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BS朝日 japanぐる~ヴ 財津和夫インタビュー 安部俊幸さんとツアーの話

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全国ツアーの手応えは?

ひとまず大きなトラブルもなくやってこれてるかな、という感じでして。うまくいってるぞとか、まずいぞとか、そういう判断はまだできない時期ですね。
うまくいったと思った瞬間、次の日あたりにああすればよかった、こうすればよかったとかってこともありますし。今回どちらかといえば、いろんな事情が重なって無我夢中でやってる。余裕がないといえば語弊はあるんですけど、この年齢にしては無理矢理頑張っている感じはありますね。

デビュー45周年の手応えは?

すごい時間が経ったということぐらい。年齢的な事を考えると、そろそろ。50周年はないんじゃないかというような、そんな気はしてます。やっぱ体力的なことですね。

スタッフ:そうはいわずにがんばって、お願いします

ありがとうございます。そう言っていただけるとホントにありがたいんですけどもワンステージ、ワンステージ、必死でやってる感じなんですよ。ステージの上に出ると訳も分からず、子供のようにはしゃぎ始めて「はぁ・・今日はやりすぎた・・明日大丈夫かな?」そういう気分になってしまうので。ですから理想は120%、ワンステージ ワンステージ出しながら「あ!明日は最終回だ!」っていう

今回のツアーのテーマ

ひとことでいうと、なつかしい曲を観客席と演奏する側で一緒に歌えないかなと。単純なことなんですね。僕らデビューしたての頃、僕らが一方的に曲を作って、曲をステージで演奏して歌って、つまりTULIPというものを、曲を通してみなさんに伝えていたと思うんです。
でも今や45年経ってしまったら、みなさんが歌うこと、あるいは皆さんが客席で感じていることを僕らに伝えてもらうことによって、僕らがTULIPというものを感じられる、すごいコペルニクス的展開があるわけですね。

生演奏を聴きに行くというのは、あの頃私もコンサート会場に行って聴いてたという自分に戻る快感ですよね。会館だけに!(笑)
ですから当時歌ってくれた人たちは、きっと必ず歌ってくれると思うんですよね。でもそういう体験がなく、歌ったことがないひとも今回はご存知でしたら是非とも歌っていただいて。ステージの上に乗ってやってる者にとっては、みなさんが自分たちの出してる音に合わせて歌ってくれるなんてこんな幸せなことはないですよ。

技術的な側面の心配は、リハーサルの初日からなかった。リハビリ必要なかった。それは良かったなと思います。今回特に感じたのは、みんななんか丸くなっちゃって、いやあみんな年取ったんだなと思いましたね。それが心地よかったですね。ある意味それは、年取りすぎて弱々しいことなんですけど、でも「これがいいんだ、これを楽しもう」と思ってリハーサルが始まったような気がします。

音楽的なこととか、あそこをどうしてこうして、カッコよくこうしようとか、もういらないな(笑)
人間的な人情話で僕らやらせてもらいます(笑)

安部俊幸さんのこと

2014年死去

急性と言っていいとおもうんですけど、2年半ぐらい前ですね。要のリードギターを担当してる人間が突然いなくなったわけですから、TULIPというものは終わったなと、その瞬間思ったんですけど、安部くんの追悼をどうするんだという話が、ずーっと訃報を聞いてからずーっと押し寄せてきてまして。
ある時45周年をやるとなっても、4人じゃ無理だよということだったんですけどほんとに突然想像しちゃったんですよね。安部くんのやってるパートを、4人で補って出来るだろうか?それを見てる人は陳腐に感じるんじゃないかな。あるいは安部くんも「やめてくれよそんな」って思うんじゃないか。それこそ自分たちが滑稽に感じちゃう。無いな、っておもったんです。でもひょっとしたら安部くんはステージ大好き人間だったんで、ステージで僕らがそういうことをやれば、ニコニコ顔になってくれるんじゃないかなと。これは何も理屈がないんですけど、降ってきたように感じたんです。メンバーに相談したら「それはいいんじゃないかな」「やれる」と。そのせいで余裕が無くなっているところもありますし、初めて組んだバンドのように「ここのリードギター、君ね」とか今まで体験しなかったようなステージをやっているので、デビューしたてというかアマチュアというか、そんな気分ですね。楽しいです、それが。

ステージ前に必ずやること

DVD、映画を観ますね。映画好きですのでいい映画を見ると次の日まだ余韻があって、その余韻が、ステージで自分が何をしたらいいかを教えてくれるんですよ。
いい映画を見たとき、作品の良さから受けた感動が「お前、今こういう感じでギター弾けよ」とか「こういう気持ちで歌えよ」とか。
ステージって、そういうことが大事なんですよね。歌わなきゃ、こうしなきゃって思うとうまくいかない。ゾーンに入るなんて言葉もありますよね。ま、映画じゃなくてもいいんですよ。何か素晴らしいこと、感動することを受けた自分がその感動に包まれながら、その世界の中で自分のやることをやる。霊的な言い方をすると「乗り移られてる」(笑)それは本当に僕にとってためになる。楽になる。ゾーンに入れるんです。ステージ前とかどうやって過ごすか大事ですよね。

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