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メモ代わり。ジャンルも気まぐれ

【人生案内】ボンボンの自分が情けない & 地元企業馴染めず。鷲田清一 増田明美

ボンボンの自分が情けない。

20代後半、男子大学院生。
自分の生き方がだんだんわからなくなっています。
僕は温室で育ったいわゆるボンボンなので、すべてを環境のせいにするわけではないのですが
ハングリー精神があまりないみたいですし、打たれ弱いです。
逆にあまり裕福ではない環境に育った知り合いは、人一倍のハングリー精神でビジネスに成功しています。
そういう人を見ると自分が情けなく思えてきます。
博士課程に進んだのもなんとなく。
現時点では働かなくても生きていけるので甘えて、
親のすねを思いっ切りかじっています。とにかく不甲斐ないです。
どんな育ちや経歴でも
最後はお金をたくさん持ってる人が結局は勝ち組なんだと思ったのです。この考えはなんだか少しいびつな感じ。
どうしたらもっと今の自分を好きになり、もっと自立した人間になれるのか。

鷲田清一「聴くということ」より

中3の国語の教科書に掲載。

心のケアやカウンセリングにおいて、慰めの言葉や助言よりも
「こうなんですね」と繰り返して確認することが大きな意味を持つのは
おそらく、そういう語りの中で語る人自身が自らを整えるような
「物語」をつむぎだしていくことになるからである。

だから「とにかく不甲斐ないです」に対する回答は

確かに不甲斐ないですね。

で始まり、相手の悩みを反芻している。

あなたは自身も認める裕福なおうちのボンボンです。
そのボンボンが、悩んだ末に
「お金をたくさん持ってる人が勝ち組なんだ」というひどい空回りの結論に達しかける。
その寸前でこの結論を「少しいびつ」だと感じる。
それがまだしも救いです。

そしてここから一気に回答へ


自立すれば自分を好きになるというのは嘘です。

まなざしの記憶――誰かの傍らで

まなざしの記憶――誰かの傍らで

自分を振り返ると嫌なところばかり目につくのが常。
自分が好きな人など滅多にいるものではありません。
自立している、つまり大人であるというのは、自分に自信を持っているということでもありません。
自立というのは
自分の今がどれだけ多くの人に支えられてあるかを熟知している
ということ。
誰かが困窮していれば、自分のことは後回しにしても、
まずはその人の支えになるように動く、そんな用意があるということです。
どうしたら自分が好きになれるかなどとグズグズ考える自分は放っておいて、
どうしたら困ってる人の役に立てるかということからやり直してください。

かじるスネなどないぞ坊主。スネならとうになくなって骨になってる。

ボンボンとは

ぼんぼん】(京阪語)
良家の若い息子。若旦那。ぼんち。北陸地方でも使う。
広辞苑」より ※相談者は東京都民。

おいしい、これとも違う。

泡盛ボンボン 10個入

泡盛ボンボン 10個入

鷲田先生が喝を入れておられる。
相談者は大学院を出たら何をしたいのだろう。
考える前に気が向く、体や心が直感的に動くようになるまでには時間がかかるかもしれないな。

「困り感に寄り添う」というフレーズは苦手だが、人の役に立つ仕事は無数にある。
ジョージアのCMコピーじゃないが「世界は誰かの仕事でできている」のだ。
中山千夏はこのコピーが嫌いらしい。ワタシは声高らかにフェミニストを叫ぶ輩が大嫌いだ。

人生、失敗は何度でもするものなので、ボンボンに甘んじる生活に疑問を感じたら
早く卒業した方がいい。でもあの回答でいいのか。
愚痴に対して「つべこべ言わずとっとと働け」と返しただけなのでは。

地元企業馴染めず転職迷う

20代男性。転職すべきか。
長男の私は、関東の大学を卒業し、遠く離れた地元の企業に
両親の強制で就職しました。

しかし同期とはウマが合わず、ひとりぼっち。
会社や地元には学生時代の知人は誰もいません。
慣れない職場環境のストレスや、大学時代の親友、遠距離恋愛中の彼女に会えない寂しさがあります。
関東で就職したかったという強い未練も残っています。
胸の内を家族に伝えると、家族の悲しい顔を見ることになり
強く反対されるとも思うと胸が痛みます・・

増田明美さんの回答

相談者の現状を復唱していますね。ここまで鷲田先生と同じ方法。

心優しいあなたは自分の心に蓋をして、ご両親が喜ぶ進路を選んだのですね。
今、本心を伝えれば「家族の悲しい顔を見る」と苦しんでおられます。

ところが一転しピシャリ。

誰の人生ですか。
あなたの人生はあなたのものでしょう。

地元での就職を、あなたが覚悟をもって決めたのなら
何とかしてそこに馴染もうともっと努力するはずです。
あなたは「地元に帰らされた」と心のどこかにそんな気持ちがあるのだと思います。
このままだと、これから先うまくいかないことがあると
家族のせいにしてしまいますよ。

さすがアスリートらしい展開。そして増田さんらしい結びへ。

自分の気持ちに正直に、まさに「ありのまま」進めば
覚悟も生まれるし、たとえ失敗してもそれが糧になります。
誰もが自分という人生の長距離ランナー。
その道を選ぶときにすごいエネルギーが必要になることもあるのです。
がんばって。

あなたらしく生き生きとしていることが家族は一番嬉しいはずです。

結論。
両者とも愚痴には手厳しい。
社会人なら軌道修正は容易にできると思うのだが。
自分が今までやれてきたからそう思うのかもしれないし
親の呪縛から逃れられない子供達は世の中にたくさんいる。

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