普通の会社員で、真面目に働く父
父が好きになれません。家にいるときは自己中心的。自分の好きなことばかりして、家の手伝いは全くしようとしません。
家族との会話はないわけではないですが、話を聞いてくれることはほとんどありません。
我慢していますが、大学生の兄が「飲み会に行くから遅くなる」と父に告げると「友達がいないのに行くなんて珍しいな」と平気な顔で発言。信じられませんでした。親が子供に言うことなのか疑問に感じて指摘すると「あいつに友達がいないのは本当のことだ」反省の様子は少しもありません。
自分の親ですから正直なところ嫌いになどなりたくありません。どう接したらいいでしょうか。
ちょっと振り返ってみた
父は家にいるときのみならず自己中心的。家の手伝いはできないからしなかったし。
ところかまわず思ったことをズケズケ言うし。でも、どこかで埋め合わせをしようと思っていたのか、旅行には連れてってくれたっけ。
父の趣味は絵を描くことだったので、一旦描き始めると話しかけることもためらう。邪魔はできなかった。見たいテレビも全然違った。高校を中退したくなった時も(結局卒業した)転職した時も、自分の気に入らない男と自分が付き合ってる時も
とにかく烈火の如く怒りまくった。
門限破ると玄関の前に仁王立ちになってて時にはぶちきれて追いかけてきた。
初めて父を嫌いだと感じたのは小学校高学年の頃だった。10代から20代前半にかけて時々嫌っていた。親子の気性が似すぎているからかもしれない。時折野球の話などしたので、ずっと嫌いではなかった。わたしたちは父の還暦の年に結婚をした。
元気な時はよく電話がかかってきた。
弱ってきたな、と感じたのはここ8年ぐらい。そして今、脳梗塞に脳出血を併発し、もう言葉が出ない。動けない。明日どうなるか分からない。
嫌いな時期があってもいいと思うよ。相談者はうちの坊主の一つ下。父親は我々と同世代の可能性もあるし。どの世代でも相手の話を聞かない人はいるよね。そんな人でも父親であることには変わりない。
※追記 2019年、父は亡くなった。
野村総一郎先生の回答
父上の人気回復法
普通でまじめに働くお父さんなんですが、家庭内でもう一つ人気がない。「親だから嫌いになりたくない」あなたの言葉を受けて考えてみました。
私の印象では、父上には必ずしも悪気があるわけじゃなく、気づかないだけのような気がします。
「友達がいない」と相手が傷つくようなことを露骨に言って平気なんですが、それは「事実関係を述べただけ」と思っているためなんですね。
つまり、いわゆる「空気読めない症候群」の傾向がありそう。
おそらく家庭内でも皆の気持ちを考えずに暮らしているので、自分勝手にしか見えないのだと思う。これを正すコツは、問題点を具体的に指摘すること。「少しは手伝ってくださいね」と頼んでもわからないから「土曜日の10時から30分は掃除をして下さいね、そうすると皆とても喜びます」といった具合に細かく言う。
それができたときのフォローも大切です。
「とてもきれいになったし、お父さんの株も上がった。それが一番嬉しい」
ここまでくれば家庭内の空気も変わる。それは父上にも読めると思います。
ぐぬぬ・・「空気読めない症候群」でググると「アスペルガー症候群」が出てくる。安易に病名を書くと、これまた安易に「腑に落ちた」などという人もいるだろう。でもこのやり方はアスペルガーの人に対する接し方に近い。
関連
自分も含め感情論が多すぎる。
対処の方法や手順、やり方そのものを書いた記事を探すのに苦労する今日この頃。