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追悼番組:天野祐吉さん 時代に野次を飛ばし続けて。(抜粋)

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高校の時「もつと面白い廣告」を読んだ。84年の初版本だ。
当時新聞で「CM天気図」連載がスタートした。

「おいしい生活」糸井重里

ここには”豊かな生活”から”おいしい生活”へ、時代はもう変わっているんだよ、という、見張りの目が生きています。それはまた、すべてをキャッシュに換算するような生活からの脱出のススメでもあるでしょう。

今でこそスタジオパークは番宣の場となってるが、97年、堀尾正明&高見知佳の頃は微妙に違っていた。

堀尾:例えば、文芸批評・映画批評とありますが、広告を批評するジャンルは昔からあったんですか?

天野:ないですね。映画とかお芝居、本は批評しますね。広告についてはなかなかしない。あんなもの批評する価値がないと思ってるのかもしれない。(世界的に見ても)そうです。日本だけです。僕だけです。やってるのは。広告というのはね、ちょぼちょぼとしかない時代ならいいですけど、こんなにたくさん。テレビをつければNHK以外は全部コマーシャルにあふれてる。まぁ、NHKも最近やってますね。

堀尾・高見:番組PR・・
天野:あんなに溢れてると、広告の影響はいい意味でも悪い意味でも非常に大きくなるでしょう?だからね、あんまり性質(たち)の悪い、酷い広告が出てきたとき「悪いゾ悪いぞ~!ひっこめ~!!」って。面白い広告が出たら、例えば原始人が槍持って、とか、ああいうのが出たら、あれはカンヌの国際映画祭でグランプリ獲ったんですよ。「Hungry?」っていう。あの年の世界一のコマーシャル。面白いもの、いいものが出てきたときに「いいぞいいぞ!」って、褒めました。僕らの影響が多少なりともいい方向に持っていけるかな、と。何兆円も広告に使ってるわけですから、面白い、いい方向へ出て来てほしいなあという思い。

堀尾:多かれ少なかれ、広告には「誇張」があるじゃないですか。栄養剤ドリンク剤、24時間全然疲れないね、っていう。決してそれを信じてるわけじゃない。でもなんかそうかな、と思ったり。そこらへんの「誇張」と「誇大」・・

天野:あのね。僕「誇張」って、いいと思うんです。表現だからね。芸術なんか全部誇張と言えば誇張だし、嘘っぱちじゃないですか。嘘八百ですよ芸術って。ガリバーがホントに嵐に遭って、あんな国へ行ったと思わない。うそでしょ「ガリバー旅行記」なんて。嘘八百の世界をうんと誇張して描く、誇張の中にあるホントが見えてくるのが芸術や芸能の役目。そうじゃなくて、いかにもホントっぽい、まことしやかなウソは性質が悪いわねそりゃ。嘘みたいなホントって、僕好きなんです。まことしやかなウソってのは、いかにもホントっぽく見せるんですよ。男と女が恋を語ってるときは、大体、まことしやかなウソが多い。ダマされるひともいる。嘘のイマジネーション、想像力に置き換えるのはとても大事なことだけど、自分だけが得して人をだましたり、まことしやかなウソをつくのはよくない。今仰ったみたいに、ドリンク剤飲んでいかだにパァっと飛び乗ったり。あんな元気なら飲むなって思うじゃないですか。(笑)僕みたいによれよれになってる人が飲んだ途端、シュワルツェネッガーになるなんてありえない。でも面白そうだって言うなら分かります。でもああいうのはよくない。


【懐かしCM】カップヌードル Hungry? その2 - YouTube
大貫卓也さんを天野さんも認めていた。

85年の「青春プレーバック」映像まで出て驚いた。

立派な評論や論文書けなくても、ひとつの言葉で、僕ら庶民はこんなに豊かな表現ができるんだなと思って「よし、僕もヤジリストになろう」と。

戸川京子サンと一緒じゃないか。彼女も、この世の人じゃないんだな・・・ふたりともあっという間に逝ってしまった。

広告の中の森永 - YouTube

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