2014.3.22 読売新聞
40代後半の女性。幼い頃から美人の叔母が目障りでした。
顔立ちは高貴で上品。万人受けするタイプの美人です。
私は好きではありません。
叔母は父方の兄弟の末っ子。小さい頃から「かわいい」「きれい」評判の美人。
私は叔母と年が近いです。私は伯母より容姿が劣り、コンプレックスがあり
人前に出るのが億劫になりました。
叔母は私が成人する頃にお見合いの話を持ってきました。
叔母には子供も孫もいて幸せな生活。
私は一度結婚したものの、今はひとり。孫の顔も親に見せていません。
叔母が私よりも先に死んでくれたら、と願うばかりです。
美人の叔母を受け入れて、自分自身心穏やかに生きていくすべを教えてください。
呪っているのか。怖い怖い。
嫉妬心が殺意に変わりつつある(←「お願いだから死んで」的表現)
なのに「美人の叔母を受け入れて心穏やかに」生きていくなんておおよそ不可能に近い。
「人生案内」なのか「怒り新党」投稿ネタなのかわからないような「悩み」に
よりによって回答者が増田明美先生。
誰でも嫉妬心は持っているものですが、なかなかあなたのようには伝えられません。
叔母さんが美人だから気になるのか、気になる叔母さんが美人なのか
過剰に反応するのは近くにいすぎるからかもしれませんね。
金子みすゞさんの「わたしと小鳥とすずと」に
「みんなちがってみんないい」という一節があります。
人と比べずに違いを認め、自分らしい花を咲かせなきゃ。
一度っきりの人生、叔母さんを気にして費やす人生はもったいないです。
嫉妬心が心に占める割合を減らせばいいのです。嫉妬心自体は小さくならなくても
あなたの心が幸せだなと思える時間を少しづつ増やしていきましょう。
そのためにはどんどん自分を磨くこと。
自分の花を咲かせるためには努力も必要です。
自分に忙しくなれば、自然と叔母さんも気にならなくなります。
門出の春です。
読んでいるあいだ中ずっと脳内は
「うらみ・ます」→「世界に一つだけの花」がグルグル流れ続け。
増田明美先生は春が好き。なんかそんな感じがする。
禅問答のようだ。
そもそも「子供も孫もいる美魔女」は本当に幸せなのか。
美魔女をもてはやすから、比較して落ち込む者が出てくるんじゃなかろうか。
このところ異動が決まって忙しいので、嫉妬心を持つ暇がなかった。
来月からの自分が想像できない。時間配分が全然違ってきそうだ。
嫉妬心を持ったのはいつが最後だろう。
誰かを嫌いだと思うのはいつものことだが、嫉妬にはつながらない。
「自分に忙しくなれば自然と叔母さんが気にならなくなる」そうだろう。
時間に追われていたり好きなことをしている時に
嫌いな相手のことは全く眼中にない。
小学校では「みんなちがってみんないい」を読ませるが
別に教師はそんなこと全然思ってない。思っているかもしれないが現実とのジレンマがある。
「世界に一つだけの花」を歌わせても
結局は同じ方向を向いて団体行動をするように教え込む。
で、自分はそんなところに勤めていて、みんなと同じようにできない子供たちがいるクラスで
お手伝いをしている。
4月から異動になった。
金子みすゞを理解できてなおかつ納得できるのは大人になってからだと思う。
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