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メモ代わり。ジャンルも気まぐれ

視点論点 日本マラソン復活への戦略  選考方法の比較 増田明美

選考方法について

これまでマラソンの選考方法をめぐっては、幾度となく問題になってきましたから
今回の選考方法は、大改革と言っていいものです。
よくやりましたね、日本陸連
そして、その選考基準を見ると、日本マラソンの復活のために
これから何をすべきか、戦略を持った選考方法になっていると思います。
比較のために、これまでの選考方法をご紹介しましょう。

リオ五輪代表選考方法

北京世界選手権(2015.8)
国内3レース(2015.11~2016.3)
男子:福岡国際・東京・びわ湖
女子:さいたま国際・大阪国際・名古屋

4レースから3名の代表

世界選手権の成績には客観的な基準があったものの、国内3レースでは
顔合わせ・レース展開・気象など、条件の違った複数のレースを比較するため
選ぶ側の主観に頼らざるを得なかったのです。
また、代表決定は、オリンピックの1年前から半年前になるので
マラソンへの取り組みが遅くなる傾向がありました。

東京五輪の代表選考方法

大きく変わった代表選考は、2020年の3年前であるレースから始まります

国内レース(2017夏~2019春)
男子5大会・女子4大会 2シーズン

海外レース(2017.8.1~2019.4.30 タイム基準のみ)
ロンドン・ベルリン・シカゴなど
+世界選手権・アジア大会成績上位者

2019年秋 日本代表決定戦

(グランドチャンピオンレースの)場所は未定ですが、私は、福島がいいと思います。
そこで二人が決まり、国内大会でタイム基準を上回り、最高タイムを出した選手が選ばれます。
タイム基準を上回る人がいない場合は、代表決定戦の三番目の選手が代表に決まります。

山に例えると、富士山の山頂目指していろんな登り方ができるようになった
つまり、代表決定戦に向けて、選手、指導者は自分達に合った方法を選ぶことが出来るのです。

ポイント

さて、今回の選考方法のポイントは3つあります

代表選手3名が客観的基準で決まる
透明性を確保することで選手・指導者も国民も納得

2段階選抜を行う
安定性・調整能力 実力を試される

タイムも重視
タイム基準をクリアすると有利/世界と戦う意識を高める

復活のための戦略

海外経験を積む

海外レースは大事なんです。
なぜかというと、給水のたびにタイムが上がったり、アフリカ勢の走りを
間近で見たり、重要な経験ができるから。
タイム基準のみで代表決定戦に進むことができます。
海外で経験を積みながら、オリンピックに向かうことが出来るんです
国際舞台に慣れる。

マラソンを目指す選手の増加

3年前からの選考レース、早めのマラソン挑戦。
ここに最大の戦略があると思います。
若い選手たちが積極的に走るようになるでしょう
若い選手だけではありません
現役続行かどうか考えていた、日本女子マラソン界のエース、
最近結婚した福士加代子さんも、東京オリンピックを目指すことを
早々に公言しました。
選手が本番3年前の今年夏から始まることによって
マラソンに対するモチベーションが一気に上がりました
それは指導者にとっても同じです。
やる気になった選手をじぃっくり育てることができます。

振り返ると92年、バルセロナ森下広一選手が銀メダル
女子が2004年、アテネ野口みずき選手の金メダル以降
オリンピックから遠ざかっています

世界との差は、男子が5分、女子は2分ほどですが
3年間で上げるのは容易なことではありません
それでも選手はどんどんマラソンを目指すようになり
現場はやる気があるので、世界との差は縮まっていくに違いありません

選手を引っ張っているのは瀬古利彦さん
支えるのは数々の代表選手を育てた坂口保治さんと、河野匡さん
山下佐知子さんです

マラソンにっぽん、復活の狼煙が上がりました
さあ、いよいよです。

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