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【抜粋】SWITCHインタビュー達人達 マツコ・デラックス×つんく♂ 今のテレビ番組、アドバイスについて。太陽とシスコムーン

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マツコさんの印象は

なんか彼女を見ていると、人間悟ってる感じがしているので、ぼくらが普通に感じる恐怖感とか持っているのかな?とか。日常、どうやって情報を自分の頭の中に入れているのか。人間としての欲はどこにあるのか。その辺を聞いてみたいですね。

お土産の商品名を出さない件

いやあねNHK

マツコ:てか、あたしずっと曲聴いてるから、会ったような気になってるんだけど多分初めてですよね
つんく:(Vサイン)
マツコ:2回目!!ちょっと何それ、ずるいわぁあたし何にも持ってきてないもの
つんく:妻からです
マツコ:そっか、NHKだからね。モノとか見せちゃまずいもんね。いやあねNHKって。せっかくお土産頂いたのに、紅白の百恵ちゃんに「ポルシェ」言わせなかったとこだから、言うとまずいからって引き上げてったのよ。せっかく奥様からいただいたのに。奥様に宜しくお伝えください、ホントに

5時に夢中

マツコ:ああいう番組から出させてもらったのが。キー局ではなく。ほんとに人との出会いでここに生かされてるなあとすごい思った。
つんく:すばらしかったね
マツコ:見ててくれたの?
つんく:(うなずく)
マツコ:なんでそんな嫌な顔するの(笑)

つんく:ネット番組なら誰でも好きなこと言えるけど、NHK含めて民放で好きな事を言うと今は炎上の可能性が大きい。でも当時のTOKYO MXは、本当にちょうどええ場所やったなと
マツコ:そうねぇ、時期もあるよねぇ。多分今の5時に夢中って、あの時の栄華の残りでメジャーになってしまった宿命で、本当におとなしくなってしまってるし、ネット環境も当時と違うし、11年前ってまだ今ほどSNSが普及してなかったし、今みたいにすぐ書き込みで炎上して、週刊誌がそれを記事にしてみたいな。そこまでの流れはなかったので、最後っ屁だったのかねぇあたしが。メディアがまだ自由だった時代の。テレビってもんがちょうど変革をするタイミングであたしみたいのが出てきたから。それもすごいタイミング良かったから、今こうやって奇跡的に生き残ってるんだと思うけど、
もちろんお金がテレビに集まらなくなったってこともあるし、ネットやSNSが普及したことで、見る人のファンタジーに対する...ファンタジーって綺麗な言い方したわねあたし(笑)やらせ...言い方よくないかね、魔法?(笑)もう夢から覚めちゃってきてるじゃない見てる人が。ずっとテレビを作ってきた人がなかなかそこに対応できないでいる時に。知らぬが仏って言うけど、外部から来たから、今までのテレビのルールなんて知らないわけよ。よくあんな生意気なこと言えたなと思うけど「あたしはこっちのが面白いと思うよ」「いまどきこんなことやったらバカじゃないの」「みんなちゃんと見てるよ」とか、言っちゃった

テレビで生き残るために

つんく:テレビの常識は知らなかったけど、ちゃんとした常識を持った人やったんやね
マツコ:知らなかったねぇ。
つんく:だからちゃんと続いてる。時の人としてさら~っと流すべき人だったのにそのまま定着しちゃって。

マツコ:あぁ...それはあたしもすごい感じる。10年とかテレビに出させ続けていただいてるとは思ってなくて。お断りしたんだけど「TVチャンピオン」「家具職人選手権」からオファーが来たの。家具作れないし(笑)家具に造詣深いわけでもないし、なんでこんなオファー来るのかと思ってよくよく企画書読んだら「イスを作るから耐久性を調べて欲しい」(笑)あたし審査員として椅子に座るだけの仕事だったの。面白いこと考えるわねここのスタッフ、と思ったけどそれをバンバン引き受けてそういう扱いをされたら、それこそ一過性で終わるのかなと。別にやっても良かったんだけど、通りすがりではいさよならって消えるんじゃなくて、もっと皆さんと深い付き合いができるぐらいまでは、挑戦してみようかなと思って。あえてそういうお仕事をお断りしたのよ

つんく:でも、人生ってその1回大事よね。その1回をちゃんと覚えてるわけやし。それはかなりのキーポイントだわ。

レギュラー番組が終わらない

マツコ:私の番組終わんないのよ
つんく:予算がかかってないからだよ。
マツコ:そうなのよ~予算ていうのはねみなさん、ギャラも含まれてるわけですよ。制作費だけじゃなくて。週刊誌とかでよくおっしゃっていただくんですけど、コストパフォーマンスが最もかからないタレントと言われてて。演者がほとんどでない。要は芸能人の方とほとんど絡みがないのよ。あたし一人のギャラ。スタジオも豪華なセットに比べたら多分10分の1。20分の1ぐらいの放送室みたいなセットだから、なのに金がない金がないって言うのよ。

つんく:普通はラジオみたいな番組って成り立たないのにね。今はいつからか、ラジオみたいな番組が成り立つようになったのね。低視聴率ゆえ 飽きがこないっていうか、みんな長生きしていて。

マツコ:そうなの!この人ハワイに住んでんのにこんなことばっかり考えてる(笑)
つんく:ぼくら1990年代組からするとちょっと羨ましい感じはする。ちょっと売れるのが早かったかなって。

マツコ:そっか。それ、ないものねだりよ。私は、売れるの遅かったなって思うもの。もっといろんなこと出来てたんじゃないかって。この閉塞感の中で人間て、与えられたものの中でいかに面白いことするかとかが勝負じゃないですか。だから羨ましがっててもしょうがないなって思いながらやってるけど。でもうらやましい。ネットで自分の主張をいっぱい書いてる人たちって幸せなんだけど、ある意味でかわいそうだなと思うのはあたしらの頃ってそれをただ自分の中に閉じ込めておくしかなかったから、多分それを世に出したいっていうパワーで爆発できたんだと思うのよ。

自由な世界とは

つんく:ちょっと上の先輩は学生運動とかあったもんね

マツコ:そうそう。今の人ってライトにやってなんとなくスッキリしちゃうことの繰り返しだから大きな爆発ってしなくても済むじゃんて気がしてて。これ言うとババアだかジジイだかの年寄りのノスタルジーって言われんだけど、今のルールを使って今なりの生き方楽しみ方を若い子はしてるんだから、余計なお節介だって言われるかも

つんく:俺、男子校推薦タイプなのね。要するに私学というか、私学って校則が厳しかったりするでしょ。そっちのほうが本当は楽しめるし、ちょっとしたことも刺激になって楽しいよ!って教えてあげたい派なの。

マツコ:うんわかる。自由って言うけど、本当に自由な世界って、自由って概念すらなくなるわけじゃない?ものすごい制約があったりものすごいプレッシャーがあったり、ある意味恵まれた環境にない状況の方がおそらく自由を望むし感じることができるし、それがわかってるんだけど。自分が青春時代を過ごしてきた時に見たから美しく見えるのかな。だから80年代90年代のものを見ると、自分がなんてスケールの小さい、せせこましいことをやってるんだろうとついつい思ってしまって。昔のほうが良いんではないかと思っちゃうのね。

他者から見た自分

アドバイスについて

マツコ:昔、こういうことをさせてもらうきっかけになった、中村うさぎさんて作家さんに文章を書けと言われて書き始めて、そこからがあたしの今の人生の始まりなんだけど。彼女が言った言葉で忘れられない言葉があって「あんたの女装は武装か」おそらく超つまんない人間、あたしって。超モラリストなんですよ。常識でハメ外せないつまらない人間で。でも女装癖でゲイだった、あと、デブだったってこともデカいわね。いろんなオプション、デコレーションをいっぱい付けさせていただいたおかげで、ホントの自分てなんだったんだろうと思わせるほど。いろんな武器をしょっちゃって、それでやらせてもらってる感じはすごいします。

つんく:普通、何かを縦にする人って、中身弱い場合が多い気がするのね。弱さでもあり。良い言い方だとセンチメンタルというか。バンドで言うとギタリストに多い。ギターとはちょっと違うでしょ

マツコ:うん。ボーカルよりギターで目立ってやれ、てタイプ。はいセンターですじゃなくて。モー娘でもセンターじゃない人が好きだったし。センターを食う脇みたいのが好き。そんなに信念を持って生きない方がいいよってときがあるんだけど。自分が「わたしはこうである」と思ってる時よりも正しかったりするんだよね、他者のメッセージって。あたしの人生、キーポイントは全部、他者の選択だった。モノを書けと中村うさぎに言われなかったらコラムニストにならなかったし、テレビに出てくださいって言った人も理由はどうであれ、何かをあたしに感じたから出てくださいって言ったんじゃないですか。それ言われなかったら「よしっ女装で一旗揚げてやれ」なんてそんな図々しい人間じゃないから思ってなかったし、意外と望まれたことをやってる割合がおっきい人間かも。得なのよね

つんく:では、誰か出会った人のアドバイスなんやね。
マツコ:アドバイスってむしろ、ものすごい近くない人の方が、ものすごい的確だったりすごい客観視してくれたりするから。あたしってそこの嗅覚だけはすごい人で。差し伸べられた手が、握り返していい手か、振り払うべき手なのかって、なんとなくだけどわかる。握り返してきた手が正しかったから、あたしがここにある感じ。テレビの人でも例えば同時期に、バーっと手が出てくるじゃない?あたしが握り返した手の人は今でも、心中するかのようにあたしと番組を作ってくれてる。あたしが「ん?」と思った人は冷えてる(笑)
つんく:こわ
マツコ:別にスピリチュアルなものがあるとか、人を見る目があるんじゃなくて、すごい安っぽい見分け方なんだけど、身なりとかそんなんで人間てよく見るとわかるよって。減ってきたよね。この世界怪しい人が

つんく:それは言えてるよね。予算が減ってきたからかもね

つんく♂が込めた思い

太陽とシスコムーン「宇宙でLaTaTa」

マツコ:モー娘をやっていながら、あれ(太陽とシスコムーン)を出した感じってあれがつんくさんさぁ、プロジェクト的にどこまで本気でどこまで遊んでるのかなって
つんく太陽とシスコムーンは、本当に俺がどこまで出来るかそれを考えたの。シャ乱Qってバンドだったので、俺のしたいことだけでなくメンバーの好みも入って、なんとなく薄まって世の中に出てたので。
マツコ:なるほどね
つんく:まあ、そういう葛藤もあってヒットにつながったものはあるとして、それはそれでその時期を経験した俺が、次の時代でどんな音楽を作れるか、本当の音楽評論家たちが認めるような音楽を作れるかみたいに葛藤してた時期なの。
マツコつんくさんの狂気みたいなものをすごい感じたし「宇宙でLaTaTa」なんかはほんとにいい曲よ。名前はふざけてるけど。
つんく:「宇宙でLaTaTa」は今でも自分を取り戻すときに自分でも聴くけど
マツコ:え?そうなの?PVもすごいのよ。どこまで本気で構成してんだかわかんない。わざと荒くしてんのかものすごくめちゃくちゃなPV
つんく:俺の青春のディスコで学んだ音楽論をすべて投入した、そんな感覚の曲なわけ。


宇宙でLa Ta Ta / 太陽とシスコムーン

モーニング娘 ザ★ピース!/ソニン カレーライスの女

マツコ:何でもない日常的な風景を断片的に切り取るのは、ごくごく一般的な手法なんだけど「デリバリーピザをLかMかで悩む」ところは歌詞にしなくていいじゃない別に(笑)超好きな歌詞なの。アホみたいだけど悩むじゃん。この人数だし、Mだと悩むけどLだとでかいなって。それを歌詞にしようと思った感覚

つんく:東京に引っ越してきてお金もないけど、仕事のない日に出かけたくなくて、ポストにチラシ入ってるけどピザでも頼むか~って思って。当時Mサイズって2千円ぐらい?正直めちゃ高いわけ。でも、20歳そこそこの男なんて食べるでしょ。でも、Lサイズだとちょっと余るんよね。3千円になるし。

マツコ:ほんとに美しく見えるもので表現されるよりも、いきなりピザって表現された時の、より胸に入り込んでくるド派手なチラシ込みの風景。その究極が「カレーライスの女」だと思って。
あたしカレーライスの女が一番好きなのね。つんくさんの作品の中で。

つんく:地方から東京に出てきて、就職して3~4年経ったけど「私に何にもないやん!」って後輩見ていて思うOLみたいな、そんな感情が乗り移ってきて「ちょっと恋愛したけど私に何もない」
「でも唯一そういえばたまに作ったカレーは美味しいって言うてくれたなあ」「その時はメチャ幸せやったなぁ」そういう日曜のサザエさんが出てくるときの寂しい気持ちを曲にした。LOVEマシーンは一人の寂しさを楽しく仕上げた。「ザ★ピース!」も同じ

マツコ:一人の寂しさばっかりね、これ。
つんく:どっちかだけど、中身は同じなんだなあって
マツコつんくさんの歌好きな人って、圧倒的に幸せじゃない人が多いと思うのね(笑)幸せじゃない意識を持っている人にこういう幸せがあるんだよって教えてくれる、ちょうどいい詞なの。余りにも突拍子もない幸せを言われても「いやいやいや、その結構手前でつまずいてんですけどあたしたち」と言いながら世界平和とか普通に祈ったりしちゃうじゃない?余りにも報われてなかったりすると、意外と社会とか平和とかそんなこと考えたりして。貧乏暮らししてた時の嫌な記憶とかが、じわっとよみがえったりするのよね。つんくさんの歌聴いてると

つんく:May Jと仕事した時に「私、歌に感情込めるってどうやっていいかわからない」と「世の中のすごい歌手のような苦労話もないし」って。でも聞き手みんながそんな昔の演歌の世界のような苦労はもうしてないよって。世の中の悩みは、今日も早く帰りたいとか、電車で座れたらいいなとか、お父さんに口喧嘩して申し訳なかったなとか、そういうことでしょ。そういう気持ちを表現できたらそれで十分伝わるって話ししたの。何も堤防で戦争に行った子供をずっと待ち続けなくっていいって.。実は昔も今も同じ。幸せはそこらにあるし。

※堤防で戦争に行った子供をずっと待ち続けなくっていい←それは岸壁の母じゃないかw


(PV) ソニン カレーライスの女



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