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【感想】歴史秘話ヒストリア 文豪・谷崎潤一郎と女たち ようやく再放送を見て。

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痴人の愛

新進気鋭の作家として注目を浴びるが、スランプに陥る。「刺激が欲しい」大正4年、29歳で最初の妻・千代と結婚。従順な妻との退屈な暮らしに失望。
「お艶殺し」「法成寺物語」「お才と巳之助」大正5年、長女が生まれる。

千代の妹・せい子との出会い

小学校卒で、十分な教育を受けていない彼女を引き取る。家事は姉に任せ切り、賭け事大好き。飽きると窓辺で大声で歌う。反抗し、天衣無縫なせい子に惹かれる谷崎。18歳になると作家仲間と遊び歩くように。

あれが猛獣だよ。わがままでイキイキしている。同じ獣なら、僕は家畜より猛獣を選ぶ。たとえ噛み殺される運命にあってもね

・・とは言っても男を取っ替え引っ替え。このままではうちに戻らないかもしれないと焦った谷崎は、せい子にプロポーズしたが振られる。

この体験をベースに書かれた作品が「痴人の愛」※映画版は安田(大楠)道代&小沢昭一(1967年公開)など。

痴人の愛 - Wikipedia

痴人の愛 (新潮文庫)

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根津(森田)松子

関西きっての名家の出。人妻。芥川龍之介との酒席で一目惚れ。友人としての関係を深めようと、松子の家に妻を連れて食事へ。やがて隣家に引っ越す。松子の夫に愛人ができ、ひとりで帰りを待つようになる。谷崎は手紙を書く。

一生あなた様にお仕えすることができましたならば たとえ そのために身を滅ぼしても 私にはこの上ない幸せでございます。

91年まで生きていたとは知らなかった。
谷崎松子 - Wikipedia
千代を大坪砂男(和田六郎)に譲ろうとするが佐藤春夫に反対される。なんてやつだ谷崎。松子は完璧な演技者であり、女優。

春琴抄

松子との擬似的な主従関係を元に書かれた。40年近く前、百恵ちゃんの映画で観た。今この事実を知って、再び見てみたい。

春琴抄

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春琴抄発表から2年後、千代と離婚。松子と再婚するが、谷崎の「芸術的雰囲気を守りたい」という意向で中絶。なんてやつだ谷崎。文豪じゃなかったらほんとうに、なんてやつだ。

細雪

新居では松子の娘、妹2人と同居。毎年、一家は平安神宮へ花見に出かけていたが、太平洋戦争できらびやかな暮らしは失われてゆく。華やかな日々を小説に書こうと決心。戦時の言論統制のため、一旦連載を中断せざるを得なかったため自費出版。自宅で推敲し書き続ける日々。空襲は本格化。

細雪 (中公文庫)

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映像化すると違った作品に見えるのなんでだろ漫画は好みが分かれる

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月と狂言師 (中公文庫)

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