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メモ代わり。ジャンルも気まぐれ

岩井俊二のMOVIEラボ シーズン2 #2  闘う スワロウテイル 天空の蜂 ファイト・クラブ

闘うシーンの演出方法

燃えよドラゴン
キル・ビル
ファイナルプロジェクト
スパイダーマン
エイリアン2

岩井:闘うシーンは不可欠。
ジュニア:闘わない映画はない。自分との葛藤とか、いろんな戦いがありますから。
堤:撮るのが一番難しいですね。もっちゃうんですよ。見ることができる(時間が)
  殴り合いとかバトルシーンで埋めることが出来る。
  果たしてそれがどんな意味を持つのか、そのあとに何が来るのか、
  ちゃんと計算しなくてはならない。非常に難しい。
  常に「意味はこうなんだ」と立ち返ってやっている。
※現在「真田十勇士」をテーマにした映画製作中。
諸鍛冶:作り手として一番実感がない体験を、わざと作り出す。
    喜怒哀楽、皆さん人生の中でほぼほぼ経験することなんですけど、
    戦うとか殺し合うシーンを作るのは、一番経験のない事を形にしていく。
    無限大のことであり、果たして意味があっていいものかとか
    そういう事を心に置きながら仕事をやってる。
ジュニア:意味のない闘いのシーンって、すごく退屈やったりしますもんね。

スワロウテイル」「チャイニーズディナー」

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かれこれ20年前ですかね。
これをやりたかったんですよね。指対拳銃、それでも勝つみたいな。
あの当時新宿にチャイニーズマフィアがいて「命の価値がどうも違うらしい」って話で
それは怖いなっていう・・どっちが命が惜しいか惜しくないかで
あれだけの差が出てくる、強さに差が出てくるみたいなことを描きたかったんだろうな

映画は昔「じゃじゃ馬億万長者」っていうアメリカのコメディドラマがあって、
そういう楽しいのをやりたいなと・・

ジュニア:全然違う!真逆やないですか(笑)
堤:岩井さんの持っている美学をこの映画から強烈に受けました。
  この当時の独特な世代間が岩井さんだったから、憧れの眼差しで
  「チャイニーズディナー」を。

チャイニーズ・ディナー [DVD]

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諸鍛冶:闘う手立てをあまり見せないで、お客さん、見てる側の心理は
   間でドキドキさせるとか、いつ銃が炸裂するのかとか
   そういう行為をやらないことへ引きこまれていくのも
   闘いの一部という気がします。

天空の蜂

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技術者(江口洋介)がテロリストの元同僚(本木雅弘)と対決するシーン。

堤:引き金の逆転構造
  力が入る感じとか、警官の胸ポケットを触ると銃があったんで
  それを奪って戦い始めてるところで
  今までのキャラクターとは違うキャラクターになるシーン。
  このあとクライマックスでもっと大胆な行動に出るんですが、その間をブリッジする。
岩井:銃を突きつけられてる側が引き金を引こうとするのは、ひとつのアイデア
   それだけでこれだけ盛り上がるのはなかなか。初めて見た。
堤:今回は自主規制というか、暴力的な表現を逃げずに撮ろうというので
  一日かかりましたね。しっかりやりました。
諸鍛冶:台本に監督さんからのオーダーがあって、さあどうぞと言われても。
    役者さんの腑に落ちるように、動けるように、
    なおかつ周りもポカーンと見てるんじゃなくて
    こういう時はこう動く、ある程度想像と。役者さんを腑に落とす、
    強制ではないのが一番難しい作業。
ジュニア:役者さんも、上手い人と屁でもない人とおられるでしょう(笑)
     片方はうまいけど片方はイマイチとか
諸鍛冶:いい質問。ありますね。
    運動神経だけじゃなくて、センス。心情と体が一緒に動けばいいんですが
    お芝居を演じなきゃいけないのと動きが、なかなかリンクしない人は
    いるのはいますね。だからこっちで振り付けするよりは、
    やってみてくださいと。

諸鍛冶勇太が選ぶ名シーン

ファイト・クラブ

いかにリアルに見せるか。

殴られた時の効果音、血ノリの垂れ具合、俳優の作り上げた肉体、汗。
嫌な気持ちになるぐらい、決して爽快なシーンではないのに
このインパクト。動体視力であったり、アクションのセンスがいい。
本当に痛そうだなという顔の使い方。
実際に当たってるのはどこかにあると思います。

リアルな殴られ方

どれほどおかずを入れられるか。

メインの振り付け

つかみあう→押される→殴られる

おかずとは

人間の自然な反応に沿った動き。
ふりほどく、もがく、痛がるなど。

つかみ合う、殴るだけでは単調な動きになってしまう。
ポイントは殴られる前の動き方。
殴るのを待ってはいない。殴られたくないから手が出る。
酔っ払ってるのはまっすぐ歩きたいけど歩けない。

ドラマ「下町ロケット佐分利信三船敏郎の低い声の演技を復刻させたような感じ。
黒澤明に学ぶことは多い。
常識を乗り越えて暴力を振るう、自分にある暴力性を解放する瞬間てなんだろう。
映画は最大の感情移入とも。

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