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別館.net.amigo

メモ代わり。ジャンルも気まぐれ

SWITCH インタビュー 達人達 井上芳雄×高橋大輔 ミュージカルの王子、銀盤の王子(抜粋)

SWITCH

高橋大輔

豊かな表現力の秘密

スポーツでありながらスポーツではない

習ったようにすればできるところではない
素敵だなと思う動きが次々出てくる
似ている身のこなしをするスケーターはたくさんいるけど
似ているに過ぎなくて
超えるスケーターをなかなか見ることがない。
成長の中で自信をつけて行って、最後は快感にまで昇華させられた
荒川静香

高橋:技術は、昔から、やらなきゃいけないからやる。
   やらなくていいなら全然やりたくない。曲に合わせて体を動かす方が好き。
井上:元々は、そこが一番楽しくて。でも見てると、
   ステップからジャンプに行くのが違和感なく、というか
   ステップは表現してる人いるじゃないですか。その曲を。
   でもジャンプになった時には、大輔さんのを見てるとあまり区別がない。
高橋:あんまり意識したことがないですけど。曲を聴いてるみたいで
井上:やりながら?
高橋:ジャンプの時も曲を聴いてる
井上:普通の選手はどうなんですか
高橋:ジャンプの一瞬だけは聞こえないと言う人もいるのを聞いて
   え?そうなの?とびっくりして。ただ曲によってはリズムが狂って
   絶対この場所で跳べないって時はありますね。
井上:あ、そのタイミングで
高橋:曲の位置で、どうもジャンプのタイミングが合わないと。
   どうしても聞いちゃう

井上:気にしなければ跳べるのに。すごい個性というか、高橋さんの特徴ですよね。
高橋:それが染み付いちゃってるんですね。(流れを)あまり切らないように
   常に意識してやってる。球技僕得意じゃないんですよ
   スポーツは得意ですか?
井上:いや僕全然ダメなんですよ。サッカーなんてこの世から無くなればいい(笑)
   Jリーグブームの時、ちょうど中学生だったんですよ。皆サッカーしだして
   やってみたら全然才能なくて。見た目出来そうに見える。足はやそうだねって
   普通より下ですかね。だからいつも残念な感じになるんですよ(笑)
   「あ、そんなに速くもないんだ..」運動神経的にはあると思ったことはない。

ネガティブ

井上:日本国がやっぱりすごいことになるじゃないですか。その時はどうなんですか?
高橋:バンクーバーで銅メダルとった時はびっくりしました
   僕が思ってる以上に応援してくださってる方がこんなにもいたんだって感じて
   銅メダルは意外すぎて戸惑いました。こんなに祝ってもらってすみませんって
   結構引いてみるんですよね。めっちゃネガティブ。
井上:いい気になるとかいうのではなくて
高橋:逆に戸惑う。前向きなんてなったことないです
井上:競技中、1本目のジャンプを失敗すると、見てると
   この人心折れたんじゃないかって
   思うんですけど、そういうのはあるんですか
高橋:心は折れないですけど、コケると疲れる(笑)
   スゲエ次やろうとしてるんですけど、体がついてこない。
   気持ちでは折れたことないですね。
   最悪の事態になったとしても想定してるから次に行ける。
   逆にポジティブだったら、超凹むと思いますよ。あんまり凹むことはないですね
   こんなもんだよね..みたいな、最後の最後でどうでもよくなる

井上:それはよくわかりますね。開き直らないとやってられない。
高橋:開き直らないと前に行けなくて
井上:僕はポジティブであろうとしてますね
高橋:どうやったらポジティブになれるか全く分からない(笑)
井上:その思考からすでにネガティブですね(笑)
   裏表っぽいですね。表裏一体。ネガティブを極めていけばポジティブ。

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井上芳雄

チャレンジし続ける理由

高橋:初めてする時のモチベーションっていうのがあったら
井上:最近、舞台じゃない仕事が多くて、こういう(インタビュー)のもそうですけど
   はじめましての仕事が多い。今大河ドラマ撮ってるんですけど
   時代劇自体が初めてで全くわかんない。
   NYの誰々とかのほうが全然慣れてて、小野玄蕃って役なんですけど
   そういう役どうしていいかわかんないし、ルール覚えていって
   その都度いかしていく。ミュージカルで間接的に生きていく。経験が。
   今のままじゃダメだってすごく思う
   でも「好きな言葉は?」聞かれると「現状維持」って言っちゃう(笑)

高橋:アレ?聞いた感じとちょっと違う
井上:なんのボケだって。でも理由があって、自分が思うに
   現状維持するには、新しいことやらないと現状を維持できないと思う。
   ミュージカルだけやって現状維持できるとは全然思わない。
   どんどん落ちてく、慣れていくし「こんな感じでしょ?」っていう人間になる
   だから知らない世界に行って、なんだコイツって扱いされながらも
   「こんな素敵な人がいるんだ」ってのをミュージカルに持って帰ると
    演技変わったな、歌い方変わったなって言われて
    そういうのを積み重ねてやっと現状維持できるんじゃないかな

ミュージカルを愛する理由

井上:感情。普段怒ったりとか、不機嫌でもあまり表に出したりしないんですよ
高橋:そうなんですか。うらやましい。
井上:機嫌悪いと全面に..
高橋:前面に出ますね
井上:そりゃ、周りは気を遣いますね
高橋:はい(笑)
井上:僕はできるだけ周りがハッピーで、平和でいたい。年に1~2回怒るか怒らないか。
   少ないですね。こんなストレスフルな世界すごいですね。
高橋:そんな人いるんですか
井上:いるんですね(笑)ただ、我慢してるから感情を出したいみたいで
   歌になった時に出せるんですね。メロディも歌詞も決まってるから
   自分の気持ちを乗っければいい。しかもミュージカルはストーリーも役柄もある。
   すごい怒るとか泣くのが、音楽だとやりやすい。感情を表しやすい。
   おなじ歌でもシンガーは全然広い。僕らが3時間かけて伝えるところを3分でやる
   1曲で自分の悲哀を濃縮して伝える。時間軸が違う。
   今おれはこれが悲しい、怒ってるんだと。
   ミュージカルではセリフのように歌うのが良しとされてますしね。
高橋:そう言うので自分の感情が出せるから、怒らないんですか?(笑)
井上:そうなんです。だから普段僕がどれだけ我慢してるかっていう。
   僕が普段から感情バンバン出してる人間だったら、ミュージカルやる必要ないかもしれない(笑)

井上君に、ミルクの匂いが消えて影があるようになると
すごくかっこいいと思うんですよ。
今のままだとトゲがない。育ちが良くて誰にでも愛される。
そこから抜けきれないような気がするので。
そのまま歳とっていったらバカになっていくだけでしょ。
蜷川幸雄(2005年インタビュー)<<  
   

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