲー売れまくって。一位だよこの曲。
ハイジが野原で側転とかしまくってる、やたらめったら元気良さが
青い珊瑚礁とかにあったんだけど、小麦色のマーメイドはだいぶ落ち着いてるし
鈴木:ハイジじゃなくて多分クララですね。小麦色になってますよねクララがね
人魚って足がないのにどうして?の質問に聖子さんの回答
松本隆の談話はテロップで
- YouTube
スタ誕。なぜか北酒場を歌う前半。そしてこのお子さんは一体。
https://youtu.be/MQqmsQjxB5U
ガラスの林檎(1983)
フレディ・マーキュリーに歌わせたい名曲
マキタ:ブライアン・メイか
鈴木:ギターうるさい。初期の松田聖子で最も売れたシングルなんですけども
マキタ:あっ、そうなんだ
鈴木:細野晴臣というクレイジーな才能が殴りこみをかけますね
松任谷由実が大人っぽい上品な作品に対して
細野晴臣が好き勝手やってる
松本隆・細野晴臣は言うまでもなくはっぴいえんど
はっぴいえんどが不遇の時代でバンド活動終えて10年後に
さっき言った松田聖子という舞台があって、好き放題やってるっていうのが
この曲の聴きどころですね
マキタ:これ白井良明さんなんだ
鈴木:白井良明か鈴木茂。クレジットないですけど白井良明さんじゃないですかね
ムーンライダーズの。この音は
マキタ:だって最初は漠然とクイーン?て思ったもん
鈴木:ブライアン・メイっぽいですよね
マキタ:聖子ちゃんじゃなくてフレディが歌ってるっていう(笑)
鈴木:レオタードでね
マキタ:これだけ実験性があるのに売れてたっていうのが面白い
鈴木:やりたい放題ですね。
歌詞も松本隆の書きっぷりがかなり好き放題なってて
僕好きなのは大サビ、あの聖子ちゃんがこんなことまでするんだっていう
愛しているのよ かすかなつぶやき
聞こえないふり してるあなたの 指をかんだ
※おお、案の定そうきたかw
鈴木:かんじゃいましたよ!あの聖子ちゃんが指を噛みましたよ!(笑)
もっとやりようあるだろ!聞いてよ聴いてよって、やればいいのに
マキタ:だいぶサイコパスですよね(笑)
あなたの噛んだ小指が痛いなんてのありましたけど
鈴木:小指の想い出 伊東ゆかりさん。日本二大指噛みソングですね(笑)
松田聖子 ガラスの林檎 - YouTube
夏の扉(オリジナルカラオケ)
チョッパーベース!チョッパーカモン!
いやあフレッシュでした
マキタ:カラオケ音源始まって、まさかスージーさんが歌うとは思いませんでした
チョッパーベースが入ってるの結構聞き過ごしてるし
サウンド重視で聴かせるようには作られてないんですよね
鈴木:一生懸命いいミュージシャンを呼んで、いいプレイで聴かせる。
音楽に妥協しないのが松田聖子の特性
いちご畑でつかまえて(1981)
鈴木:なんだろこのへんなメロディはっていう
松本隆、大瀧詠一っていう、こんな奇天烈なメロディで
世の中に出てるっていうね。してやったりな感じじゃないですか
マキタ:風立ちぬってアルバム自体も結構売れたんじゃないですか
鈴木:「A LONG VACATION」のヒットの勢いで
注目したいのは間奏のところで松田聖子のくしゃみが入ってる
これが萌えるんですよ。深夜に萌えたいと思います(笑)
少年時代を思い出します
(カセットガールにくしゃみさせて)加トちゃん寄りw
バックダンサーに注目
松田聖子 Seiko Matsuda*いちご畑でつかまえて - YouTube
正調くしゃみ入りアルバム