所 このブロックは90秒でまとめてくれと。我々の司会がどんだけすごいかを90秒でびっしり
たけし 民放だと90秒の間にCM入るから、関係ねえんだけどね
※池上彰との対談でたけしは「BSの方が自由度が高い」と言ってた
たけしの考察
司会は芸能宇宙の万有引力
出演者と良い距離感を持ち進行する。
近くなればなるほど、もっと広がってしまうわけでもなく、いいバランスで、いいところにものが入りやすいようにする。司会は、こっちもたてあっちもたて、そして最後に自分がたっている。これが大橋巨泉方式(笑)
徳光和夫は客員教授扱い。
たけし 徳光さんが番組の枠を作ってくれる
徳光 そんなこと言われたのは初めてですよ
たけし だって言ったこと初めてですから(笑)
所 徳光さんが来るとまとまりますもんね。我々だととっちらかるだけで
徳光 一番まとまるのは草野仁だと思うんですよ。あの人収まるでしょ、なんかね。
所 でもふざけたことあんまり言わないんじゃないですか
徳光 そこがね、彼のいいとこ悪いとこ(笑)
たけし 徳光さんはね、なんでも柔らかくあったかくしちゃう。一番ダメなのはね、凶悪犯。徳光さんが○○事件ありますって言うとどっか
所 犯人のお涙頂戴そうな感じがしますもんね
たけし そんなに酷い奴と思ってないようなコメントになってっ時あるんだよな
所 みんなを平らにしちゃうような感じありますもん
徳光 鋭い指摘なんですけども、僕の中にあります偽りの欺瞞性(ぎまんせい)ではないかと思うんですよね(笑)なんか、てめえを良く見せたい。司会者ってどっかしらありますよね。
たけし 司会の悪いところ全部集めたのが大橋巨泉ですね(笑)もう、知ったかぶりから始まって、自分の企画でもないのに「これは俺がやった」「全部俺」(笑)
徳光 そうなんですか。師匠(たけし)はどっちかって言うと文化人コメンテーター。その延長線上で司会をやってらっしゃる。司会はできないと思いますよ
たけし ありがたいですね。
所 その言葉に弱いんです
司会者の心拍数を図るのって「ドラキュラが狙ってる」嘘発見器思い出す。
高橋圭三(1918-2002)
宮田輝(1921-90)
小川宏(1926-2016)
時間通りきっちり進行
芳村真理:生放送であれだけ時間が決まっていて、ゲストもいっぱい出て。打ち合わせの時に何分、何分てやりますよね。だけど本番になると小川さんは全く手順や何かを私達に感じさせない。ゲストが100%面白い話をなさるんです。その日のテーマに対してゲストを小川さんの思うように調理してらしたような気がする。ゲストはまな板の上に乗ってる感じがしました。
さすがに表現が料理天国。
「笑いの小川」アシスタントは後年NG大賞で「こんばんにゃ」を流された露木茂(露口茂は山さん)
- YouTube
小川宏ショー終了後にうつ病発症。
徳光 視聴者はそこに居るにも関わらず、かなり大きい声でみなさんしゃべるでしょ。高橋さんとか宮田さんは決して大きい声ではなかった。普通の声でお話になり、なおかつ話すスピードであるとか言葉の組み立て方、人物を紹介するときの節回しというんですか、高橋圭三節。ひとりひとりをイントネーションでたてていく。宮田輝さんは自然体に見えますが、実は大変計算をされていらっしゃいます。「前列三番目の人に話を聞きたいから、その人はここに置いてくれ」とか、そこに自然に行きまして「おじいちゃん、お晩でございます」演じていた。一番自然体だったのは小川宏さん、山本文郎さん。おふたりは自然体。その時その時で勝負。露木がうらやましかった。露木とは同期なんですけどね。
大橋巨泉(1934-2016)
平易に叙す
巨泉 一番難しいことは何かっていうと「平易に叙す」ことなんですね。難しいことを易しく。とにかく明るくやろうと言うのが僕のモットーです。明るくやって平易に語る。11PMやった時に政治からストリップまでと僕が言ったのは、毎日NHKニュースを見て、朝日の社説を読んでる人に僕の番組を見て欲しくない。普段はストリップ見てる人は、僕の政治問題を見て欲しいというのがスタンスだったんですけど。
徳光和夫「大橋巨泉さんはアナウンサーの役をやりながらプロデューサーもやる。つまり『アナデューサー』でした。
— ANNEX (@annexxenna) 2018年3月31日
それをまねてアナデューサーのポジションをなんとかしようとやったのが、福留功男なんですけれど、彼は失敗に終わったんでございますね」#たけしのこれがホントのニッポン芸能史 pic.twitter.com/ibtVw2SHCG
黛敏郎’(1929-1997)、芥川也寸志(1925-1989)
黛敏郎作曲「スポーツ・ニュースのための音楽」かわいい黛敏郎氏 - YouTube
芥川也寸志といえば赤穂浪士、武蔵坊弁慶、八つ墓村、八甲田山。芥川龍之介の三男。黒柳徹子との「音楽の広場」ラジオ「百万人の音楽」
赤穂浪士 芥川也寸志 - YouTube
児玉清(1933-2011)柳生博(1937-)
昭和40年代は石井ふく子のドラマによく出ていた。
柳生博は「100万円クイズハンター」(1981-)「趣味の園芸」で知られる息子・真吾さんは2015年死去。
萩本欽一(1941-
スター誕生
当時、芸人が司会をすることはあまりなかった
「公開番組の会場に来てくれるお客さんはエキストラじゃない。大切な視聴者の一人なんですよ」
たけし 我々は萩本欽一さんに感謝しなければならない。お笑いで司会やって、ギャラを上げてくれた。大橋巨泉さんなんか楽屋開けたら違う弁当食ってんだよ
所 そういうところ見ると尊敬に値しないですね(笑)
たけし (欽ちゃんは)我々の仕事のドア開けてくれて、司会をやらせる道を開いてくれたんだけど、その代わりコント55号が二人で舞台で笑わすことがなくなった。
徳光 萩本さんが司会をやって、司会者が主役になってきた。これはかなり強いと思いますよね。一方でカチッとした司会者が消えたかっていうと、全くそうではないと思います。演歌が消えないのと同じように。旧態依然かもしれませんが、ある意味王道じゃないですか。高橋さんたちは本来、司会をやりたいとは思わなかったと思うんですよ。ちゃんとニュース読んで、報道やりたかったのでは。当時いい声の人はみんなヌース読んでましたから。しゃがれ声、志村正順さんとかがスポーツ中継。北出清五郎さんとか。
久米宏(1944-
ニュースステーション
徳光 芝居やってたんで持ち幅が広い。司会者として番組を変えたのがニュースステーション。東西南北の頭文字をとったじゃないですか。それまでのニュースは、NHKが他局に向けて「俺たちはこんな格調の高いニュースをやってるんだ、こんな難しい言葉で」報道局自慢の。
山川静夫(1934- 鈴木健二(1929-
ウルトラアイ
- YouTube
大橋巨泉が『驚いた司会者』はNHK鈴木健二アナウンサー。『オレは数字に弱いからマネできない』『鈴木の前に鈴木なし、鈴木の後に鈴木なし』。
— ANNEX (@annexxenna) 2018年3月31日
「クイズ面白ゼミナール」では膨大な資料を熟読の上、出演者の前でカンペも見ずに説明。「歴史への招待」では月7万円の資料を自腹購入していたという pic.twitter.com/uGwbTYH1zn
逸見政孝(1945-1993)
48歳で死去。美川憲一が「クリスマスに逸見さんが亡くなったの、きっと忘れないわね」って言ってたの思い出す。平成教育委員会、ニューススーパータイム(阪神が連勝すると機嫌が良かった)
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中居正広(1972- 内村光良(1964
ベッキー語る
共通点は気遣い。
内村さんはVTRに入る前に、その後の段取りを台本で確認したがる方。「これどれぐらいだっけ?」質問もたまにあるので、全部事前にスタッフさんに聞いて。5分です、10分ぐらいありますよとか答えられるようにしてます。視線で会話のパスを送るんですよ。ベッキーどう?じゃなく。常に気にしてます。中居さんは寄り道の天才。急に食べ物の話や地元の話をしたり。すごい台本からそれてるじゃん、と思うけど、アイドリングトークでそれぞれのゲストさんを輝かせて本題に戻る。私に飛ばした質問はただの質問じゃなく、ゲストさんを輝かせるための質問だと思ったら、ゲストさんと逆の、自分のダメなところを話す。やっぱり人って、今来て欲しい時は体も一歩引いてたり目線が確実に来たりする。今ちょっとみんな黙ってて、俺の話聞いてって時はちょっと前のめり。そういう角度も見ています。
女性司会者
高橋真麻 アシスタントをするときは、夫婦役・女房役になったつもりで愛情とときめきを持って、どういうふうに振舞ったらメイン司会者がやりやすいかなって考えて。はいる間やツッコミをどれぐらいのタイミングで読めばいいかを心がけてます。愛情とときめきを持ちすぎて、その方(男性司会者)に熱愛報道が出たり結婚されるとショック(笑)父親とするときはそういうのはない。親子っぽくて言われたらそれで。