青春の一冊が決められない
お題を見て驚いた。みんなまじめだ。うらやましい。
青春とはなんだ。生涯において若く元気な時代を指す。
自分の場合、1980年から1995年。中1から結婚するまで。
結婚してからは若くもないし元気も年々失われた。
中1だった1980年、最も売れた本は山口百恵の「蒼い時」
高1だった1983年、図書室で読んだのは高部知子の「ハンパしちゃてごめん」
いつだってそうだ。
なぜ一冊だけを即答できるのだろう。
「一冊あげなさい」ってとっても苦手。
いつも見ているミュージックポートレイトは「あなたの人生の10曲」だ。
ウォークマンには200曲以上あるのに、そんなことできない。
ついでに言うとラジオで「今あなたがいちばん聴きたい曲はなんですか、1曲リクエストお願いします」
・・いや、即答できないんだってば。迷っているうちに番組が終わる。
何度も繰り返し読んだ本。
芥川龍之介「蜘蛛の糸」
カンダタは、釈迦が垂らした蜘蛛の糸に捕まり
自分だけが助かろうとほかの罪人に「降りろ!」というが
結局重みで糸はブチ切れ、たくさんの罪人たちと一緒に再び地獄へ落っこちる。
いざとなったら自分だけでも這い上がりたいと思うのが人間の常じゃなかろうか。
綺麗事ばかりでいいんだろうかと15歳の自分は思いながら読んだ。
殺人も放火も泥棒もやらかしたカンダタは極悪だが、たった1個だけ善行をした。
とはいえ、蜘蛛の糸にしがみつく姿は人間の本性丸出し。

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村上春樹「風の歌を聴け」
群像新人賞をとったのは79年だが、実際自分が読んだのは3年後。
1982年の夏休みだった。
映画を先に見たけど中学生がATG見てもわけがわからなかった。
深夜テレビで流れていた。この本はなんといっても知らない曲がたくさん載っている。
おとなになって読み返した。わかったようなわからないような不思議な感覚。

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村上龍「69 sixty nine」
19歳の頃、バイトした金で買って読んだら笑いが止まらなかった本。
バリ封経験者が読むと、また違った感想を持つだろう。
やっぱ校長室にウンコのナカムラ君が忘れられない。
クドカン脚本で映画化もされた。

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片岡義男
どれか一冊を、と言われても決められない。最もたくさん読んだ作家。
中学生で「スローなブギにしてくれ」高校生で「メイン・テーマ」
高校卒業時に「彼のオートバイ・彼女の島」・・
二十歳を過ぎてからも何冊か手に取った。「湾岸道路」
読んでる時はグイグイ引き込まれるのに、映画化されると
「あれ・・?」的な違和感を持ってしまう。
ちなみに「彼のオートバイ、彼女の島」でデビューした竹内力は
最初から眉間にシワを寄せて強面だったわけではない。

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